富士登山競走に向けスタミナ強化のためロング走でどこかに行きたい。ここ最近はずっとそんなことを考えていました。
昨秋以来の旅ランですから旅を十分に感じられる距離感と、成し遂げた際の達成感を同時に満たしてくれるコースをストック表から探します。
どこからともなく聞こえてくる心の声、・・・では成田か浜松か?この御時世ですからそんなに遠くまでは行けません。ということであっけなく千葉県成田行きが決定となりました。
スタミナをつけるためのロング走、そしてゴール後はスタミナ食で疲労回復。なんか面白い1日になりそうな予感がします。
だけど今回も一筋縄ではいきませんでした。
うなぎの栄養素
ビタミンA、B群、D、E、DHA、EPA、コラーゲン、ミネラルが豊富で栄養価が極めて高く、マラソン大会前夜に必ず食するランナー多し
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うなぎラン全行程(東京駅から成田のスーパー銭湯まで)
予定では68キロ、実際はガーミンで約74キロ
成田って空港があって海外旅行の時、電車とかバスとかで行くところだよね?
そんな声が聞こえてきそうですが、いいえいいえ成田は走ってうなぎを食べに行くところです。
全行程約74キロ
東京駅→国道14号→千葉駅→国道51号→成田のスーパー銭湯
コース作成時に東京駅と成田を直線で結んでみると、旅ランに程よい約50キロくらいと出ました。しかし直線だと進む道がなく、行程(コース)がジグザグで複雑となってしまいます。
道のわかりやすさとコンビニという休憩所を考慮して、国道沿いのコースがベストと判断しました。
特徴
実際に走ってみてまず感じたのは、相当な忍耐力が育まれる旅ランコースだということです。なぜなら都市部の大きな国道沿いを淡々と長時間走るのですが、東京から千葉への風景がとにかく単調だからです。
途中河川敷を走ったり、終盤には長閑な景色があったりしますが、大方はコンクリートジャングルの中を進みます。
ただ今回は走力的にも栄養面でもスタミナをつけることがミッション、富士登山競走なる目標※があったからこそ心折れずに走れました(歩いたけど)。また、ゴールで待っているうな重があったからこそ走り切れました(歩いたけど)。
※2020年、2021年中止
写真と共に辿る
東京駅八重洲中央口を出発
平日早朝の東京駅、まだ通勤の人波はありません。都心のオフィス街は物静かで驚くほど人がいませんでした。あと数時間後には人でごった返す場所からスタートしました。
まずは国道14号線を目指して北上します。
都心の早朝
国道14号線をひたすら進む
東京マラソンコース、五街道の起点・日本橋
日本橋を越えてしばらく北上すれば国道14号線との交差点です。ここを右折し、道なりにフルマラソンの距離ほど走ると千葉駅到達となります。(1ヶ所迂回あり下記参照)
江戸川大橋は徒歩では渡れない
ガーミンの記録より
国道14号線を道なりとはいかない箇所が江戸川大橋です。ここは有料道路なので歩道がありません。よって橋の直前で左折し、再び国道14号線にぶつかるまで迂回します。
迂回路は一般道はあえて通らず、せっかくなので江戸川に出て河川敷のサイクリングロードを進みました。広くて開放的で風が通っていて、終わってみれば全行程の中でここが一番快適に走れました。
河川敷が国道14号と交わる所を右折、橋を渡ると千葉県に入ります。ひたすら道なりに千葉駅を目指します。
国道脇の歩道を進む
交通量が多い国道ゆえ、成田まで歩道は概ね整備され、広く走りやす仕様です。(船橋付近は狭い)一部千葉駅を過ぎた箇所で歩道が途切れますが、ほんの少しだけです。
秩父を目指した時のように歩道がなく路肩も狭く、後ろから来る車両に怯えながら走ることはありません。
思わずパシャり
休憩のコンビニが絶妙に配列
今回国道沿いを選んだ最大の理由がコレです。首都圏の国道でコンビニが何分にも渡り存在しないわけがありません。
そろそろ喉が渇いたし小腹が空いたから休憩したいと思うと、示し合わせたかのように目の中にコンビニが飛び込んできます。出店の際に経営的な戦略としたのではないかと思しき距離間隔です。
