東京から新幹線のぞみで3時間ちょい、遠路はるばる岡山県まで遠征して2022年おかやまマラソンへ参加してきました。
最近は定員割れの大会が多い中、おかやまマラソンは何と2.2倍の抽選倍率でした。そこを突破しての参加が今シーズン最初のフルですから、嫌が上でもテンションは上がります。
3月以降実に8ヶ月ぶりのフルマラソンは、人生初めての中国地方にて色々な意味で記憶に残る大会となりました。
大会当日の朝焼け、この後大雨に・・・
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晴れの国でも雨は降る
まずは天気についてですが、今回はどうしても触れなくてはいけません。
ここ岡山は「晴れの国」と言われるほど瀬戸内海式気候の影響を受け、1年を通じて晴れが多く雨が少ない傾向となります。
そうなんです。これはあくまでも傾向であって、当然のことながら絶対ではありません。2022年大会は前後の予報を見てみると、なんと日曜日だけがポツンと雨マークが付いています。
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おかやまマラソン|今年の開催日の気温は?
倍率2.2倍の抽選に通って参加したのが2022年大会、あれから2年経ち記事内容を2024年版へ更新しました。 当選したらまず参加料金の入金手続きなのですが、その前にいつものクセで大会当日の気象条件が気 ...
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♦岡山市11月13日過去20年間
気象条件平均値
最低気温 | 最高気温 | 9:00 | 12:00 | 15:00 | 日照時間 | 平均風速 |
8.2 | 17.4 | 11.7 | 16.1 | 16.4 | 5.0 | 2.7 |
♦実際の岡山市2022年11月13日の気象
最低気温 |
最高気温 |
9:00 |
12:00 |
15:00 |
日照時間 |
12.9 | 20.5 | 15.0 | 16.8 | 20.2 | 0.5 |
気象庁HPを参照に上の表にまとめたのですが、2022年の大会当日岡山市の気温は、最低気温12.9℃、最高20.5℃です。日照時間は雨と曇りがメインなのでわずか0.5時間で湿度は80%以上でした。
過去20年と比べて今年は気温が高めで推移したことが窺い知れます。
その上で正午まで雨が強く降る時間帯があり気温は微増、止んだ後の13時18.9℃、14時19.6℃、15時には20.2℃まで上昇しました。
これだとレース中が雨で冷やされラッキーだったと思えてきます。
終始雨と曇りで済んだフルマラソン、終盤が雨上がりで太陽が出ようものなら、蒸し暑くてそれこそもっと撃沈していました。
ただしここ20年の傾向から今年は完全なイレギュラー、例年なら晴れて暑くなる可能性が高いとの認識で良いかと思います。
ゴール間近
おかやまマラソンの運営は素晴らしい
県知事がフルマラソンを走る大会は運営の質が高い、今までマラソン大会あるあるで上がった命題は今回も"正しい"と証明されました。
しかもコロナ禍で中止を挟んだ後の3年ぶり開催でこの運営、これはまことに恐れ入りました。
兎にも角にも、この大会のリピートをおすすめする理由を以下ににまとめてみました。
スタッフ、ボランティアが皆んな素晴らしい
のぞみを降車して岡山駅の新幹線改札を出てから、道案内、前日受付、当日早朝の交通整理、手荷物預け、トイレ列の整理、スタートブロックの管理、エイド、ゴール後の動線、更衣室、駅へのシャトルバス乗り場と、期間中どこをどう切り取っても全てのスタッフ対応が素晴らしく、居心地の良さを強く感じた大会だったとお伝えしたいです。
スタートブロックへの横入りを徹底ブロックしていた係の方、これは見ていてスカッとしてとても格好良かったです。おかやまマラソンはマナー違反は許さない気概を感じました。
エイドの地元色を強く岡山を感じる
走った者しかわからないおかやまマラソンの凄さ、それは特色あるおもてなし給食がハンパなく充実していることに現れています。
遠方から参戦した身としては観光も兼ねていますから、こういったその土地の食べ物や銘菓、特産品を中心としたエイドはとにかく嬉しいものです。
フルマラソン途中でも絶対にこれは食べるリストのベスト1位はシャインマスカットでした。
それが早くも10.8kmエイドで登場、感染対策としてエイドの給食は基本的に個包装、葡萄一粒をひとつずつ個包装にした準備はさぞ大変だったと思います。
またスポドリ、水の配給は若きボランティアのおかげで十分間に合っていて、エイドのテーブルの長さやゴミ箱の数は適切と感じました。
「最後のゴミ箱」の表示はもはやマラソン大会では定番ですが、よく考えてみるとこれはゴミのポイ捨て抑止力となっているのです。
コースがフラットメイン
コースは全般フラット基調ですが、川や線路を越える時だけアップダウンが訪れるコースと思って差し支えありません。
ただおかやまは変化に富んだコースとは言い難く、風景が単調で楽しめるのは最終盤の後楽園と岡山城くらいです。
今回は雨も重なって終始どんよりした景色、このことが面白味に欠けるコースに拍車を掛けました。
記録が伸び続けているランナーならば、おかやまはベスト記録が狙えるコースと考えられます。
