2024年6月某日晴れ、気温25℃湿度55%程のカラッと晴れたこの日に、富士登山競走の坂道練習のためにまたしてもここへ舞い戻ってきました。
この5年間フルマラソンシーズンが終わった4月以降は7月最終週まで、何を間違って踏み込んだ聖域なのか富士登山競走一色となっております。
2019年に五合目コースをクリアし、2020年山頂コース初挑戦の練習として訪れたのが最初 (大会自体はコロナで中止)でした。
東京奥多摩・御嶽神社からつるつる温泉へ降りてくるコースを知ってからお気に入りコースの一つとなっており、今年も奥多摩から富士山テッペンを目指すことにします。
ゴールのつるつる温泉にて
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やっぱり今年もキツかった御嶽神社まで
奥多摩は今年も濃い新緑が美しい
御岳駅を降りてから神社へ、そこから温泉へのトレラン経路は過去記事を参照して下さい。おすすめの90分〜2時間コースとなります。
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きついさかれん
ある季節が訪れるとあそこを走りたくなる衝動に駆られます。 真夏なら象徴である江ノ島、そして近所の川沿い、秋以降の3月まではフルマラソン練習のため多摩湖自転車道に入り浸り、たまにの皇居や所沢航空公園へ遠 ...
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日差しが強く鳥居からスタートして1kmも満たない距離で汗が吹き出してきます。出だしから傾斜15%以上の坂道を小刻みなピッチで脚を回転させゼェハァと進みます。
途中前方に全長1mほどのマムシ (またはアオダイショウ) らしき蛇が走路上にいたのですが、鬼の形相と荒息の私が近づくと蛇の方から逃げ去ってしまいました。蛇も鬼には敵わないことを実感します。
序盤の傾斜、この先もっとキツい
歩くことなくケーブルカー乗り場まで足を動かすことがこのコースの第1指令、もしかして歩いてるんですか?と聞かれてもNoと答えにくい程のスピードで無事に乗り場に到着します。
一息入れていると下山してきた速そうなトレイルランナーさんに声を掛けられました。
トレイルランナー:「上まで行くんですか?」
私:「はい、頂上まで」
トレイルランナー:「結構キツいですよココ」
私:「そうなんですか〜」
こんな会話を交わしてすれ違ったのですが、もう何回も来ているのでキツいことは重々承知しております。
もうすぐで御岳登山鉄道のケーブルカー乗り場
速くのぼる意識より、上手くのぼる意識で
御岳の神々しい赤鳥居を、富士吉田のあの金鳥居に見立ててスタート
今年1発目が鳥居から御嶽神社まで46分33秒、昨年のタイムには及ばないものの中身が違います。
いつもキツいことに変わりはないのですが、明らかに疲労感少なく終盤までテンポ良く身体を動かせたことに驚きを隠せません。
ただしこれは走力が上がったわけではなく、昨年比で登りが上手くなったことの証です。
漫画家みやすのんき氏提唱の大転子ランニングの登山版、それを何度も読み返し実践してきた結果です。
具体的には大転子を中心として脚を廻し、骨盤前傾で視線は水平以上、尾てい骨 (仙骨) 意識で腸腰筋を使って登るフォームの徹底です。[詳しくは著書参照]
そしてこの大転子中心のフォームは昨年登山競走DNF以降に採用し始めてフルマラソンシーズンへ突入、走り方を根本から変えたことで昨シーズン (2023~2024) の脚攣り回数0となり解放されたことで一定の成果を残しました。
長らく走っているとちょっとしたフォーム改変が大きな成果に繋がることは少なくないのですが、実際にサブ3を達成し登山競走も完走している著者が提唱するフォームが実になっていると感じています。
この日は湿度が低く、日の出山から中央に新宿ビル群を望む
御嶽神社
神社に着いたら汗だらけの手で賽銭を出しキャップを脱いで神前へ、そして目を瞑り手を合わせます。
1年ぶりのこの場所に高知、姫路、静岡、福井と巡り、五体満足で再びこの場に帰って来れたことを幸せに思いお礼を言いました。そしてこの先も故障なく走れるように。
色んな生き物に遭遇
今回は全行程で印象的な生物との遭遇がありました。
序盤は先ほどのヘビです。必死で走ってたので写真はありませんが、思い返せばトグロを巻いて威嚇していたのは間違いありません。
その後は野鳥の鳴き声に耳を傾け進み、御嶽神社手前の民家が立ち並ぶ石垣上にシカを発見、逃げる気配が全くなしなので人に慣れているのでしょう。
何人かの観光客に混じって写真を撮り再び走り出しました。
一心不乱に餌を食む
そして神社から温泉に向かい出した矢先ヤギにも会えました。
蛇から始まって鹿、山羊、鳥や虫などと遭遇、山に入ると自分の中の野生味にスイッチが入る気がして、下界とは違う動きや考えが湧き普段の自分ではないことに気付きます。
足を止めおとなしいヤギとしばらく見つめ合う
おまけ: 神社から温泉へのトレラン区間、改めてASICSトラブーコが最適だと思いました。
石や根が張り出している緩斜面ならここはアスファルトかと思うぐらい衝撃が少なく、やっぱりこのトレランシューズは只者ではありません。
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キツい坂道練の後はつるつる温泉まで緩いトレランを満喫
今年こそ、今年こそ、今年こそ
冒頭にて富士山一色と言いながら恥ずかしくも富士登山競走山頂コース2年連続のDNF、しかも第1関門の五合目ですからマラソン歴の中で黒歴史筆頭大会となっています。
今年は区切りの山頂コース挑戦権最後の年、曲がりなりにも人生の10分の1、約5年間モチベーションを維持して捧げてきた領域です。30年も前ですが受験だって浪人含め4年間でした。
でも山頂挑戦最後となるにも関わらず、昨年までと違ってなぜかあくせくしていない自分がいます。
もう何回も試走含め富士山を走って登ってますから、実力と擦り合わせるとやっぱり完走ギリギリな訳で、焦っても仕方ないしガムシャラに追い込み過ぎても結果に結びつかないことを知っています。
改めてあの難敵をどう上手く攻略するか、今度は年の功で立ち向かいたいと思っています。
この翌週に五合目まで試走へ行きました