あおもり桜マラソン後はねぶたの家ワ・ラッセ

https://running-is-traveling.com

マラソン大会

あおもり桜マラソン|旅行とセットでラッセラー、ラッセラー

2023年4月21日

2008年大阪国際マラソンはTVで見ていました。

フルマラソン初挑戦の福士佳代子さん、ゴール寸前の競技場内で足を攣って何度も何度も倒れながらゴールを目指したシーンがありました。

それは私のマラソン歴において最も印象深いシーンのひとつ、そんな彼女がスタートブロックすぐそこわずか数十m先で笑っています。

満面の笑みとユーモアある明るさを持ち合わせ、スタート前になんとも感慨深い時間となりました。

関東の桜が散った後に青森へ来て再びの満開風景となり、今年の桜シーズンはロングランとなりました。あおもり桜マラソンへ参加すれば、1年に桜を2度楽しめるチャンス到来となります。

あおもり桜マラソンのスタート整列場所は桜満開

スタート地点の野木和公園

 


スポンサーリンク


 

まだまだ若い、あおもり桜マラソン

下記内容をメインに2023年大会全般を、実際に走ってみて感じたこと、青森観光もそれなりにしたので私なりにまとめてみました。

あおもり桜マラソンは各方面から低評価されたのですが、来年以降きっと改善してくると期待して、2024年以降参加されるランナーさんのお役に立てれば幸いです。

 

あおもり桜マラソン

  • 運営について
  • ボランティアについて
  • コースについて
  • 天気について
  • シャトルバスについて
  • おもてなしについて
  • 手荷物預けについて

 

運営について

2022年コロナ禍の第1回大会は、県内在住ランナーのみ参加可でした。ですから北海道から沖縄まで全国からランナーが集った2023年、今回が実質第1回目の大会となります。

そんなお初の大会ゆえに問題点が多く、スタート&ゴール会場の動線に難があったり、運営側の車両がトップ集団以外のゾーンで幾度となく徘徊したり、スタート前のトイレの列誘導がなかったりでランナーの不満が募りました。

初回の不馴れが随所に見受けられたことは第1回の宿命ですから致し方ないのですが、総じて内部にランナー目線を持った運営者がいないと切に感じました。

第1回目から素晴らしい運営だったみえ松阪マラソンを経験しているだけにちょっぴり残念な気持ちになります。

あおもり桜マラソン会場図

 

ボランティアについて

若いボランティアの方々には他県の大会同様、その献身的な態度に頭が下がる想いがしました。

ボランティア数が大会規模の割に多く、挨拶、応援、声掛けと実に気持ち良く、一所懸命かつ優しさある対応が心に沁みました。

私の娘と同じ年のボランティア達、その瞳が透き通っていて給水所で「ありがとうね」と自然と口をついて出てきました。

若い女子ボランティアが給食を手渡しで提供してくれるものですから、食べ物は貰うつもりはなかったのですがナチュラルに手が伸びてしまいました。

雪ん子
よく見ずにもらったのが大福・・・どうしよう食べれない

 

食べ物を捨てるわけにもいかず大福をゴールまで手に持って走りました。その後でもう一つ給食をいただき、両手がふさがった状態でゴールを迎えました。

あおもり桜マラソンの給水所でもらった給食

戦利品はホテルの部屋で食しました

 

コースについて

あおもり桜マラソンコース図

公式HPより

 

記録が狙える

フラット基調でベストタイムが狙える
雪ん子

 

雨が降ったためスタート会場が泥沼化していたのですが、そんなことは記録を出しやすい陸連公認の平坦コース帳消しにしてくれます。

コースは弓型で真ん中寄りにスタートとゴールがあり、弓先の方が折り返し (計2回) となります。(別大コースに似ているという意見あり)

前半の田んぼ風景がつまらないと感じるランナーが多かったようですが、反面記録狙いのランナーは殺風景な景色と沿道の人出が少ないことにより集中して走れたとの意見がありました。

前半20kmは田圃道で単調コース、後半20kmは青森ベイブリッジを通って市街地を走る変化あるコースとなり、前半と後半ではコースのイメージは大分違います。

序盤では遠目に見える新幹線の高架橋を眺め、新幹線来ないかなぁってずっと考えて走っていました。 (結果はやぶさが通過)

中盤以降はフルとハーフ種目のランナーが重複する区間となり、ペースが違うランナーを追い抜く頻度が高くなり、自らのペースも乱れ戸惑う場面がありました。

青森の街並みの向こうに八甲田(あおもり桜マラソン)

奥に八甲田を望む

 

