今夏は初めてトレランに挑戦したり、玉川上水沿いの土の上を走ったりしました。また、疲労抜きジョグは積極的に芝生の上を走り、暑い夏を趣味を謳歌し乗り切りました。
そこは土や芝生、砂の不整地で慣れないデコボコ道の効果はいかほどか、よく分からず興味本位であったものです。
そこで今回はネット情報を基に詳しく調べ直し、不整地ランニングのメリットや効果性を自分なりにまとめてみました。
さらに私自身が不整地ランで実際に感じた感想を添えました。しばしお付き合い願います。
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ランナーは舗装路のアスファルトでやられ故障する
以前から、特に故障中や疲労が溜まった時には、積極的に芝生の上を走るようにしています。
一般的には、ほとんどのランナーはアスファルトの上を走ります。
それつまり、舗装されたアスファルトからの反発を常に脚にダイレクトで受けているということです。
硬い舗装路で強度が高い練習をすれば、同じ筋肉を強く刺激し続けることになります。そして過度の負担が同じ箇所にかかりがちになります。
そんな日々を送っていると必ず訪れるのが故障という2文字です。私も幾度となく故障しました。
神奈川県は大山へ不整地ラン
不整地ランのメリット
家の近くに芝生の公園がありますか?
もしあるのなら、そんな好条件を活用しない手はないです。
故障してから休足日には30分間の不整地ラン(芝生ラン)で体をほぐす日に当てています。このおかげか、今の所は怪我なしのシーズンを送れています。
※追記:2018年も年末になってアキレス腱周辺を痛めてしまいました。極々軽い肉離れだと思いますが故障は故障、2018-2019シーズン1番の鍛錬機をリハビリに費やして棒に振りました。
※追記:何とか最終戦の東京マラソンには間に合い自己ベストを更新しました。
※2021年、近所の公園で不整地ランは未だに継続しています。ゆっくりジョグなら芝生常が改めてベストです。
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※追記:2019-2020シーズン最初のフルマラソンを前にハムストリングを痛め、富山マラソンは後半ファンランです。痛めると芝での不整地ランが日常となります。
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フルマラソン2週前にハムストリングを痛めた話
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荒川河川敷左岸は不整地が多い
さて、不整地ってどんな所なの?
まずは不整地について基本的なことですが、
不整地とはアスファルト以外の未舗装路
との定義で理解しておきましょう。
つまりはちょっとした気の緩みで捻挫してしまうような、不規則で不安定でデコボコ道のことです。具体的に言うと、
不整地
土・砂・芝生・ウッドチップ・砂利・ぬかるみ・雪・氷
不整地とは、自ずと本物の自然がある所になります。トレランは不整地ランの最たる例です。
こんな日でも走ります私、むしろ積極的に外へ出ます。雪道は不整地ランそのものです。
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不整地ランでフォームが変わる
不整地ランを習慣としているランナーのランニングフォームはピッチ数が多目く、ストライドが広く伸び伸び走っていると言われます。
ピッチ走とストライド走が両立できる場が不整地と言っても過言ではありません。
地面そのものが柔らかく、反発が少ないので無理くし地面を蹴っても無駄な力を浪費するばかりとなるからです。全身運動の力をしっかり不整地に踏み込む必要があります。
さらに無意識にバランスを取りながら走るので、普段は使わない筋肉が活性化し、うまく体重移動する効率の良いランニングフォーム(ランニングエコノミー)が培われるのです。
不整地ランで疲労回復が狙える
レースやポイント練習など負荷の高い練習の翌日に行えば、摩耗した筋繊維の再生や血行促進による疲労物質の解消が望めます。
私の場合は、負荷が強いポイント練の翌日は柔らかい芝生の上で不整地ランを行うと決めています。
走り始めの方は前日の疲労感が大きく重く感じます。でもゆっくりと30分以上時間を掛けていると、体の奥の筋肉がほぐれてくるのを感じることができます。
それは不整地ランを終えてロード(アスファルト)に脚を踏み入れた瞬間に、脚元がフワフワして不思議な感覚を顕著に感じることができます。
不整地で故障回避
前述のように芝生などは走路が柔らかいため、アスファルトに比べ地面からの衝撃が少なく脚への負担が小さくなります。
アスファルトで整地された路面ばかりで走っていると、同じ筋肉ばかり使うことになり当然その筋肉の負担が増え続けます。その先が故障なのです。
不整地ランでは負荷が分散され、ある部分だけに大きな負担がかかる走りが矯正されます。そのためにケガをしにくい走り方へ変わっていくのです。
また、負荷が少ないが故に走行距離を稼ぎやすいので走り込みに向いていると言えます。
不整地ランで体型が変わる?
不整地を走るようになり脚が細くなったと言うブログ記事が散見されました。
個人的な話ですが、私のふくらはぎはかなり太くゴツイです。持って生まれた骨格だけではなく、長きに渡って硬い舗装路で膝より下を酷使した結果だと思っています。
不整地ランでは、ふくらはぎを頼って力強く走ってはうまくは走れません。膝下の力を意識的に抜いて脚で蹴り上げない走りが必要となります。それは楽に速く走るランニングエコノミーに寄与することとなります。
体幹を強化、不整地ラン
不整地ランは体幹がしっかりしていないと成り立ちません。
柔らかい地面からの反発が少ないので、闇雲に反発を利用した走りは不整地では不向きです。
体幹を中心とした体の隅々の筋肉を使うことで推進力に変わるので、全身の筋肉をバランスよく鍛え上げる必要があります。
不整地ランは脳を刺激しっぱなし
普段のランニングでは注意力散漫、ボーッとしたり無の境地で走れます。
しかし、不整地ランでは常に転びやすい状況に身を置いているので脳を常時働かせることとなります。
ぬかるんで滑ったり、ボコボコの石を踏み越えたり、木の根を避けたりして常に緊張感があります。次の1歩をどこに着地するか考えて走ることとなります。
そのために持続的な集中力が必要とされます。ボーとしていたら、足をくじいてコケてすぐに怪我をします。
茅ヶ崎あたりの砂浜ラン
マラソン練習に不整地ランを組み入れてみる
これだけ効果が大きい不整地ランなら普段の練習に組み込まない手はありません。
例えば舗装路でのロング走(20〜30キロ)はフルマラソンに向けて効果的な練習ですが、ペースによっては身体への負荷が高くなりがちです。
練習がダメージとして蓄積し、疲労が抜けない負のスパイラルへと突入する可能性すらあります。
そんなロング走を時たま不整地でやってみてはどうでしょうか?
真夏のトレラン、自然の中を走る森林浴は気持ちがとてもいいものです。いやいや真夏だけでなく、シーズンが進んだ1、2月に思い切ってトレランの不整地ロング走を練習メニューに取り入れてみてはどうでしょうか。
心身共にリフレッシュすることが、気が張っている期間では有効なのではないかと思います。
玉川上水沿い