京都マラソンゴール前で最後の踏ん張り

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情報

マラソン大会再開へ向けて陸連がガイダンスを公表

2020年7月26日




いつになったらマラソン大会が行われるのか?

ずっと、ずっと何ヶ月も気になっています。

コロナが落ち着いたらじゃない?

確かにそうなのですが、世界中で研究がなされても未だ全容が解明されず変異し、特効薬やワクチンが未開発の現況です。

終息には程遠く、見えるはずであろう対岸は霞んでさえいません。

しかし陸上競技に限らず、あらゆる方面で試行錯誤がなされ前に進み出しています。

そんな中6月11日、元締の日本陸上競技連盟(JAAF)が大会再開に向けた「ロードレース再開についてのガイダンス」を公表し、ようやく動き出しました。

マラソン大会がどんな形で再開されるのか、ガイダンスを元に予想してみました。


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「陸上競技活動再開のガイダンス」

ガイダンスの中身は「基本方針」と「チェックリスト」で成り立っています。

今後コロナの状況や再開された大会の結果報告を踏まえ、このガイダンスはより良いものへと改変されていきます。最新版のガイダンスを確認したい方は公式ホームページをご覧ください。

 

ロードレース開催の前提条件

ガイダンスの前にそもそも大会開催の前提条件が示されました。

 

開催条件

1.緊急事態宣言が解除されている

2.コース上の自治体から大会開催が認められている

3.その地域でコロナの診療体制が整備されている

4.大会に関わる全ての人の体調管理体制が整えられている

5. 主催者は、感染者が出た場合の「感染症予防対策マニュア ル」を作成する

6.大会終了後に指定報告書を提出

 

この中で最大の障壁が2番目の「コース上の自治体から大会開催が認められている」なのではないでしょうか。

私たちランナーは走りたい、運営側も開催したい、しかし地元住民は大多数がマラソン大会へ反対です。都市部よりも高齢者が多いですし、元々一日中交通規制が引かれることへの反発が大きいことを聞きます。

感染第2波が始まったと言われる今般、「こっちに来ないで」と東京在住は言われる始末です。

前途多難な様相ですが、リスクを負ってそこまでしてマラソン大会を実行する自治体、運営側は名乗り出るのででしょうか?その地域の行政がどんな判断を下すか、地元自治体の了解を得るのは困難を極めます。

 

マラソン大会はこう変わる

最新版のガイダンスに全て目を通してみました。わかったことは陸連の立ち位置が、最大限の感染防止対策を施しながらステップを踏んで陸上競技を再開していくというものです。

再開へのガイダンスで今までのマラソン大会との相違点がいくつか見られます。以下、相違点が大きいものにスポットを当ててみました。

愛媛マラソン、スタートブロック入り口

 

ランナーは体調を記録、大会前の体調を当日に提出義務あり

ランナーは健康状態確認のため、大会1週間前から体調管理チェックシートを記入し提出します。

ちょっとでも体調不良があるなら積極的に不参加意思を表明することはもはや常識です。

嘘をついて走ったって周りに迷惑をかけるだけです。コロナの前兆を察知したら自ら待機です。

 

ゴミ箱は設置しない

ゴミ箱を置かない大会は過去にもありました。これからはどの大会でも会場内にゴミ箱はありません。

今後ゴミは各自持ち帰るのが基本となります。

ただおそらく給水所には設置されると思います。自分が飲んだ紙コップを持って走るわけにはいきませんから。

京都マラソン、会場のゴミ箱

 

スポンジはなし

高温時にはコロナのリスクよりも熱中症の方のリスクが高いと思われこれには反対です。

濡れたスポンジは体温を一時的に下げる効果が絶大です。

でも体を濡らした水滴が路上に落ちるからダメなのでしょう。

 

あらゆる場所でソーシャルディスタンス

大会会場では3密をできるだけ回避しソーシャルディスタンスを取ることが望まれます。

ゾーニングを行いランナーとそれ以外の係員の動線を分離したり、密閉空間であるシャトルバスは席を間引き、更衣室などの屋内では換気を十分とったうえ入場制限が設けられます。

スタートブロックでは15分以上同じ場所に滞留させないため、集合時間をずらしウェーブスタートが基本となります。昨シーズンまで当たり前だったスタート前の光景は一変します。

またソーシャルディスタンスを確保できる参加数へ制限がなされます。万人規模の大会が超えなくてはいけない壁がソーシャルディスタンスです。

京都マラソン更衣室

 

給食のかたちが変わる

人と人の接触を回避した給食提供が基本となります。

給食は個包装となり手渡しはできなくなります。食べ物を個包装する手間は相当だと思います。

ウルトラマラソンで提供される麺類や丼物はどうなるのやら。そして気遣いで紙コップを手渡してくれるボランティアはもう見られません。

西東京30Kで配布されるアミノバイタル

 