給水

給水 (水、スポーツドリンク) テーブルの間隔が短いことで、給水しようと寄ってくる他のランナーと交錯しやすく、給水の度に接触の危険があることを頭にいれて補給しました。

そしてテーブル後のゴミ箱はすぐに終わってしまうので給水に急かさる格好となります。

「最後のゴミ箱」を給水後100m先ぐらいに置いてもらえれば、余裕を持って水分を飲めるし、固形の補給ジェルやタブレット系を摂取するのにも丁度良い距離となります。それを承知の大会がこれまで全国にたくさんありました。

また、陸連公認コースなのに事前情報の中に給水設置場所が何キロ地点かの記載がなく、前日から給水・給食プランを緻密に練るランナーには痛手となりました。

 

路面

走行路のコンディションは地方大会ならでは、アスファルト舗装の更新が少なく、轍の深さとヒビ割れやボコボコ箇所が散見されました。

大都市で行われる大会はどこも素晴らしい路面なのですが、これが地方行政の現状で前半は疲労が少なくさほど気にならないものですが、疲れてくる終盤につれ気になるようになります。

脚へのダメージを考えて少しでも良好な路面を選んで走るようにしました。

あおもり桜マラソンは青森ベイブリッジを走る

青森ベイブリッジ

 

青森ベイブリッジ

ランドマークでもある青森ベイブリッジを走れることもまたあおもり桜マラソンの大きな特徴の一つとなります。

海の近くを走るコース取りの割に海が見えるのはこの付近だけ、登り切った橋からは陸奥湾を眺望できてここでホッと一息つきたいところです。

しかし青森ベイブリッジの橋桁のつなぎ目にカバーが敷かれていなく、通常時のままで凸凹が目立って転倒の危険性があり足元に注意しながら走らないといけません。

雪ん子
せっかくの陸奥湾より足元に目がいく

 

これには10数年前の例の「新東名マラソン」を思い出しました。高速道路や橋は車用のつなぎ目ですから、到底ランナー向けでなく結構なくぼみとさえ感じます。橋のつなぎ目にはやはり何らかのカバーが必要です。

青森駅と青森ベイブリッジ

青森駅と青森ベイブリッジ

 

桜の名所

スタート地点の野木和公園、後半の合浦公園は青森の桜の名所となり、2023年みたく運が良ければ桜マラソンの名に恥じない桜舞い散る中を走ることができます。

あおもりベイブリッジを降りた後、合浦公園を通って折り返し後に再びそこを走れる点もコース設定はGOODです。

今年の場合は桜祭りの最中なのにメイン通りをマラソン大会に譲り、満開状態の日曜日にあって市民の楽しみやテキ屋の稼ぎを奪ってしまった形となりました。

あおもり桜マラソンに参加したら弘前城も観光

マラソン当週の桜はこんな感じ
(写真は弘前公園内)

 

終盤の風が鬼門

コース後半は若干アップダウンがありますが気にするレベルではありません。それよりもこの時期に吹く西寄りの風に注意が必要となります。

風が強いと35キロ折り返し後からゴールまでずっと向かい風となるので、あおもり桜マラソンはゴールまでが自然との戦いとなります。これは2023年だけではなく2024年以降も同じくその可能性ある気象条件となります。

また風対策は寒さ対策と同意となり、この時期に風が強いと寒さを強く感じ身体が冷えてしまいます。ですから手袋やウインドブレーカー、雨避けポンチョを携帯して走り、少しでも心配事を減らしてゴールを目指すべきです。

あおもり桜マラソンのゴールシーン

風が強い

 

天気について

今回の記事では風の強さに触れたので、この季節の青森の平均的な気候についてせっかくだから見ていきましょう。

そもそも春という季節の天候は全国的に荒れやすく、天気がどちらに転ぶかは年によって様々となります。

天気の傾向は下の記事にまとめましたので参照下さい。

天気は運
桜の季節に花見ランニング
あおもり桜マラソン|今年の開催日の天気は?気象データから予測

  【2023年大会版】   エントリー最終日にあおもり桜マラソンへ急遽エントリー、その際さっと調べた気温がそこそこ低温で走れそうな条件だったことが背中を押してくれました。 4月は ...

