記事タイトルを読んで、???な方が殆どだと思いますが、私にとっては深刻な内容なのです。
根本ではいつも物事を面白おかしく伝えられればイイなと思っているのですが、今回は内容が内容だけに真面目な話に終始します。
なぜならそれは命に関わることだからです。よって興味がない方はページを閉じることを推奨します。
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食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIAn)
背中に現れたアナフィラキシー
夕食にエビフライを食べた後、100mダッシュを11本消化したらじんましんを発症 (軽度のアナフィラキシー)
その夜はフルマラソンへのポイント練習の日でした。秋が深まりグッと気温が下がったことを良いことに、ダッシュにリミットを掛けない100%走行の日でした。
6キロアップ走を終えて整えてから100m×10数本、最後に締めの1Kmダッシュという今期4回目の練習メニューです。ダッシュを11本終え、しどろもどろ状態でいつもの公園で給水をします。
ここは蚊の大量発生ポイントでもあります。潤った後に再び走り始め下り基調でもあってか、12本目でこの日最速タイムを叩き出したあたりから身体に異変を感じます。首周りが異様に痒く、
と思っていたのですが、蚊に刺されたとは違う違和感があります。何か変・・・ようやく過去に葬り去ったエビのアレルギーを思い出しました。
蕁麻疹
食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIAn)とは
中学までエビアレルギーがあり、食後の運動で汗をかくとよく発症していたことを思い出します。
ある特定の物を食べた後に運動するとアナフィラキシー症状が出る食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIAn)と呼ばれている特殊型食物アレルギーです。
食物依存性運動誘発アナフィラキシーの特徴
原因となるものを食べただけでは発症せず、食後に運動した時だけアナフィラキシー症状が出てくるという厄介な病気です。
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
・初めての発症は10〜20歳代で男子に多い
・割合は中学生6000人に1人
・主な原因となる食物は小麦、甲殻類、果物
・報告では給食後の体育や部活動の時間に発症しやすい
大まかに食後約2時間以内の運動 (入浴) でアレルギー症状が現れます。アレルギーの原因であるアレルゲンが、運動によって腸からの吸収が増える為と言われています。
運動強度としては負荷が高く、汗をかく激しい運動により引き起こされることが多い報告です。今回の自分の例もシャカリキに走って汗をかいた時に起きました。
帰宅後に鏡を見て唖然とします。身体中からじんましんが出ているではないですか。 (以下画像は見苦しく閲覧注意です)
ボコボコと
蚊に刺されたようでかゆい
左耳の後ろが一番酷かった
アナフィラキシー
最近ではアナフィラキシーという言葉は、コロナワクチン接種時の副反応で各媒体から情報発信されるようになり一般の方々も知識としてご存知なはずです。
私自身はこの軽いアナフィラキシー (じんましん) 持ちだったので、約30年前の中学生時代からこの言葉は知っていました。
アナフィラキシーの症状
「皮膚症状」、「呼吸器症状」、「循環器症状」、「粘膜症状」、「消化器症状」として、じんましん、かゆみ、呼吸困難、気道狭窄、咳、目のかゆみ、くちびるの腫れ、嘔吐、血圧低下
原因
小麦、エビ(甲殻類)
ハチやムカデによる虫刺され
そしてこれらが急速に発症するのがこの食物依存性運動誘発アナフィラキシーの特徴です。
原因が注射や蜂に刺された場合は、直接血管に入ってくるため症状が早く出ます。しかし食べ物の場合は、小腸で吸収されるので時間がかかります。
急変するから怖い
ランニングを始めた2000年代初頭から、ラン後にエビを食べることはあっても、自己防衛から走る前に食べることは自然となくなっていました。すっかり忘れた頃に降って湧いたような災難となりました。
このアナフィラキシーは、皮膚・粘膜・呼吸器・消化器などに急速に症状が出ることが特徴です。息苦しく呼吸困難になったら一刻を争うので迷わず救急車を呼ぶことです。
アナフィラキシーは最悪の場合、生命の危機に晒されます。幸いにも私の場合はじんましん以外の症状は現れたことがありません。
なので今回は気付いた時点でランニングをすぐに止め、症状が急変して重症化しないことを心の中で祈りながら残り2キロ弱をトボトボと歩いて帰宅となりました。
同級生が死にかけた
6000人に1人くらいの確率なのに、中学時代の同級生が全く同じ体質でした。同じようにエビを食べて運動するとじんましん症状が出るというのです。因みに彼はサッカー部でスポーツにしても学業にしても敵わない1人でした。
こんな感じでふざけ合った級友は、症状が急変し家ではなく病院にしばらく入ることとなります。
アレルギー反応によって気道が狭まり、呼吸困難に陥ってしまいアナフィラキシーショック状態で死にかけたのです。重度の症状でしたから救急車を呼んで病院への搬送が急務です。
彼が幸運だったことは、中学校の目の前に総合病院があったことです。搬送され応急処置が施され一命を取りとめたのです。彼が今でも生きているのは幸運が重なったからと言えます。
死なない為に
今回は「エビ」アレルギーによる軽度のアナフィラキシーでしたが、エビを食べたら汗をかく運動はダメ、これはもうずっと個人的不文律となっています。
中学生以降はエビを食べても症状が出なかったのではなく、トラウマとなっていて無意識に食後2時間以内の運動を避けていたという訳です。それを今回は完全に忘れていて、蚊に刺されたとの勘違いです。
有効な予防手段
・アレルギー症状が出る食べ物を食べたら2時間運動しない
・ランニングするならアレルギー症状が出る食べ物を食べない
そしてランニング中にアンフィラキシー症状が出た場合、その場ですぐに脚を止めることが重要です。軽いアナフィラキシーなら私の例のように、病院へ行ったり安静にしていれば徐々に症状は治まります。
医療機関を受診すべきですが、いつも行ける状況とは限りません。ただ生命の危機を脅かすようなランニングはできません。
これは今後徹底します。こういった症状とは無縁な方でも、このような病気があることを知っておくことは無駄には決してなりません。
私は今後も死ぬまでこの身体と付き合っていく訳ですから、大好きなエビフライはランニング後に揚げることとします。