水曜ど平日の午前中、富士登山競走五合目コースにて出会った試走ランナーらしき人は17名。

この日は気象条件がすこぶる良く、時間を割く価値がそこにあるからこそ個々人が富士山へ向かったのでしょう。でも皆さんどんなお仕事をなされているのか大変気になりました。
私は有給取得にて早起きして富士吉田市へ、坂道練習をそれほど積めていないと感じていたので、ここで満を持して現場での坂道練を決行しました。
そして今回も新たな気付きがあったので、3年連続五合目敗退目線ですがどうぞお付き合い下さい。
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富士吉田市役所から五合目まで試走
2019年から五合目コースは試走と本番含めて7回※登っています。
五合目の佐藤小屋到着は今回で8回目となり試走の重要性を自認しつつ、今さら分かり切っているのですが、富士登山競走はどこまで行っても登りしかない馬鹿みたいにキツいコースです。
4時間以上登りっぱなしのみのコースは、富士山0合目から山頂ゴールという特性上、全国的に見てもここだけの異質感です。
※過去記事を下に貼っておきました。サブ3.5レベルですが参考になれば幸いです。
今年も富士吉田市役所から青信号後にスタート
天気が良いから試走を決めた
この記事を読んで下さっている方なら、富士山は天候が重要とすでに認識されていると思います。それは弊ブログにて何回も酸っぱく言ってきたことです。
そして今回もまた言いますが、富士山を舐めると死にます。よって参考サイト「てんきとくらす」にて、前日時点でGoサインが出たので迷わず試走を決断しました。(直前で有給取得OKな職場に感謝)
前日の時点で「登山指数A」が並ぶ
ただし山頂は強風、山頂アタックは断念
スタート後は左車線が路面良し
SNS等でよく見る写真の逆、つまりこれは下り
今回の試走は車で向い富士急線・月江寺駅前の通りに面した駐車場 (5時間以上駐車して400円) を自宅からの目的地としました。15台ほど停められるのですがこの日は空きあり、でも7月の試走ラッシュ時はおそらく満車になるしょう。
高速を降りて金鳥居 (大鳥居) の通りを登山競走のいうところの逆走、つまり月江寺駅 (富士山駅) 方面へ下っていったのですが車で走っていて気付いたことがありました。
下水管が埋まっている都合上下り車線にマンホールが集中していたのです。
明らかに登り車線にマンホールが少ないことを確認、大会当日は左車線 (登り車線) を走った方が凸凹少なくフラット感を得られるかと思います。
ということでスタート後左折して富士山を望む上宿の交差点 (どんつき) までの直線道路は、足下を気にせず走れる左車線を今年走ろうと思います。これが有益情報になったなら幸いです。

こっちが有名な登りシーン
左車線へ
暑くて中の茶屋過ぎたら早くも歩いた
前述「てんきとくらす」登山指数Aが示すもう一つの信憑性高い指標があります。それは例外なくその日が好天ということです。
悪天候を望まない富士登山には必須としても、富士登山競走には歓迎とは言えないジレンマがあります。

試走スタート時の富士吉田市の気温ーYahoo!天気より
(スクショなので広告は無効)

試走日はここ数年の本番時と変わらない気温になり、想定としてはこの上ない練習と思ったものの、正直言って走り始めてすぐの金鳥居前ですでに後悔している自分がいました。
数日前に気温23℃湿度90%でのポイント練習・閾値走にて悲鳴を上げたことさえ楽な方、身長177cm大柄の私は筋肉量が多いため、気温20℃を超えると発汗が著しくなり極端にパフォーマンスが落ちるため試走日は過酷な気候条件でした。
ここ3年の本番当日と同じく中の茶屋でランパンランシャツが汗びたし、馬返しではシューズが汗で水没して、多いかなと思った持参1.5ℓの水分がみるみる減っていきます。
これにて暑熱対策が必須と思い、あとひと月で思い浮かんだ策を練りまくりたいと思います。
過去大会と同様、馬返し前から攣り症状あり
路面はやっぱり悪い
富士登山競走を走られたランナーなら既知の情報ですが、中の茶屋から馬返しまでのロード路面はとにかく荒れています。
今年こそは更新され綺麗に舗装されているかも?の期待感は中の茶屋を出てすぐに崩壊しました。メインの登山客は五合目から、そんなに人が通らない道に予算は降りないのです。
この辺は本番当日はランナーが密集する場面ですので、自分がトレースする場所を早めに決めて上を目指すしかありません。
こんな序盤にくれぐれも足をくじかないように、足攣りを誘発するので致命傷になりかねません。
中の茶屋〜馬返しまで基本デコボコ道
ここからがラスボス
馬返し前の坂道はキツい、そういった情報はそこら中に転がっています。