しかしたくさん大会に参加しているランナーならば、走りやすい10℃前後の気温は望めないここは練習の意味合いを含んだ大会となります。
ゴールまであと300m
最後に感動した
ゴール会場から駅に到着したシャトルバス降り口に、高校生ボランティアがゴミ袋を持って待機しているの姿がバス内の車窓から見えました。
ひっきりなしに来るシャトルバスの清掃が彼女たちのお仕事だと察しました。
運転手にお礼を言ってバスを降りると、まばゆいばかりの女子高生たちが澄んだ瞳で「お疲れ様でした」、と深々と頭を下げるではありませんか。
その姿を見て同じ年頃の娘を持つおじさん、目頭が熱くなって視界がボヤけてしまいました。
空中に桃が飛ぶのがおかやま流
検温待ちの列について
コロナ禍以前の大会では存在しなかったオペレーションが朝の検温所です。
検温開始時間に一斉にランナーが訪れたことで長蛇の列が発生、その列を一方向にしか伸ばさなかったことで一般道まで混乱・混雑してしまいました。
検温所への入り口は2箇所あって、建物内には沢山の検温所が設置されています。参加人数に見合った数の検温所を用意したものの、そこへランナーを導く動線が上手く機能していませんでした。
ただし訪れた2日間で気になった点はこの朝の出来事くらいです。もしも2023年以降も検温が必要なら、おかやまマラソンの敏腕運営陣なら当然改善してくるはずです。
写真は前日受付のもの
スタート前のトイレについて
写真は大会前日に撮影したもので、トイレに並ぶ列の動線をしっかり確保して誘導しています。
パイロンを立てて誘導する大会はほぼなく、なんとなく出来た列を係員が整理・案内する大会運営がほとんどです。
しかしこれは上手く捌けるだろうとの憶測はハズレ、当日マンモス大会でよく見る光景がそこにありました。
手荷物預けを終えて最終トイレを済ませようと列に並ぼうとしたら、パイロンを超えて長蛇の列が出来上がっているではありませんか。
拡声器で空いているトイレを案内していたボランティアは、「あちらの多目的広場が空いています」とのアナウンスでした。
地図で確認しても多目的広場がどこかわからず、時間に余裕があったのでとにかく離れた所に行こうと、メイン会場から遠くの方へテクテク歩いていきました。
歩くこと5分程で会場の喧騒からかけ離れたウォーミングアップ場に到着、トイレは仮設ではなく常設でしたが僅かに2、3人待ち (大のこと) です。
なぜか多目的トイレは誰も並んでなく即入室、そこで無事に用を足しスタート準備は全て終わりました。
これだけ広いスタート会場ですから、スタートブロックから離れれば離れるほどトイレの列は短くなります。
あとはいつも言うように朝は早め行動が肝心、それだけでトイレ問題は解決します。
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スタート前の手荷物預けとトイレの列、ストレスフリーで迎えるためにできること
都市型マラソン大会では参加者が1万人以上がざら、当然のことながらスタートまでの数十分間は手荷物預けやトイレ待ちで混雑が予想されます。 そんな中で少しでもストレスなくスタートを切るために何が出来るか? ...
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会場図の左へ行けばトイレは空いている
観光とセットで遠征マラソンを楽しむ
いつものマラソン遠征では2泊3日がデフォルトなのですが、今回は事情あって止む無く1泊2日の強行日程となってしまいました。
ネット検索によって導き出された岡山マスト案件は、岡山城と岡山庭園、夕飯にデミグラスソース丼と決めていました。
土曜夕方の早い時間帯に「カツ丼野村」に向かったのですが、ランニングシューズを履いた大勢の方が並んでいます。待ちの記入表を見たところ約30人以上は並んでいるではありませんか。
ご当地メニューが前夜の食事
※ちなみに並ぶ時は、名前を書いて食券を買って待ちます
ここで長時間並ぶことは選択せず、その時間はまず岡山城観光へ向かいました。
期間限定でライトアップされている岡山城はとても幻想的で、昼間より夜の鑑賞が今回はベストでした。
一方で後楽園の訪問はフルマラソン後を予定していたのですが、胃腸と股関節のレース後のダメージが大きく全く行く気が湧きませんでした。
フルマラソン後の観光は体調変化で行けなくなる可能性あり、前日に済ますか後泊して月曜に向かうのがベストと言えます。
格言
「 観光込みのマラソン遠征は、
1泊2日にしてあらず、
最低2泊3日は必要 」
いや〜また参加したい度
今回の岡山遠征で特に印象深かった点は、ボランティアの若人達が皆笑顔で元気が良く丁寧な対応だったことです。
これはおかやまマラソンに限らず全国どこへ行っても感じることですが、なぜか今回は彼、彼女らのスマイルが心に響ました。
50代が目の前に迫ったこの頃、自分自身いつの間にか無くした笑顔だと痛感しました。
愛媛マラソンでも同じ様な雰囲気だったことを思い出しました。人当たりが優しい感じの土地柄は、きっと一年中瀬戸内海の穏やかな気候が影響していると思います。
こういった諸々の要素によりおかやまマラソンは、ストレスを感じさせない運営が素晴らしく、リピーターとしてまた訪れたい大会との結論です。
いや〜また参加したい度
ライトアップされた岡山城が旭川に映る