自販機だって沿道に無数にありますから、余計な荷物は極力持たずにランニングを楽しめます。
後半はアップダウンだらけ
千葉市で国道14号を成田方面へ左折
前半・国道14号: 東京駅〜千葉駅まで平坦
後半・国道51号: 千葉駅〜成田の銭湯までアップダウン
前後半に分けるとこんな感じになります。前半は沿岸部を進むので極めて平坦ですが、後半の千葉駅から成田までは緩かな長いアップダウンが永遠と続きます。やはりここはスタミナ養成にはもってこいのコースです。
千葉駅付近から国道51号線を経て成田まで再び道なりとなります。ここからが後半戦、この千葉駅まで死んだふりで辿り着くのがコツとなります。
国道51号を北へ
途中大規模アウトレットがある酒々井市を通過しました。「しゅしゅい」ではなく「しすい」と読みます。初見で読める人はいないのでは。これは「読みづらい市」に即エントリーとなるやつです。
成田到着、『華の湯』で汗を流す
緩いアップダウンの連続をいくつか超え、気温上がり暑い中をポクポクと走って(歩いて)憔悴仕切った状態でようやく夕日を左手に成田市に到着しました。
私のロング走のゴール地点は基本的にお風呂と相場が決まっています。うなぎを食べるのに汚れていてはいけません。また新勝寺への参拝だって、全身をスッキリ清めてから向かうべき場所です。
スーパー銭湯『華の湯』
さっと入って退館したので勿体無いことをしたと後悔します。ここは多彩なお風呂と広い施設ですから、1日中ゆっくり過ごしたくなるスーパー銭湯でした。
※新勝寺までは2キロ以上、電車でひと駅進むか、目の前の大型病院に停車中のタクシー利用が便利
帰宅は電車で
成田から東京方面へは2路線あるのでお好みで。優雅に帰宅なら京成ライナーかJRのグリーン車で一杯飲みながらがおすすめです。ただ今回は疲れ果ててしまい、JR普通列車で東京駅まで一眠りでの到着となりました。
この日は晴れで気温25℃、大撃沈
晴れの日を狙って計画した自分を責めたくなるくらい気候が上振れし、昼過ぎからは容赦ない直射日光が当ります。その結果が今年初の日焼けです。
今年1番の暑さの中で大量発汗を伴いペースダウン、コンビニ休憩が増えて歩きが混じりました。予定時間を大きくオーバーし、千葉駅を過ぎた辺りから暗雲が立ち込めます。成田山新勝寺参道のうなぎ屋さんは大抵が17時閉店です。お風呂を済ませて向かうとすると、最低でも15時過ぎに銭湯には到着しないといけません。
結果はお風呂に17時前到着、それはうなぎ屋さんの閉店時間。早朝出発で余裕かましてこの体たらくです。
暑くてボーッとして自分をパシャり
うな重を食す
結論から言うと、しっかりうな重を食べて帰宅の途につけました。しかも向かう予定だったお店でちゃんと食べることができました。新勝寺参道にて1番の人気店『川豊』(かわとよ)さんの支店(20時まで)を成田駅裏近くに見つけ事なきを得ます。
老舗名店なのにリーズナブルな価格がお財布にとっても優しいお店です。味はあっさりめ、汗をかいた後だと少し物足りないくらいでした。
この他大瓶2本を飲み干す
成田山新勝寺と参道
平安時代中頃に開山した真言宗の仏教寺院。初詣などの参拝者数は全国2位の多さ。参道にはパン、今川焼、煎餅、ジェラート、団子などのグルメ参道となっており特にうなぎが有名。うなぎの生産地成田ならでは、うなぎ屋さんが軒を連ねます。
2019年コロナ前に家族旅行にて
旅ランの注意点で締める
70キロを超えるような超ロング走においては、気温が上昇するとパフォーマンス低下により予定に狂いが生じます。
今回は1時間に1回のコンビニ休憩が必須と決めていました。思いもよらぬ暑さで休憩時間だけで、11時間の行程でトータル2時間は休憩していることになりました。さらに信号待ちもここに加算されます。
単純にキロ6分で走れば70キロオーバーだと7時間では到着しないということです。休憩と信号待ちを考慮すると想定の3割り増しになることを身を以て知りました。70キロ超え旅ランは、涼しい初春か晩秋に敢行するのが賢明ということです。
長閑さにほっと一息