スポンサーリンク
確かにあった登山ルール
今年富士登山競走の試走に行くこと実に3回、個人的には山頂への練習に没頭するあまり傍若無人に登ったつもりはありません。
それでも一般登山者の動きや会話を反芻してみて、さらには転がっているネット情報を加味すると、登山には暗黙のルールが存在することを嫌が上にも知ることとなりました。
トレイルランナーや富士登山競走参加者は、一般的な登山ルールというものをこの機会に覚えておいて損はありません。
雲海
ごみは自分で持ち帰ること
飴やゼリーなど補給食の包み紙やプラスチック製の袋、山ではそれらはすべて持ち帰るのが基本ルールとなります。
飴を食べて包みをポケットにサッと入れてしまう行為は危うい行為です。何かの拍子にすぐポケットから落ちてしまうからです。
これを防ぐため小さなゴミや使い切った補給ジェルは折りたたみ、ジップロックやバックパックに入れて帰宅することを推奨します。他にはイケヤの保存パックがとにかくおすすめです。
また日帰りトレランの最中にて、パスタやカップ麺を作るためにお湯を沸かすランナーはごくごく少数だと思います。でもアウトドア好きのランナーならコンパクトな湯沸かし道具を持参する機会があると思います。
その場合ゴミを持ち帰ることは当然として、パスタのゆで汁やカップ麺の残り汁は雑炊に利用したり飲み干すか、とにかく水以外は持ち帰ることが山ルールなのです。
東京・雲取山
登りが優先
登山道では登りが優先、ばったり会ったら道を譲るべきは下ってきた登山者です。その理由は、「止まらずにリズムを崩さず登る」、「下山者は視界の先に登山者に気付きやすい」ということからです。
また必ずしもこれが正しいのではなく、臨機応変に「どうぞ」、「お先に」などの声掛けが必要なのは以前から何回も申しております。
道を譲る際は山側で避けることを基本とし、谷側で待つことでよもやの滑落を避けます。
例えば富士山九合目辺りの息も絶え絶えの区間では、登りの方が下りより圧倒的に肉体的にも精神的にも厳しいコンディションとなります。
道を譲ってもらうよりも、どうぞ先にと降りてもらった方がずっと楽となる場面となります。
息が〜苦しい〜の場所
すれ違いの際は挨拶
万一遭難した際に重要となる情報源は、挨拶した登山者の特徴を覚えていたり、いつどの辺で挨拶を交わしたという一次情報が遭難者の一命を取り止めることになります。
すれ違うたびにはっきりと挨拶して印象付けていれば、自らが遭難した時に特徴が思い出され救出率がぐっと上がることになります。
遭難や重大な事故発生時には、そんな挨拶シーンが貴重な情報源となり得るのです。
また岩場や鎖場でのすれ違いでの挨拶は、通ってきた者同士の情報交換の場となります。
登山でもソフトフラスクは大活躍
登山道から外れない
これは暗黙のルールというより山の常識ルールとなります。整備された登山道以外を進むことがどれだけ危険なことか、それは1回でも登山をしてみれば身をもってわかることでしょう。
もし現在地が正確に分からなくなった場合、登山者は地図やアプリを活用して滑落や遭難防止に努めなくてはいけません。
また植物保護の観点から登山道を離れて進みやすいからといって、草むらや脇道を歩くことで自然を荒らしてはいけません。
癒しの高山植物
声掛け
登山者皆んなが他者を追い抜く際に声掛けすることを標榜とすれば、登山はどれほど気持ちよく、そしてお互いが楽になろうものかと思えます。
恥ずかしがらずに声を掛け合い、初対面の面々でコミュニケーションを取ることが事故のない登山につながるのです。怪我や遭難するために山に入る者はいません。
山では看板頼りの場面が多い
まとめ
ここまでの内容を大まかにまとめると以下となります。
<登山で大事なこと>
○ゴミをほったらかしにしない
○登山道の譲り合いは上り優先
○コミュニケーションが大事
暗黙ルールというものをいくつか挙げたのですが、今季の富士登山を経て思うところは、登山で最も大切なことは声掛けということです。
つまりそれはその場にいる登山者同士の積極的なコミュニケーションを意味します。そこにいる時点で登山を楽しむ同士みたいなものですから話も合うでしょう。
自然への配慮は山に入る者なら守れそうなものですが、人への配慮はそうでもない傾向があります。これから登る山への畏怖の念と他者への思いやりを持って登山に挑むべきなのです。
ただこれはあくまでもコロナ禍における要請レベルよろしく、決して強制力があるルールというわけではありません。
しかしこのような登山の暗黙ルールを、さらっと当たり前に振る舞えるランナーでありたいと思う所存です。
富士山頂から