おおがきハーフマラソンのゴール前の一コマ

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マラソン練習

マラソン練習|ピッチを上げれば速く走れるようになるのか?①

2019年4月11日




記事タイトルのごとくす。

ピッチ数を上げれば本当に速く走れ、タイムを縮めることはできるのか?

というのが今回のテーマとなります。オフシーズン中だからこその考察で、今は絶賛ピッチ数UP計画を試行錯誤で実践中です。

どうやればピッチ数が上がるのか?

色々と考えてみたので私の戯言にどうぞお付き合い下さい。


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もっと速く走るために今何をすべきか

今は4月、マラソンはシーズンオフに突入、先シーズンの反省や秋以降の大会を模索の時期となりました。

負荷の高い練習はしばらくお預け、と緩ジョグを楽しんだりしているのは私だけではないでしょう。ハイシーズン並みのキツイ練習はしてないものの、オフでもマラソンへの飽くなき向上心は忘れたくないものです。

もっと速くもっと効率良く走るために次に何をすべきか、オフシーズンの今だからこそピッチ走法に特化した練習に取り組んでみたいと思います。

私のマラソン練習

ここ2年間は閾値走、インターバル走、レースペース走を練習の3本柱としてきました。

富士登山競走

 

ピッチ走法について

より速く走るためにストライドを伸ばしますか?

それともピッチ数を上げますか?

との2択の質問を投げかけた事はありませんか?これからもベストタイムを更新していきたいと考えるランナーにとって

「ピッチ走法が良いのか?」「ストライド走法が良いのか?」

は深刻な問題となります。大袈裟ですが、今後のランニングライフに多大なる影響を与えかねない命題なのです。

 

ピッチとは?

参考

ピッチ

=1分間に着地した歩数(脚の回転数)

 

参考

分速(m / 分)

=ストライド(歩幅) × ピッチ数

ピッチ走法とは簡単に言うと、小さい歩幅でちょこちょこと進む走り方を言います。

脚の回転数を上げていけば、同じストライドでも速く走ることが論理上は可能となります。

 

理想のピッチ数とは?

あらゆる媒体で

効率的なピッチ走法

一般的には1分間当りピッチ
180~200
が理想

との記載が大半でした。

この数値は、走力(プロでも市民ランナーでも)や体格(骨格)に関係なく自然なものらしいのです。

しかし私にとって現状でこのピッチ数には届かず、このピッチ数で走り続けようとすると、心肺を追い詰めキツくて長続きしません。

東京30K

 

ストライドよりピッチ重点で

参考

1分間で進める距離

=ピッチ数×ストライド幅

よってより速く走るためには、ピッチ数を上げるかストライド幅を広げるかの2択となります。

私のようにピッチ160〜170前半位(GPSウォッチのデータから)のランナーはストライド走法寄りと言えます。

股関節をストレッチし目一杯伸ばし、ピョンピョンと弾むように走ったってストライドの伸びには限界があると感じます。ストライドを伸ばそうとすると脚に力を入れて走ってしまい、どうしたって脚に過度な負担がかかりがちになります。

怪我をした経験からふくらはぎには負担をかけたくありません。今後はピッチ数を上げて走力UPを目指そうと決心しました。

 

ピッチ走法のメリット

ピッチ走法は体重の3~4倍の着地衝撃を無理なく推進力へ変えることができます。

歩幅を小さく刻むために上下動が少なく目線が安定し、、脚元(膝・ふくらはぎ)に与える一歩一歩の衝撃はストライド走法よりも小さくなります。

また、ピッチ走法は上り坂や下り坂でこそ威力を最大限に発揮します。これはタフなコースで知られる奈良マラソンで当時のベスト記録を叩き出した経験が基となっています。

参考レース
奈良マラソン|アップダウンがきついコースなのにクリック合戦

今年を締めくくる走り納めを、ランナーからの評判が高い奈良マラソンに決めて参加してきました。 まず奈良マラソンを語る上で切っても切れないのが坂道です。ひっきりなしに現れるアップダウンは全国屈指の厳しさ、 ...

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ストライドを大きくしようとすると着地点が重心の前で行われ、ブレーキをかける走りになってしまいます。そんな走りでは着地衝撃が大きくなり、故障しやすいフォームとなってしまいます。

ちょっと前の私がこれに当たり、ふくらはぎの肉離れを連発してシーズンを台無しにした経験があります。

ポイント

  • 脚への負担軽減
    ピッチを上げれば上げた分だけ路面との接地時間が減り、身体の上下動も軽減され重心移動にブレが無くなり、着地衝撃を抑え怪我リスクが減る
  • 楽に走る
    無意識に効率良く走ることで無駄な動きがなくなり、エネルギーロス(疲労)が小さくなる
  • 速く走る
    ストライドに頼らない走りで、脚の回転の速さでタイムUPを目指す

完走メダル

 

ピッチ数を上げるため、こんなトレーニングを導入

巷ではピッチ数を上げる効果的なトレーニング方法がたくさん紹介されています。

いくつかをピックアップして実践した結果、ピッチ走法の適した走り方を発見しました。

 

これを意識してピッチ走法してみた

あるコーチが、あるブロガーが、ある権威がネット上で推奨しているピッチを上げる方法を、私が過剰に意識して試してみた結果がこれです。

ピッチを上げる方法 楽に速く走れた感
腰高走り
ちょこちょこ走り ✖︎
膝下は脱力
目線は普段より少し上
着地は重心真下 ✖︎
蹴った脚を素早く前に引き付ける
リズム良く着地
腕振りを早く
少し前傾で走る
蹴った踵をお尻へ
肩甲骨を早く動かす

これはあくまでも私感であって、過剰に意識して試したという点がミソです。

とにかく意識を集中して走った結果どう感じたかを重要視しました。なので理論的な説明はありません、あしからず。

 

ピッチ数UPに最も効果があった意識(コツ)は?