これは今回の試走で個人的に思ったこと、富士登山競走は気が抜けない区間が山頂まで続く仕様ですが、序盤の掴みとして奮起しないといけない場面は特にここからだとお伝えしたいです。
このガードレールから馬返しまで歩かない
誰もが馬返しまであとどのくらい?と思う地点で現れるのがこの左側のガードレールです。中の茶屋から馬返しまで目立ったガードレールはここにしかありません。
ここからがラスボスと思って差し支えないと今回の試走で思いました。
このガードレールから馬返しまで (約1km) 頑張ることで、少しでもボリュームゾーンの前に出て渋滞を回避しましょうということです。

ようやく見えた馬返し
気温が下がって再び身体が動く
お久しぶりの浸透升
今回富士登山で暑さがどれだけ堪えるかを、気温がグッと下がった二合目以降で実感しました。
恥ずかしながら過去に例がないくらい今回は馬返しまで歩いたのですが、トレイル区間で雲の中に入り気温が低くなった二合目以降にコンディションが一変しました。
体感で17℃くらいに気温が下がって汗が引き始めると、途端に水を得た魚のように身体が動き始める感覚が訪れます。
これは馬返し前で颯爽と私を抜いていったランナーに、四合目付近で追い付き五合目まで抜かれなかったことで確信に変わりました。
暑さに弱いランナーさんも、7月なら五合目から動きやすい気温に下がりますから、関門突破がギリでも山頂に向けてまだ挽回の余地は多少なりとも残っているとお伝えしたいです。
五合目関門はガスってて低気温
五合目で往年の山頂マイスターと立ち話
富士吉田で熊の目撃情報多数、熊鈴必携
五合目に着くと汗で濡れたバックパックを下ろしてしばし休憩、眼下は視界なしで噴き上がってくるガスが冷たく昨年のように体温が奪われていきます。

山頂コース試走時でも毎回そうなのですが、目的を達成するとすぐに帰りたくなる性分なんです。
佐藤小屋に寄るわけでもなく持参した補給食で十分満腹になり、振り返ってここまで来た五合目関門に戻り始めました。そしたら目の前にランナー、間違いなく試走の方です。

優しい面持ちのこの方、聞けば60歳になるランナーさんで、過去に山頂コースを10回も完走していると言うのです。
その方:「もう体力が落ちて今回はキツイです。2年前はなんとか2分前に山頂クリアでした」
YouTubeでも拝見した通り、ゴール直前は渋滞と頂上からの叱咤激励で異質な空間とおっしゃっておりました。
ずっと若い私が3年連続五合目で関門アウトと伝えると苦笑い、刺激を頂き話し掛けて正解だったと思いながらエール交換して別れたのでした。
ふっと晴れ間が覗き上を向き
山頂待ってろよ!と叫んだとか
今回の試走まとめ
ここ6年間毎年のようにこの時期の、富士登山競走へ向けた練習や試走をキツいながらも走る (登る) こと自体を楽しんでいます。
今年も健康体(少なからずあちこち痛いけど)で再び富士吉田市を訪れ、またこうしてワクワクしている50歳にもなる自分がいることにありがたみの想いが湧いてきます。
良き理解者の家族に感謝、いつも周りにいる方々に感謝、導いてくれた気候に感謝(アチ〜けど)、そして大会の準備を毎年して下さる関係者に感謝です。
これがあって走れています。
梅雨入り即梅雨明けかと言われている2025年、猛暑日に迫る暑さが急激に襲いかかって来ました。
そんな暑さの中で開催されるであろう富士登山競走、今回の試走でも痛感したことは以前も記しましたが馬返しまでは遅くてもとにかく歩かないことです。歩いた方が速いのはトレランに慣れている人で、一般ランナーは歩かないことでその穴を埋めれると思います。
これはトレイル区間でも言えることで、走れる箇所はとにかく小走りでも走ることでタイムが縮まります。
五合目以降はまた違ったコースになり過酷を極めますが、まずは五合目攻略を達成したいのが本音です。
五合目関門直前のロードに出る場面

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