北の国から2022

谷川連峰の朝日岳をこれほど綺麗に拝めたのは、Uターン帰省は数知れど夏季も含めて初めてのことでした。年末からずっと大荒れだった降雪地帯は、関東へ再び帰ってきた1月3日はとても穏やかな日でした。

年末年始はコロナ前と同等とは行かないまでも、2年ぶりの帰郷は以前と似たものでゆったりと過ごすことができました。ただ雪が積もる地方ですから、1月1日の走り初めはアスファルトの上というわけにはいきません。

どうやって登ろうか

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白銀の中で心洗われる

ギュッギュッギュッギュッ

足裏には久々の感覚が伝わり心踊る元旦、基本的に脚に優しい雪ランニングは嫌いではありません。

子供の頃の原体験からか、大人になっても雪を目の前に興奮を隠せません。ただ雪が生活と密着するような毎日は、きっと嫌気が差すことはわかっています。

雪上ランは不整地ランの一種で翌日の筋肉痛が、改めて体幹を強要されるランニングと教えてくれます。

走り初めは雪の中

年末に北日本を襲った寒波により実家付近はどこもかしこも積雪いのですが、昼過ぎには当然のごとく持参したランニング用具を引っ張り出して走る準備を始めました。

えっ行くの⁉︎ と言う母親の言葉には耳を貸さず、颯爽と家を出た走り初めが雪上となった2022年元旦でした。

僅か3週間前に気温20℃のフルマラソンを宮崎で体験してきたばかりなのに、今日走っている場所は真っ白な銀世界で閉ざされた気温わずか1℃ちょっとの極寒の地です。

身体から吹き出た汗の塩はザラザラ、多めに防寒したジョグはガクブルな身、同じランニング体験なのにこの格差は不思議な感覚でした。

雪ん子

この中間の気温でフルを走らせて下さいと初詣

コースはここ

私が年始から走ったコースなんざぁ誰も興味がないことはわかっています。でも何かの間違いで近くにお立ち寄りの際はぜひ走ってみてください。

真冬に「うーるるるる」と呟いても、やってくるのは猿か熊であろうこのコースは身の安全のため鈴が必携となります。数年前には猿数頭に威嚇されて怖気付いてしまい志半ばで退散しました。

でもここなら長く走れるし、真冬なら散歩しているご老人くらいしかすれ違う人はいません。

都市部のようにサイクリストや俊足ランナーに抜かれることもありませんから、雪景色に溶け込み自然と一体化するランニングを楽しめます。

実際のところは、足首がすっぽり埋まり始めたこの辺で引き返しました。トレランシューズで往復20キロ以上走る気がなかったので、猿との再戦は積雪が少ない年までお預けです。

お墓参り

田舎のお手で積雪後の元日ということもあってか、境内には誰かが歩いた形跡は全くありません。そのため先へ進むか一瞬だけ躊躇しました。

でもお墓参りはマストと決めて家を出発、よって靴下はもうとっくに濡れている惨状ですから、子供の頃やったラッセル車のごとく猛進しました。

2年ぶりに手を合わせて目をつぶりご先祖様に近況報告をしてます。

雪ちらつく広い境内に佇むのは私ひとりだけ、無音の世界に身を任せると澱んでいた流れが再び動き出した気がしました。すると心がフッと軽くなりました。

そこで何かに納得して今年の走り初めは帰宅の途となりました。

2022年目標

帰宅後はなんだかんだで通常営業に戻り、ホームコースの多摩湖自転車道を走りながら、積雪ある地域にお住まいのランナーはどうやってポイント練をこなしているのか興味が湧きました。

私が滞在した期間中雪が降り続き、足首近くまで埋まってしまうとキロ6分切りが限界です。

実家の自治体には屋根付き屋内コースを抱える公共施設（有料）があります。また駅前の長い商店街（シャッター通り）には屋根があり雨風を凌げます。しかしどう考えてもそこでインターバル走とか閾値走はできません。というか人様に迷惑です。

そう考えると現況、随分恵まれている環境に置かれていることに気付かされました。皇居、駒沢、多摩湖、昭和記念公園も利用でき、昨年は航空公園 (周辺も) という心強い味方をも発掘できました。

雪は滅多に降らない関東ですから、ここから東京マラソンまでこの環境をフル活用し、走力アップに励みたいと決心しました。

今年の抱負は、怪我をしないとか当たり前過ぎるものではなく、単純明快に自己ベスト更新とします。東京がダメなら次、それがダメなら年内の次シーズンには達成したいと思っています。

自分越えがモチベーション

雪ん子

でも夏はゆるジョグ宣言