上の表の如く意識して取り組んだ結果という観点では

リズム良く走る

ことによる効果が最も顕著で、自分が思っている以上にタイムが速くなります。このリズムを具体的に言うと、

ピッチ180は1秒に3歩必要なので
「いちっ、にっ、さんっ」
と数えながら同時に着地する方法

 

つまりリズム良くピッチを刻むということ

ピッチ走法を意識し過ぎる余り、ストライドを無闇やたらに短くすると呼吸が苦しくなってしまいます。これではランニングエコノミーの低下を招きます。

やってみれば分かりますが、50mくらいの短い距離なら私だって200くらいまでピッチ数を上げられます。

ではリズムを刻むってどんな感じなのだろう?と思う方が多いと思います。

それは、膝下の脱力を意識して足を尻に引き付けるイメージで、

「いちっ、にっ、さんっ」「いちっ、にっ、さんっ」

・・・とテンポ良く走るのがコツ

靴一足分くらい脚を前に出すタイミングで、リズムを取りながら「1,2,3 1,2,3」と心の中で数えて走っていくのです。

これを声に出してしまうと息苦しいことこの上なく、周りから見てもちょいと怪しいランナーになってしまいます。ですから無言で走ります。

 

脚を回転し膝下は脱力

膝下はぶらぶらと置きに行く感じで、無理に蹴らない走りを心掛けます

ふくらはぎを中心とした脚の筋力に頼ると、その部分に疲労が溜まりやすく怪我につながります。

さらにこの状態で前傾(5〜10°位のほんの少し)すれば、地面との反発で無理なく前へ進む感覚が養われます。

また、腰の両サイドに脚が付いていて回転させるイメージを持つことでも膝下の脱力が促進する感覚が掴めます。

この点はみやすのんき氏の著書が非常に分かりやすく腑に落ちました。

 

その他のピッチ数UPトレーニング法

ピッチ走法に有効と思われる練習メニューは「シザーズ」と「ウィンドスプリント」が有名です。

参考

シザーズ

"前の脚が着地する前に、後ろの脚が前の脚を追い越す走り方"

ハサミをチョキチョキする感じ

ウィンドスプリント

"全力の70~80%の速さで短距離を数本走る"

50m位でいいのでは

これを練習の上がりメニューに組み込んではどうでしょうか。

さらに不整地ランを取り入れれば、芝生や砂などの不整地では、無駄に強く蹴る動きは推進力にはならないことを気付かせてくれます。

ラストスパート 丸の内仲通り

 

結局、自然なフォームって何なの?

ランニングフォームは体格や骨格が密接に関係しています。それゆえ個人差がとても大きいものです。

よって万人向けのフォームは存在しないとあらかじめ認識しておくべきです。

 

ダニエルズさん久々登場

久々の登場ですが、あのジャック・ダニエルズ氏は著書『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』内でこう述べています。

盲目的ですがあの権威が言っていることなら信頼します。

「ピッチの目安は1分間におよそ180回以上」

「生卵を敷き詰めた上を1つも割ることなく走る、というイメージだが、それには軽くスムーズな接地が必要だ」

著書内から引用

参考記事
立川、昭和記念公園内のジョギングコース
マラソン練習|きついインターバル走はダニエルズさんに聞け

ランニング練習としてはキツい部類に属するインターバル走、当ブログでは早くも2回目の登場となりました。1回目の記事はこちら>> 前回の記事では、インターバル走は全速力比80%で行うことを指南する情報が多 ...

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無駄な力を入れずに膝下を脱力して走るピッチ走ならば、一つも卵を割らないイメージが湧いてきます。

 

ランニングエコノミーの追求

怪我なく楽に速く走ることがランニグエコノミーとの考えに私は賛同します。

ランニングエコノミーを目指す上で、フォーム矯正はランナーにとって永遠の命題と言えます。

ストライドは変えずピッチだけを上げれば、そのピッチ回数分だけ先に進めることを意味します。

私の場合あと10ピッチを上げて180以上を目標にしてランニングエコノミーを高めれば、より楽により速く走れサブ3も夢ではないと錯覚してしまいます。

むしろそれができなければ年齢的なこともあり、これ以上の大幅なタイム更新は不可能ではないのかとさえ思えてきます。

 

ピッチ走法+基礎練習の3本柱=最強説

ピッチ走法で脚の回転数を上げ、それに耐え得る心肺能力も同時に高めていくために、閾値走、インターバル走、レースペース走の3本柱をピッチ走法で行うことで走力の一気底上げを目指します。

そしてそれを習慣化して無意識レベルまで落とし込む必要があるのは言うまでもありません。

 

まとめ

今更ですが、マラソンは総合力が問われるスポーツです。

速く走るための要素は、フォームや心肺機能、体重、筋力、食事、睡眠、はたまた生活習慣まで多岐に及びます。ピッチ走法もその中の一つと自覚しておいて損はないと思います。

色々と試せるオフシーズンだからこそピッチ数を上げるトレーニングを組み込んでみる価値は十分あると思います。

どんな分野でも慣れるまでにある程度の時間が必要ですが、まだまだ秋まで時間は膨大にあります。気楽で気長に気ままに取り組めば良いと思います。

ピッチ走を磨き上げて、さらにたくましい姿で秋のスタートラインに立ちたいなと願っています。

愛媛マラソン、スタートブロック入り口

 

2年間の末に
雨の京都マラソン2020、ゴール直前
ピッチ数は一筋縄ではいかない

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