完走メダル、記録証の当日配布はなし

これも人と人との接触を避ける目的で完走メダル、記録証は後日発送もしくはオンライン発行となります。

ゴール後の風物詩がいくつかなくなる模様です。

走ったら感染予防して速やかに帰宅、出店なんかもなくなるかもしれません。寂しい限りです。

家に飾られた完走メダル

 

給水での飲み残しは公道に捨てない

これは困りました。余った飲み物は道路に捨ててゴミ箱へINが常でした。

手に取った給水コップが満タンだったら困ってしまいます。

おそらくごく少量がコップに注がれ、必要ならば2、3杯取る形になるのでしょう。

 

衣服の脱ぎ捨て禁止

スタート時に身に付けていたカッパや手袋、バフなどは沿道へ投げ捨てることはできません。

基本ゴミ箱を設置しない方針ですが走路にはあるのでしょうか?

以前はボランティアの方がゴミ袋を持ち、私たちランナーは身に付けていたものを沿道のボランティアに渡して回収を行っていました。

レース中の気象変化によって脱ぎ捨てる量が変わります。しかしこれからはゴールまで手に持って走らなければならない可能性があります。

マラソン大会の必需品、レインカッパ

 

沿道応援を自粛要請

沿道から精一杯の元気をいただける声援は今後しばらくは間期待できません。

もちろん小さい子供達とのハイタッチもNG行為となります。

ランナーに一所懸命に応援してくれる子供達は頼もしく、大会に欠かせない存在となっていました。

富山マラソンゴール前の声援

 

私設エイドの禁止

私設エイドの代名詞がコーラです。あれは最高のオアシスでした。35キロ以降のコーラはコーラにあらず、ハイパーエナジードリンクです。

そういえばある大会の私設エイドでは生ビールなんてのもありました。(2杯いただきました)

そんな個性的私設エイドは今後禁止となります。マラソン文化の喪失、残念の極みであります。

トレニックワールドのエイド内容

 

接触確認アプリを活用

個人の行動が監視されているようで私はスマホに入れていません。

しかし大会へ参加希望のランナーは全員インストールが義務付けられるかもしれません。

走ると決めた大会がそうならば従うしかありません。

 

ランニング中、つばや痰を吐く行為は避ける

コロナ禍ではなくても大っぴらには許さざる行為です。

と言っても喉のイガイガを解消したり、口に虫が入ったりして致し方ない時だってあります。

しかしウイルスが唾液に含まれている可能性がある以上、今後はコース上への唾吐き行為は厳禁です。

おおがきハーフマラソンのゴール前の一コマ

 

メガネやサングラスの着用を推奨

コロナウイルスは眼からの飛沫感染が確認されています。

その防止のため、ランニング中は眼鏡やサングラス着用で目を保護するような文言がありました。

かけないデメリットが思い浮かばないので、私は最近全ての大会で着用するようになっていました。

サングラスFERRY、コスパ最高

 

レース後は手洗いへ直行

ゴール後の動線で思い出されるのが、フィニッシャータオルや完走メダルの授与、チップの回収、記録証の配布、スポンサーから飲み物や食べものが提供されたことです。

しかし今後ゴール後の動線上に真っ先に現れるのは水道の蛇口になるでしょう。

ゴールしたら何はともあれまずは手洗いとうがいで感染予防です。これが基本ですから、まさに新しいマラソン大会のカタチです。

多摩湖自転車道の水道は多数

 

やはりマラソン大会再開への道は遠い

マラソン大会の再開には、ランナーをはじめ大会関係者、地域住民、医療従事者など関わる全ての人の安全確保が最優先なのは当然理解できます。

大会は場面々で3密になりやすい競技です。交通機関の利用、着替え、トイレ、給水、応援などを考慮すると数万人規模は勿論のこと、5000人以下の中小規模大会開催だって相当な困難が予想されます。

リスク無しに開催はできないことは誰でも理解できます。そのリスクを承知で開催へ突き進むことは危険です。

このコロナ禍の中、もう少し事の成り行きを慎重に見極めるべきなのもわかります。

現場ではそのせめぎ合いがしばらく続きます。だからこそマラソン大会再開に向けて尽力して下さる方達への感謝の気持ちはようにしたいです。

余談ですが、幸運なことにレース中にマスクやバフの着用を義務付ける項目はありませんでした。個人的に1番気になっていた所なので良かったです。

ベストタイムが狙える感じがしてきました。

いづれにしても来たるべき時に備え、今は地道にトレーニングを続けることしか私にはできません。

おおがきハーフマラソンのスタートゲート

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