秋からフルマラソン仕様に向け走ってきた身体は、フルを2本走りどうやら疲労がピークに達したようです。
10年前と違い明らかに疲労回復が遅くなっていて、いよいよ50歳がそこに見えてきたことを実感します。
そこで身体も心もリフレッシュして整えるために向かったのが、もうかれこれ20年通う駿河健康ランドです。
-
ランニングで行く銭湯探訪記②|駿河健康ランド(静岡県静岡市)
冒頭から押し付けがましいことは承知しております。そのうえで申し上げることを、お許し願いたいたいと思います。 静岡県興津 (おきつ) にある駿河健康ランドに、出来るならぜひとも1度訪問してみることをおす ...
続きを見る
到着したらちょっとジョギングするつもりだったので、いつものように出先にランニング用品を持ち込みました。
どこへ走りに行くかなんて決めずに健康ランドを出たのですが、周りを見渡してふつふつと湧き上がる感情。
そう思うといても立ってもいられなくなり、日が沈みかけるなか股関節の痛みを我慢しながら急いで走り出しました。
スポンサーリンク
薩埵峠から望む
とりあえず日が落ちる前までに到着したいと思うのですが、キョリ測で確認しても山の上へ通ずる道が見つかりません。
たまたまそこにいた近所の住人に尋ねます。すると見た目の無骨さとは正反対に、とっても親切に山の頂上への道を説明してくれました。
正直言うと説明が細か過ぎて半分以上頭に入らなかったのですが、歩いて20分とのことなので走れば10分と思い見知らぬ道を進んで行きます。
こんな細い路地までは地図アプリに載っているはずはありません。とにかく暗くなる前までにアレを見たい一心で、みえ松阪マラソン以降緩ジョグに徹していた体に鞭打ってテンポよく登って行きます。
なんとも静岡県らしい風景が飛び込んで来ました。何かを目指して進む旅ラン感覚、冬はどうしてもマラソン一辺倒になるのでこれは久々の感覚です。
結構な斜度の上り坂をもりもり走っていると、その道の脇に看板があります。どうやら向かってる先は「薩埵峠」(さったとうげ)ということを初めて知りました。
この先がどうなっているのか?未知の道だけに不安が付きまとうのですが、きっと会えるはずとの期待感が半端なく息を切らしてピークを目指しました。
眼下に駿河湾、辺りはすでに暗くなりかけています。でももう少しで見えてくるはず。
2022年を振り返ってみてると、やっぱり今年No.1の出来事は人生初のDNFでした。世の中にあるDとNとFが憎くたらしく、大会以降は敏感に反応するようになっています。
-
富士登山競走山頂コース|五合目関門突破のために
DNF どうやらマラソン界ではDo Not Finishの略らしい。 富士山五合目にて2分足らずで関門に引っかかり、2009年最初のマラソン大会から13年間無 ...
続きを見る
今年は試走と砂走りで3回登頂、五合目までが2回と2022年夏は富士山一色でした。
マラソングランドスラムの一つである富士登山競走山頂コース完走、これだけはなんとしても達成したいと想い今走っています。
静寂に包まれた誰もいない薩埵峠で、紅色に染まった富士山をしばらく眺めていました。
そして心を整え手を合わせて目を瞑り、来年の山頂コース完走を願い富士山に再び目を向けました。
2022年7月
富士山頂にて