フルマラソン当日に上の写真のような名古屋メシを食するランナーは殆どいないはずです。
ではフルマラソンを走る直前は何を食べるべきなのでしょうか?
人それぞれと言えばそれまでの話ですが、フルマラソンに必要な栄養素という観点から、レース当日はどんな朝食が適しているのか検討してみました。

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フルマラソンに必要な栄養素
フルマラソンを走るのにあたって当日に摂るべき栄養素は次の3つ、長距離を走るランナーならこれくらいは覚えておいて損はありません。
マラソンに必須栄養素
①糖質
②ビタミンB
③アミノ酸
①フルマラソンのエネルギー源:糖質
みんな大好き炭水化物の登場、言うまでもなくフルマラソン42キロちょっとを走るためのエネルギー源となります。
糖質カットでしばらくダイエットを試みたランナーでも、マラソン当日に糖質不足ではレース後半ガス欠の原因となります。
今まで練習してきた全てを出し尽くす覚悟のマラソン当日は、普段よりちょっと多めの2〜3割増で摂るようにします。
糖質
おにぎり、餅、パン、
パスタ、うどん、そば
マラソンを始めた初期の頃はよく分かってなく、とにかく食わせて貯めるイメージでした。でも最近はフルマラソンにとって重さは悪と知ったので程々の量にしています。
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②エネルギーへ変換する役割:ビタミンB
エネルギー源として取り入れた糖質やタンパク質や脂質、そんな食べたものを使えるエネルギーに変換する栄養素がビタミンBです。
フルマラソン当日に多めに蓄えたエネルギーを、ゴールまで効率よく使うためにはビタミンBを摂取する必要があります。
ビタミンB
バナナ、オレンジジュース、卵、
大豆製品、もやし
③筋肉の修復と疲労軽減には:アミノ酸
アミノ酸には筋肉の修復、疲労軽減効果があります。
レース前やレース中はもちろんのこと、レース後にはサプリメントで素早く体内に吸収させ疲労回復を狙います。
マラソン大会のレース前後に配布されるジェルが、アミノ○○なのはこういった理由によるものです。
アミノ酸
アミノバイタル、アミノバリュー
具体例としてパスタ200gだけの朝食とはせず、バナナかオレンジジュースも添えてアミノバリューを飲んでおきましょうという話です。
マラソンで使うエネルギーを貯めるだけ貯めたうえで、そのエネルギーを効率よく使うことを意識した食事を摂ることが重要となります。
フルマラソン当日の食事、定番はコレ
主食
おにぎり(白米)、
餅(雑煮、焼餅、赤飯、みたらし団子)、
パン(サンドイッチ)、麺類、カステラ
トップランナーは餅とカステラを食する比率が高く、腹持ちが非常に良い食材は市民ランナーも真似てマラソン日の朝食に積極的に食べるべきです。
特にカステラは上記の栄養素 ①糖質 ②ビタミンB ③アミノ酸 の全てを含み、フルマラソン前に積極的に食べたい食材となります。
遠征先でもどこかしこに点在するコンビニにて、手軽に購入できる点も高評価です。
参考
2020年京都マラソン当日の朝食
・ナポリタンパスタ100g
・切り餅3個
・カステラ3切れ
・オレンジジュース
・モルテン500ml
エネルギー切れはない

追記:上の写真は2022年11月おかやまマラソン当日の朝食です。これでゴールまでエネルギー切れを起こさず、歩くことなく粘り強く走れました。
参考
2022年おかやまマラソン当日の朝食
・ボンゴレパスタ
・切り餅2個
・カステラ3切れ
・オレンジジュース
・モルテン.メダリスト味500ml
マラソンレース当日、遠征先で切り餅を食べる方法
ちょっと脇道に逸れます。
餅をレース当日に食べた方が良いことはわかりました。でも遠征先のホテルでどうやって切り餅を食べるの?との疑問をお持ちの方、心配いりません次の私流レシピを参考にして下さい。
用意するもの
切り餅 :食べたいだけ用意
タッパー:食べたいだけ入る大きさのもの
水 :ホテルの蛇口から
ポット :ホテルの備品
味付け :醤油、きな粉など
餅が4〜8個くらい(お好みの数)並べて入る程よい大きさのタッパーが必須となります。そのタッパーの中に切り餅や醤油、きな粉を入れ滞在先まで持っていきます。
切り餅レシピ
1. まずは部屋に備え付けのポットでお湯を沸かす。湯量は餅が隠れるくらいに。
2. 餅とお湯をタッパーに投入。たまにゆっさゆっさとタッパを揺らして約10分くらい湯煎。
3. カップ焼きそばの要領で湯切り、タッパーの蓋がそのまま皿役となる。
4. 醤油やきな粉をつけて食す。
湯煎に時間をかければ切り餅は中まで十分柔らかくなります。
個人的にきな粉と砂糖を混ぜたものをラップに包んで持参、湯煎した餅にまぶして食べるのが好みです。
またコンビニで売っているカップスープなどに投入し、雑煮風にしても美味しくいただけることを付け加えておきます。
スープはるさめ雑煮
海苔は消化しづらいので、磯辺焼きはやめた方が無難
会場では最後のエネルギー源を
会場にて諸々の準備を終えたスタートまでの時間、そこで摂取するエネルギーは定番の「エネルギージェル」か「バナナ」となります。
バナナは会場に着いてから最後のトイレまでの補給食に最適、アミノ系エネルギージェルはスタート30分前の摂取が基本となります。
特にバナナは脚攣り防止になる栄養素カリウムが豊富で、会場入りの際に必ず1本バックに忍ばせておきます。
レース当日の食事で避けるもの
ではでは反対にフルマラソン当日に口にするものとして、積極的に食べてはいけない食材は何なのか?
それは明快なもので消化しにくいもの、トイレ(大小)が近くなるもの、お腹の調子が崩れるものはマラソン当日の朝食では避けます。
消化しにくい
肉類、生魚、
海藻(海苔やわかめ)、揚げ物
トイレが近くなる
利尿作用
コーヒー、緑茶、ココア、
紅茶、ウーロン
便意
食物繊維が多い野菜
お腹を壊す
牛乳、乳製品
フルマラソン前の朝食はいつ食べる?
朝食を食べることで体内に吸収された糖質は、消化することでランニングのエネルギーとして利用できるまで3時間ほどかかると言われています。
私の場合は試行錯誤の結果スタート2時間前が丁度良く、朝食はレース2〜3時間前としています。(個人差あり)
しかしマラソン大会当日は大忙し、走る準備と会場までの移動時間を合わせると3〜4時間になってしまう場合があります。
朝食は早すぎても遅すぎてもダメなのですが、少なくとも朝食はスタート4時間前までに済ませた方が無難です。レース終盤お腹減っちゃいますから。
平常心
色々と述べてきましたが、やはり普段から食べ慣れているものを食べた方が安心となります。
フル2時間半を切るようなトップアスリートではない市民ランナーですから、基本的な栄養素を押さえ、好きなものを食べた方がリラックスしてスタートラインに立て、レースが上手くいく確率は高くなります。
あとはくれぐれもフルマラソン直前の食べ過ぎには注意、長丁場だからと言って無理にたくさん食べても胃がもたれるだけです。
せっかく減量した身体でさえ重く感じてしまい、いつまでも調子が上がらないままフルを終えてしまうことになりますから。

それで十分