続きを見る

 

4月のフルマラソン公認コースにて気温が10℃前後と低い可能性があり、同時期開催の長野マラソンやかすみがうらマラソン、加賀温泉郷マラソンよりフラットでPBが狙える大会は本州最北県のあおもり桜に軍配が上がります。

ただし春の天気は強風だけではなく、初夏みたく20℃を超えて高温の可能性があることを頭に入れておきましょう。

レース時身に付けるウェア選択は真冬から真夏仕様まで多種に及び、とにかくウェアは大会当日までわかりません。2023年は気温低めで安定し走りやすい気温となりました。

あおもり桜マラソンスタート地点

スタート会場 (野木和公園) は桜、桜、桜

 

シャトルバスについて

シャトルバスは概ねスムーズな運行だったと思います。私は青森駅発に7時過ぎに列に並びすぐに乗れての発車となりました。

最寄り駅からスタート会場行きシャトルバスの定石は、「皆んなが考える会場入り時間は当然混むからバスがすぐ来るとは限らない、早め行動によりストレスフリーで焦ることなくスタートを迎えることができる」です。

おおむね手荷物預け終了の1時間前に会場入りし、着替えを済ませ手荷物を預けてトイレに行って整列、どこの県の大会に行っても今までこれで不満なくスタートを迎えています。

あおもり桜マラソンのスタート会場トイレ

早め行動だとまだ誰も並んでいない

 

協賛企業が多くゴール後のおもてなしが凄い

協賛企業が多いことは参加費がリーズナブルな7000円である理由にもなっていて、さらにゴール後には両手に持ちきれないくらい多くのお土産がスポンサー企業などからもらえます。

フィニッシュ後に写真以外にもらえた品があったようです。ですからゴール後は急いで先の方へは進まず、できるだけ会場内をウロウロすることをお勧めします。

あおもり桜マラソンのゴール後にもらった品々

ゴール後の回復に

 

手荷物預けについて

はい、そしてこれが2023年最も杜撰なオペレーションとなってしまった残念な点となります。これは要改善、来年への課題となりました。

ゴール後の手荷物預け返却に関してランネットでは低評価が目立ちました。これだけ批判を浴びたからには当然2024年以降改善されるはずです。

雪ん子
むしろ必ず良くなる来年は狙い目

 

マチがなく荷物預け袋が小さい

手荷物袋が容量30Lと小さくマチや結ぶ紐もなく、口を結ぶのにひと苦労でした。

手荷物の袋は小さいと文句が出るのですが、大きくて出ることはまずありません。ですから予算が許すのならどの大会でも巨大な袋を用意しましょう。

季節柄気温が乱高下する可能性が高く、寒くなると真冬の格好で会場に来ることになります。着膨れするのが冬の衣類ですので、袋はマチ付きの大きめなら全ての衣類が入るのではと思います。

 

宝探し

ゴール後冷たい強風吹く中で荷物の受け取りは長蛇の列でした。なんでこんなに進みが悪いのだろうとランナーの苛立ちは募るばかりでした。

答えはテントの中に雑然に置かれた手荷物、それを探すランナー達を見て合点が行きました。乱雑に積み上げられた手荷物、それを自分で探し当ててピックアップする方式だったのです。

みんな宝探しに右往左往
雪ん子

 

私は自分の手荷物を探してる最中、他ランナーのゼッケンを確認して手荷物を見つけて手渡しました。フルを走り終えゴール後の手荷物返却ボランティアの一員になったことは、今まで多くの大会に参加してきて初体験となりました。

 

管理が杜撰

手荷物を自分で探す方式は防犯意識が著しく欠如しているとしか言いようがありません。ランナーの大切な手荷物に対する管理が杜撰過ぎます。

さらにねぶた小屋 (ねぶたの製作所) から出る時、ナンバー照合は私の時間帯ではありませんでした。手荷物のゼッケン確認無しの大会は、小規模ローカル大会含めて初めてでした。

貴重品は入れないようにとの文言が要項にありますが、大抵のランナーは財布やらクレカやらスマホやらが入っているはずです。

しかも男女一緒の空間に手荷物が置かれていて、ここで女子の荷物を持ち出す輩がいないとは限りません。これでは盗難仕放題のシチュエーションと言われても仕方ありません。

手荷物のセキュリティが担保されなければ、女性や遠方からのランナーは怖くてエントリーを躊躇してしまいます。

可哀想だったのがボランティアの女の子、殺気立つ雰囲気が充満したテントでバツが悪そうにランナーのゼッケンナンバーをいくつも暗記し、ランナーの手荷物を複数個同時に探していました。

雪ん子
君は悪くない

 

直前の変更が影響したか

前日からの強風によりゴール後の手荷物預け場所がねぶた小屋へ変更になったことは、大会前日に公式HPにて告知がありま知りました。

これが自分で手荷物を探す方式になってしまったことと関連があったのでしょうか?

