先週末の御殿場ルートの大砂走りをメインにした富士登山は、巷では弾丸登山はご法度と言われていますが、日帰り完結できる行程にて無事に帰って来れました。
基本的に車で移動、天候良しとの前提条件はありますが、その行程を自らの備忘録として残すことと、富士登山と砂走りをどうやって日帰りとして実行するか、と悩む方に向け記しておきたいと思います。
こんな方におすすめたい富士登山行程
- 上りは登山を楽しむ(お鉢巡りも)
- 下りはランニングを楽しむ
- それを1日完結したい
日本一高いとこ、剣ヶ峰まであと少し
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日帰り富士登山の行程
ガーミンの記録より
(記録画像を加工)
関東に住まわれている方の登山だと、どうしても吉田ルート (河口湖ルート) が主だった登山道と紹介されがちです。
でも今回の行程では4登山ルート (吉田、須走、御殿場、富士宮) の内、登山は最も短い上級者向けの富士宮ルートを選択してサクッと登頂しお鉢周り、下山は大砂走りを体験できる最も長い御殿場ルートを選択しました。
ゴール後は御殿場新五合目から再び水ヶ塚の駐車場までバスで戻ります。これは好天が最低条件ながら、一般的なランナなら日帰り登山できる行程となります。
ただし高山病が一番厄介で個人差が大きいのですが、3000mを超えて空気が薄くなると身体に様々な症状が現れます。
そこは登山への馴れも関わってくるのですが、個人的にあの嘔吐しそうな気持ち悪さが一番苦手です。私の場合は初登頂時が最もひどく、その後回を重ねるたびに楽になってくるから不思議です。
上りは富士登山を純粋に楽しむ
早朝の水ヶ塚公園駐車場、
朝からこの景色
水ヶ塚公園駐車場からシャトルバスで五合目へ
シャトルバス始発が6:00ですからそこを目安に自宅を出発することとなります。深夜の東名高速をかっ飛ばせば、都心から2時間くらいで水ヶ塚公園に到着です。
夏のハイシーズンはマイカー規制が入るため、水ヶ塚公園駐車場に車両を停め、そこからシャトルバスで登山口がある富士宮口五合目へ向かいます。
今回の行程では復路が御殿場ルートなので片道切符を買いました。
・シャトルバス乗車券販売開始:5時45分
・シャトルバス始発:6時
・シャトルバス片道:1170円、往復:2000円 (大人)
・検温とリストバンド装着
ー2021夏ー
水ヶ塚公園駐車場では夏シーズンが訪れると、24時間体制で係員が駐車場所を誘導してくれます。
私が行った夏休みの日曜日早朝は御来光組と日帰り組が混在していたのですが、駐車場はまだまだ余裕がある感じでした。
やはりコロナで外国人の登山者が少ないことが影響していると思います。実際のところ日本在住の外国人しか今は富士登山できませんから、全行程でほとんど見掛けませんでした。(2021年時)
高山植物・オンタデ
富士宮ルートで登山
オールシーズン無料駐車できる御殿場新五合目駐車場に停めて山頂を目指しても良かったのですが、日帰りを前提とすると山頂までの距離が最も短い富士宮ルートからのアタックが最適となります。
実際に登頂してみてこの富士宮ルートは、後半急斜面の岩場が多く、上りと下りが同コースのため所々で極小規模な渋滞が発生していました。
またこのルートは山頂までの距離が短いため急に高度が上がります。そのために高山病になりやすいコースと言えます。
軍手があると手に優しい
腕も使って登山
お鉢巡り
富士宮ルート山頂に到着
山頂に到着して時間と体調に余裕があればのことですが、火口を一時間でグルリ1周するお鉢巡りに挑戦です。
過去2回の登頂で未だ未経験だったので、今回は高山病の症状が軽ければ挑戦するつもりでした。
初めて登頂した時よりはマシな軽度の高山病になりました。でも足を止めればすぐに回復するところは、前よりも普段から結構走っている効果の現れだと思います。
富士山火口を見ながら
お鉢巡りのもう一つの目的、それは富士宮から上って来てもここだけは見ておきたかったからです。
コロナの影響で2年連続中止になってしまったのですが、昨年も今年もここを目指して練習に力を入れました。そんな鍛錬の成れの果てがココ、どうしても最終地点のゴールを見ておきたかったからです。
富士登山競走山頂コースのゴール地点
