ランニングシューズのアッパー生地が破れてしまい、長い間慣れ親しんだシューズとの別れの時が訪れます。
あの灼熱の太陽の下でも、あの吹雪の中で走った時でも一緒に頑張った盟友、破れてしまっては勝負シューズでも捨てるだけの運命です。もはやゴミ袋への投入待ちとなりました。

わたし生来貧乏性なので廃棄直前になって後ろ髪を引かれると、あら不思議想像力を働かせてみると、まだまだ履ける道があるのではないかと思えてきます。
そこでどうにかしようと調べたらネット上に情報多数あり、なんなら出来る限りDIYで修復してみようとの結論に達したのでした。
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アッパーが破れたシューズを修復しようとした理由
経緯
7月末3年越しに挑戦する富士登山競走は、競走そのものの登山と送迎バスまで戻る下山とでシューズがボロボロになると言われています。
わざわざ1つの大会のために新しく新調したり、フルマラソン用の厚底シューズを投入するランナーは少数派となります。
そこで2年前の山頂コース※挑戦のためヤフオクで落札したasicsターサーの出番なのですが、近所で試走を重ねてみてもどうもしっくりこないのです。
※2020年コロナで中止
前回の五合目コース試走で上手く走れたことで好感触を得たのがミズノ でした。
このシューズのソールを見ると、ポイント練習にフルマラソン完走と距離を結構走った割にポッチがほとんど減っていません。
富士登山競走コースのロードや岩場では、それなりにグリップ力が必要となります。ソールのポッチの減り具合からターサーよりウェーブエンペラーを選びました。
厚底シューズ全盛より前の勝負シューズだったこれを履いて富士山頂にチャレンジすることを決意しました。
こういった2択において感覚的(直感的)に選択したことは、大局的には間違っていたとしても、本人の心情においては大抵間違っていないものです。
穴が空いている
富士登山競走山頂コースにてこれを履くと決めたのですが、ご覧の通りわたしの足幅が広い影響でアッパーが劣化、小指付近のポッカリ穴が目立ってしまっています。
どうせこの大会を最後に引退(廃棄)する予定ですから、穴を開けたままイエローのソックスでも履けば傍目では分からないだろうと当初は思っていました。
富士山特有の砂礫
上の写真のように富士山の登山道は火山灰の砂礫(されき)で覆われ、穴が空いているとすぐに靴の中に入ってきます。
誰もが経験あるシューズ内への異物混入、違和感ある小石や砂礫の侵入防止のためにもシューズの穴を塞ぐ必要がありました。
工作タイム
さて久々の工作タイムの始まりとなります。
確か前回の工作は東京マラソン前日で、宿泊したホテルの一室でスタート前の防寒着を作成したことが思い出されます。
今回も前回同様専門的なテクニックは皆無、ただ空いた穴をメッシュ素材で丁寧に埋めてしまおうという魂胆です。
ランニングシューズの穴問題を解決したい一心と共に、どうせなら小学校時に抱いていた工作意欲を発揮して図工の時間を楽しむまでです。
用意するもの
必要なモノ
- メッシュ生地
- はさみ
- 木工用ボンド
メッシュ生地
今回補修するシューズがメッシュ生地だったため、迷いなく同じようなメッシュをネットショップで検索して購入しました。
シューズのアッパー素材により購入する生地は変わってくるのですが、メッシュ以外の最新素材となると、個人がその素材をネット購入するには限界があります。
今回はあまたあるメッシュ生地販売店の中から、楽天市場にて「生地と衣装のお店 ルアンドール」で購入しました。
はさみ
楽天市場にて購入したメッシュ生地は、こんなにいらんと思うほど大きめの1枚生地で送られてきます。
これを必要な大きさにカットするのですから、裁断するはさみもしくはカッターは必ず必要となります。
木工用ボンド
布専用のボンドが販売されていることは知っています。でも我が家には木工用ボンドが常駐、ラベルに布用と書かれている以上使えないことはないと判断しました。
ご存知の通り木工用の白いボンドは、乾くと透明になりしっかり粘着力を発揮します。
案の定全行程を木工用ボンドで賄うことができ、メッシュは強固にシューズに貼り付けられました。
アッパー補修工程 (時系列)
まずは2箇所の穴埋めをするために、メッシュ素材をチョキチョキと4枚適度な大きさにカットします。
購入したメッシュは薄めの生地なので、心許ないこともありボンドを使って生地を2枚重ねでアッパー生地を作成します。
ボンドで重ねて小1時間乾かせば、穴の補修に使用する2枚生地が完成します。
これを穴が空いた箇所の裏側からボンドでくっつけていけば完成となります。
シューレース(靴紐)を外してシュータンを開き、裏側からボンド付けを行います。
ボンドはメッシュ生地に直接塗ったり(写真参照↑)、開いた穴周辺にボンドで直接貼ったりして作業を進めます。
この際に爪楊枝を使うとボンドが手に付かず、メッシュ同士の細かい貼り付け作業がしやすくなります。
破れただけで捨てたり、新調するのはもったいない
貼り付けたメッシュ素材が蛍光色なため、元々のシューズ素材とは色味で若干マッチしません。
しかしランニングシーンにおいては、そこまで人様のシューズをガン見されることはまずありません。

もし気になるなら車用のタッチペンやごく普通の油性ペンを使って、全体の色に馴染ませてみてはどうでしょうか。
いづれにしてもこれくらいの穴が空いたくらいでランニングシューズを捨ててしまうことは、一足を履き潰す観点において早計でもったいない行為となります。
ちょっとした工夫をすることでランニングシューズの寿命はずっと長くなるものです。
