なんじゃこりゃと思いながら上の写真を見て下さい。
実はマラソンは上の写真のように雪だるまが似合う季節のスポーツです。なのですが、今は夏真っ盛りです。
この酷暑下でランニングしていると嫌という程思い知らされます。とは言っても冬なら冬で、極寒なら早く暖かくならないものかと思う訳です。
この考えはいささかお調子者かもしれません。
ところで、春夏秋冬一年中走っているランナーなら、一度は「暑熱馴化」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
簡単に言うと読んで字の如く、「暑熱順化」とは、徐々に体を暑さに慣らすことです。今回はその暑熱馴化について得た情報をシェアしたいと思います。
恥ずかしながら暑熱順化という言葉を、この夏まで私は知りませんでした。
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暑熱順化とは
それはある日突然訪れると言います。
初夏を過ぎ暑くなると、途端にランニングしづらい季節襲来です。
しかし、暑さが続く中で連日(7〜10日間)ランニングしていると、徐々に体が暑さに順応してくるのです。この過程がまさに暑熱順化に当てはまります。
暑熱順化が未完なため、初夏や急激に暑くなる時期に発症するのが熱中症です。暑熱馴化を上手く取り入れ、脱水症状や熱中症になりにくい身体作りが基本となります。
暑熱順化で体が汗をかきやすくなる
暑熱順化がなされ体温をうまく放出できるようになるのですが、これは汗腺機能が向上した効能と言えます。
結果、発汗が増え、気化熱により体温が下がりやすくなります。
夏にランパンがビショビショになってしまうのは、暑熱順化が正常に機能している証左なのかもしれません。
ランニング中、汗の塩分を再吸収
汗をかいたらその分、体のミネラル分がどんどん失われていくだけだと思っていました。
汗をかくと塩分が排出されのですが、暑熱順化が進み再び体が塩分を吸収する機能があります。塩分の喪失を最小限に抑えているのです。
この機能にプラスして、水分補給を行うことで体内水分を回復しやすくなります。
暑さの中で、皮膚から再吸収する機能があるなんて知りませんでした。人間の身体にリサイクル機能が備わっていることに驚きを隠せません。
暑熱順化後のランニング
暑熱順化して暑さに慣れると、発汗量や皮膚の血量が増えて深部体温の上昇を抑えることが出来ます。
そうして暑さに対し耐性ができ、比較的楽に過ごせたり、夏バテや体のダルさ、熱中症を予防につながります。
つまり暑さに慣れれば、より早く、より多く発汗し熱を放出して、塩分の再吸収をしながらランニングできるのです。
酷暑でなければ、ある程度速いペースで走れる体を維持できます。走らない人から見たら、なんでこんな暑い日に走ってんの?って思うかもしれません。
実は、日々走っていると気温に順応するから暑い中でも走れるのですよ、って教えてあげたくなりますね。
暑い春のマラソンに、暑熱順化はサウナが有効
3、4月、春先のマラソン大会当日に高気温が予測されるのなら、今からでも遅くありません対策として暑熱順化を能動的に取り入れる方法があります。それがサウナです。
まだ暑さに慣れていない体を順応させるために、3、4日サウナに入って汗をかきやすい体にもっていくのです。
高温環境下に無理やりさらすことによって、真夏のような体温調節機能を手早く蘇らす手段としてサウナは有効です。
寒冷順化
暑さに慣れることを暑熱馴化と言いますが、反対に寒さに慣れることは「寒冷順化」と言います。
秋になり冬が近づいて気温がグッと下がってくると、今度は汗をかきにくい体と変わってきます。
夏には身体を冷却するための発汗、それに伴う心拍数の上昇によってペースが上がらないのが常です。
冒頭でマラソンは冬のスポーツと言いました。走ることで生まれる体内の熱は膨大です。常に体を冷やしながら走れる冬こそが、真のマラソンシーズンであることは実は理にかなっているのです。
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暑熱順化のまとめ
日本最高気温(熊谷41.1℃)をも記録した2018年7月、このうだるような暑さで熱中症患者が過去最高を記録しました。
異常な暑さの中、暑熱順化によって暑さに慣れてきた身体でも体内の熱を逃がしきれなく、熱中症になりやすい環境下が続いてます。
通常37℃前後に保たれている内臓や脳などの深部体温が上昇し、約40℃近くになると体は動かなくなります。
この状況ではランニングのパフォーマンス低下を最小限に食い止められたとしても、走り続けることが精一杯というレベルの暑さです。
気候条件が厳しさを増しています。何せ体温よりも気温が高いのですから、屋外では熱を逃がす場所がもはやどこにもありません。
こんな猛暑日でも走りたければ、公共施設などのランニングマシーン(ルームランナー・トレッドミル)を利用するのが賢明な判断です。
でも私、こんな炎天下でも走りに行きます。
好きこそ物の上手なれとなれば良いのですが・・・