来年はここまで制限時間内ゴールを目指します。大会で完走できなかったレースは今まで一度もありません※から、何としても4時間30分以内にスタート地点の富士吉田市役所からここまで辿り着きたいと思います。
※2022年残念ながら五合目の関門で足切りというむなしさ・・・
※2023年も残念ながら五合目の関門で足切りというむなしさ・・・
※人生2回のDNFが富士登山競走
下りはランニングを楽しむ
富士宮ルートから下山は御殿場ルートに道を変え、七合目からは大砂走りを堪能するコースとなります。コツさえ掴めば駐車場兼バス停の登山口まで超特急下山を楽しめます。
ただし御殿場ルートの下山道は七合目より下は山小屋がなく、晴れていると遮るものがなく日陰がありません。晴天を狙って登山計画をしている時点で大きなデメリットとなりえます。
日焼け対策はもちろん下山とともに気温が上昇、着るものをうまく調整する必要があります。
ランニングで下山って最高
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1日完結富士登山
まずは一般的に観光地化してしまった富士山ですが、この山は決して簡単ではないことをご承知おき下さい。
高山病による体調の大きな変化だけではなく、登山を断念しなければならない天候の急変は常に付いて回ります。まして落石の危険性は大きく、大げさではなく最悪の事態として死と隣り合わせな山なのです。
すべてが生死に関わることです。まずは他人任せではなくご自分でもよく調べ、自分の体力と相談してから挑戦すべきと言いたいです。
富士登山日は天候で決める
ランナーが大砂走り堪能を目標にすると、どうしたって軽装での登山になります。天気良好の日を選ぶことは登山素人には絶対条件なのですから。
富士山の天気予報をここのサイトでチェックしアタック日を決めました。ただし山の天候は変わりやすいからか、ここの天候予想も直前で急変しがちなのがネックです。
立てた予定通りに事はなかなか進みません。休日だからといって何としても登る登山は時にはやめる勇気が必要となります。
空が濃い
この日は紫外線が最強レベルでとても暑い日、強烈な日差しの中での登山となりました。よって目を守るサングラスは疲労軽減のためにも持参がベターです。
そして標高が上がるにつれ気温が下がり、時折雲の中に入って風が吹くと下界の真冬並みの寒さになります。薄手のウインドブレーカーかなにか羽織るものを一つバックパックに忍ばせておけば安心です。
バスの時刻表は正しくチェック
大砂走りを堪能した下山後、御殿場口新五合目から水ヶ塚公園駐車場までバスで戻ります。
事前に調べたバスの時刻表がまさかの逆方面からのものでした。水ヶ塚公園から殿場口新五合目行きの時間をメモしてきた痛恨のミス。
バスに合わせて下山調整していたので、1時間もそこで待機する羽目になりました。
バス時刻表
御殿場口新五号目→水ヶ塚公園行き
13:15
14:15
16:30
(最終)
2021年8月上旬の情報ですので、正確な時刻表は富士急のサイトでお確かめください。
係員のおじさんに尋ねると水ヶ塚公園までは約5キロだそうです。余力があったので1時間バスを待つくらいなら走って水ヶ塚公園へ戻った方が早そうです。(5キロならゆっくりランで35分くらい)
でもおじさんに言われました、「登山が終わったんだから1時間ここでゆっくりした方がいい」と。
たしかにそうです無理は禁物、そう思い留めて日陰のベンチで小休止としました。
御殿場口新五合目のトイレは綺麗
後泊がおすすめ
前泊や山小屋泊の富士登山がスタンダードでそれもいいのですが、個人的には後泊が圧倒的におすすめです。
1日登山ですから水ヶ塚公園から帰宅の途についてもいいのですが、今回はお気に入りの健康ランド「駿河健康ランド」での後泊を選びました。翌日は世界遺産・三保の松原を観光して帰宅です。
三保の松原
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旅のアレンジは各人自由です。それぞれが目的に沿って計画を立てて、天候に恵まれればきっと富士山は十分期待に応えてくれます。
とりあえず次回は大砂走りだけを目的に、そのスタート地点の御殿場口新五合目を目指してみたいと思います。
大砂走りはこの斜度