見た感じそこに配置されているボランティアの数から、当初の場所でもおそらく最初からセルフだったのでしょう。

誰が考えたかは知る由もありませんが、これは大会存続に関わる重要な事案ですから来年は改善必須となります。

あおもり桜マラソン、ゴール後のキッチンカー

 

観光とセットで楽しむ

三内丸山遺跡をあおもり桜マラソン後に観光

三内丸山遺跡

 

青森県って観光地が他県に比べて多いと、今回の旅行前に調べて初めて知りました。観光とセットで青森を十分に満喫でき、予算と時間が許せばレンタカーを貸りてガンガン観光すべきです。

 

白神山地、奥入瀬、八甲田山、酸ヶ湯温泉などの温泉地、恐山、竜飛岬、ねぶた祭り、青函連絡船、青函トンネル、三内丸山遺跡、岩木山、弘前城など

観光ありきで
あおもり桜マラソンに参加したら訪れたい観光地
あおもり桜マラソン、参加したら行っておきたい観光地とは?

  青森県は観光県だ   弘前城   観光地が付近に多く点在するあおもり桜マラソンは観光とセットで楽しむべき、帰宅してからそう先日のブログで書きました。 確かにこれは疑いようがない ...

続きを見る

 

往路は夜行バスにて9時間かけて青森へ移動し節約重視としたのですが、復路は豪華に新幹線でわずか3時間ちょっとの帰路となりました。

飛行機利用なら羽田から1時間、これは遠方からのマラソン遠征が選択肢に入ってくる大会です。

あおもり桜マラソンと弘前城をセットで観光

弘前城のお堀と桜

 

いや〜また参加したい度

あおもり桜マラソンは地元高校生によるねぶた囃子の演出や、ゴール後のおもてなしと給食内容など趣向を凝らした地域色溢れる大会と言えます。

7000円の参加料はここ数年のフルマラソン参加費と比べ破格でコスパ高く、遠方から来るランナーにとってお財布に優しく、参加に踏み切りやすい価格設定となります。

ただし良い部分がある反面、あおもり桜マラソンは他大会と比べたら未熟が顕著でした。上述の手荷物預け問題の他に、応援ナビやランナーズアップデートに未対応など、まだまだ発展途上で長い目で見守りたい大会です。

小さな所にランナー目線ではないと感じられる箇所が多く、マラソン大会の現場を知った司令塔として仕切れるベテランスタッフや、ランナー経験豊富なアドバイザーを運営者の中に入れるべきではないかと感じました。

ただしこれから良くなる一方の大会ですから、来年以降の大会運営に期待して首を長くして待ちましょう。

そしてもう1点、秋から始まったフルマラソンシーズンの最後のあがき、ベスト記録を達成できなかった(自分みたいな)ランナーにとってあおもり桜マラソンは、低温で平坦コースを走れPBが狙えるシーズン最後のチャンスとなり得る大会であると申し添えておきます。

 

いや〜また参加したい度

あおもり桜マラソンゴール会場アスパム

ゴール地点、アスパムは観光施設

 

      注目サプリ

      ランニング良著

      ランニング良著2

アクセスが多い記事(直近3ヶ月)

あおもり桜マラソンのゴールシーン 1

2023.4.17 更新   スポンサーリンク フルマラソンでベスト記録を狙う大会はどこ   2024年1月〜5月 主要フルマラソン大会情報 2023.4.17 現在 新規更新は点 ...

四万十ウルトラマラソンの絶景 2

2001年からダイエット目的で走り始め、後に2009年からマラソンにどっぷり浸かった筆者がこの8年半で出走したマラソン大会は、完走証を頼りに調べると34レース※でした。 これが多いのか少ないのか分かり ...

京都マラソン2020前日 3

この秋※多くの大会が予定通りにランナー募集を開始し始めたことは、ここ2年間コロナ禍により大会中止オンパレードを嫌が上にも経験したランナーにとって朗報となりました。 しかし蓋を開けてみると、コロナ前と比 ...

コース作成にキョリ測は最適 4

アプリ「キョリ測」はスマホで利用する前、パソコン時代からもうかれこれ10年近くお付き合いある間柄です。 「キョリ測」は自らの好奇心のなすがまま、思いついたまま自由自在にランニングコースを作りたい欲求に ...

メタスピードエッジプラスのレビュー 5

2019年から積極的に購入してきたNIKE厚底シューズ、そんな相棒に飽きが募り浮気心が芽生えたのは昨年おかやまマラソン (2022年) を走り終えた辺りからでした。 マラソン大会をいくつか走ると、長ら ...

-マラソン大会
-, ,