今度の休日はどこをどう走ろうかと思案するウィークディ、ここのところ梅雨明けから続く容赦ない暑さですからロング走は敬遠したいとの結論に達します。
そう言えば砂走りは数年前に須走ルートで登山 & 下山して初経験しました。確かにスイスイと走って下山できた区間がありました。
そこでネットでリサーチすると、御殿場ルートに「大砂走り」なる須走ルートのパワーアップ版があるではありませんか。
富士山登頂とお鉢巡りはあくまでもおまけ扱い、メインディッシュを御殿場ルート下山道の大砂走りで堪能してきました。
スポンサーリンク
大砂走りで走って下山
今回の富士登山行程
(ガーミンの記録より)
大砂走りとは
「おおすなばしり」と読みます。読んで字のごとくなのですが、深い砂の中を走る行為となります。そして誰でもわかります、砂はとっても走りづらいことを。
大砂走りとは
宝永山噴火により厚く積もった火山灰と砂礫(されき)からなる約6キロの御殿場ルート下山道
真っ黒い砂礫の堆積が視界の向こうまで広がる地は、まるでどこかの星に降り立ったような錯覚に陥ります。この荒涼とした風景の中を、全身をバネに一気に駆け下りていきます。
まるでここが地球ではない感じ
大砂走りのメリット
メリット
・特急で下山できる
・着地衝撃が少なく脚に優しい
・高地トレーニングとなる
深い砂ですからスピードを上げてもクッションが効き衝撃を吸収、いつもと違った豪快な着地を体験できます。
確か須走ルートの砂走りはより急斜面で、より短く、より走りづらかった記憶が残っています。しかし御殿場ルートの場合は、程よい斜度と程よい長さがランナーにとって心地良い鍛錬場になり得ます。
私の場合股関節周りが硬く、なかなか高速に動かないのですが、加速していくと普段お目にかかれないMAX回転となり嫌でも刺激が入ります。
山頂から走って降り次第に高度が下がると、空気が濃くなり呼吸が楽になります。それでもここはまだ高地ですから下界より心肺機能にも刺激が入ります。
晴れていればよりエキサイティング
大砂走りのデメリット
デメリット
・どんどん加速するので危険
・砂埃が舞う
・視界が悪いと危険
・砂走り区間に山小屋がない
ここはゆっくり降りる方がかえって難しいくらい、斜度に任せて砂埃を巻き上げながらどんどん加速していきます。
雲や霧の中にて視界不良の場合は当然注意が必要です。数m先しか見えないような状況下でのスピードアップは特に危ない行為で、前方の人との接触リスクが高まります。
視界が悪い時はゆっくり下山への切替えが求められます。
また大砂走り起点の七合目からゴールの鳥居直前の大石茶屋まで、トイレ休憩できる山小屋がないことは見逃せません。休憩はコース脇で取り、トイレは我慢しなければなりません。
ようやく現れた大石茶屋
大砂走りのコツ
個人的に体感して得たコツとしてお伝えしたいことは、両手を広げてバランスを取り、一歩々飛ぶようにかかと着地で砂を押し、まるで階段の段差を作るイメージで軽快に下りて行きます。今をときめくフォアフットとは真逆、極端なヒールストライクで着地します。
またいつものランニングやトレランでの走り、身体の重心である丹田を意識して、枝葉末節である手や足はリラックス状態を保ちます。
膝のクッションを生かし前傾で豪快に大きな一歩を踏み出す勇気をもつことです。
さあお楽しみはここから
シューズは
シューズは2年前初めてトレラン大会に出場する際に購入したColumbiaのものです。普段のランニングシーンであまり出番がなく、ここぞとばかりに富士登山に投入しました。
この日は晴天の日曜日とあってかランナーがとても多く感じました。気になったので他のランナーの足元をチェックしていたのですが、私と同じくトレランシューズが大半を占めていました。
下山時は摩擦が半端なくソールがかなりすり減りますから、大砂走りは使い古しのトレランシューズがベストチョイスとなります。
トレランシューズで十分
砂走りにはスパッツが必須
七合目の山小屋・砂走館のベンチで持参したスパッツを着けました。大砂走りでは砂埃で全身砂まみれになり、特に下半身は悲惨な状況となります。
これを身に付けることで砂や小石の靴への侵入を防げます。大砂走りはスパッツなしでは快適なランニングを阻害します。
でもでもスパッツを付けたって細かい砂が靴下に入り、下山後に靴下を脱いだら細かい砂で足の指が真っ黒でした。
足首を塞ぐ道具
-
シューズへの異物侵入を阻止せよ!トレランや大砂走りにSALOMON(サロモン)のゲイターを紹介
梅雨明けから猛暑が続く2021年8月初め、好奇心に揺さぶられ10年ぶりに富士登山へ行ってきました。 登頂はすでに完遂した身、一番の目当ては下山での大砂走りです。その砂走りに必要な道具として購入したのが ...
続きを見る
砂走りの虜、また行きたい
今回はおまけと言いつつ久々に登頂もしたかったので、山頂まで最短で上れる富士宮ルートから上り始めました。
でも次回はマイカー規制のない御殿場口新五合目駐車場に停め、登山は七合目までとし、そこから始まる大砂走りのためだけに再訪する決意でいます。御殿場ルートは、頂上まで行かなくてもランナーなら十分楽しめるコースです。
尋常ではない速さ(早さ)で下山できる楽しみがあるのが御殿場ルートです。スピードが出るので目線を先の方に素早く移し、次の一歩を瞬時に判断しなくては転倒してしまいます。このスリルとスピード感がたまりません。
一度体験すればやめられない中毒性をも兼備している大砂走り、誰もが知る富士山で約6キロ爽快ランニングができる唯一無二の下山道です。
ただ砂走りは動きが大きな走りとなるのがネック、それゆえポケットの中身が落ちやすいことは忘れないで下さい。車のキーとか大事なものを落とさないように。
下界に向かって豪快に走る爽快感
追記:この4週間後に再訪、その際に気づいた注意点は以下の通り
・雲の中に入ると視界不良、減速すべし
・砂礫 (されき) が浅いゾーンは減速すべし
・大砂走り後半は走路右側が砂礫深し
-
中毒性ってこのこと
8月最終の週末日曜日、土曜日に続いて特に用事もないこの日はどうしようか。 昨日のスーパー銭湯ランを走りながら、頭の中ではすでに決まってました。東京のど真ん中を走りながら気持ちはあの頂きへ。 晴天の可能 ...
続きを見る
-
PBをかけて
8月11日はご存知の通り祝日・山の日、それだけにもしも山へ行くなら久々にトレランに行くつもりでした。 いまだ訪れたことない東京の百名山・雲取山を予定していたのですが、猛暑のこの日は快晴予報、どこに行く ...
続きを見る