今までどんな過酷な気象条件でもずっと走ってきました。
猛暑日に汗がポタポタとランパンから絶え間なく落ちる日、手袋していても手がかじかんだ極寒氷点下の日、意気揚々と走りに出掛け冷たい強風でお腹を下した日、足首がすっぽり埋まるくらいに積もった大雪の日、こんな気象条件でも極力趣味のランニングへ向かっていました。
そんな私が細心の注意を払って家を出て、苦渋の決断でその日のランニングを断念する日があります。
それは・・・
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ランニングには大敵、怖いぞ雷!
子供じみていますが、土砂降りでびしょ濡れになったりとか、足首まで埋まる大雪ではむしろ走りたくなってしまう性分です。
雨上がりに虹なんて見られた日には、気分が高揚してしまうこと請け合いです。
しかし絶対に積極的に走りに行かない条件があります。それは、雷雨の日です。
ランナー知ってて損なし、落雷の基礎知識
ランナーとして覚えておいて損はない豆知識があります。
それは、音の速さは340m/秒、そこから今光った雷雲までのおおよその距離がわかります。
稲妻までの距離=340m/秒×ピカってからゴロゴロまでの時間(秒)
例えば雷が光ってから3秒後にゴロゴロと聞こえた場合、今立っている所から雷雲までの距離は1キロくらいしか離れていないことを意味します。
風向きを考慮して、雷雲から遠ざかるか、屋根のある所で待機するのが賢明です。
走っても雷雲からは逃げ切れない
雷雲の移動速度は時速5〜40キロと幅広いのですが、速い方の時速40キロだと逃げてもあっつう間に追いつかれてしまうのがオチです。
オリンピックレベルのキロ3分で走っても追いつかれます。よって雷雲が向かって来る反対方向へ逃げたって追いつかれてアウトです。
なんせマラソン界のトップ選手でさえも時速20キロ程なのですから、ドス黒い雷雲が猛スピードで接近していることが分かったら逃げている暇はないということです。
雷雨からの推奨避難場所
逃げがダメならどうするか?
退避するまでです。
雷で危険な場所は?
○森林
○開けた平地→山頂、尾根、堤防、河川敷、田畑、海岸、テニスコート、ゴルフ場、屋外プール
○高い建物、鉄塔、木の底部から4m未満の平地
なんとなく想像した通りです。
ランニング中に屋外で突如の雷雨に見舞われた場合、闇雲に雨宿りの場所を決めてしまうのは大きなリスクが伴います。
雷で安全な場所は?
○建物内の部屋の中心
○自動車、電車、バス、飛行機の壁側以外
○高い建物、鉄塔、木の底部から4m以上離れた平地
とにかく安全なのは屋内です。
今の時代にランニング中に雷雨に遭遇したら、緊急避難的に1番アテになるのはコンビニということです。
落雷の季節、シーズン到来
雷が最も多くなるのが7〜9月で、真冬に雷鳴が轟くことは稀です。(真冬の雷は一発が強力ですがその話はまた今度)
一般的には夏の午後に発生しやすい、と覚えておいても差し支えないかと思います。
気象情報は自分から積極的に得ようと思えばいくらでも入手できる社会インフラが今は整っています。私は夏に走りに行く前は必ず雨雲レーダー(雷レーダー)をチェックします。
基本雷雲は自転の関係から西から東へ移動します。今いる場所より西側で雷雲が発達していることを雨雲レーダー(雷レーダー)で発見したら、一応目視で西の空を確認、それから走るかどうか最終的に決めます。
また西側で雷雲が出ていても、今いる場所があまりにも晴れ渡っていたら、こちらまでは雷雲が発達しないだろうと予測して走りに出掛けます。(これは経験で分かります)
最も多い雷の被害場所とは?
雷による死亡事故では「開けた平地」が1番多く、「木の下での雨宿り」がそれに続きます。
この2つが全ての落雷事故死の半数以上を占めるとのことです。
落雷被害は直接本人に落ちるのが1番致死率が高く、次いで木や高い物に落ちた雷が間接的に飛んできたり、地面を伝って感電する被害が大半です。
そういったことを鑑みて、やっぱり雷は屋内退避が1番安全ということです。
ランナーあるある
余談ですが、この雷雲を避けるため雨宿りしたのはいいのですが、季節柄その場所で蚊の襲撃に遭遇しました。
退避中ゆえに逃げ道がない私を、蚊はここぞとばかりに襲いかかって来ます。
どこから湧いてくるのか知りませんが、「今でしょ」とばかりに何匹も容赦無く吸い逃げをかまします。
ランニング中に雷雲が近づいていきたら
ピカッと光ってからゴロゴロ音が10秒ぐらい掛かるようであれば、その雷雲から3.5キロくらい離れています。
雷光から10秒が安全としている話はこれが所以なのかもしれません。
しかし、幅が数キロにも及ぶ雷雲直下に自分がいる可能性があります。ついさっきの落雷が10秒以上離れているから安全だという理論は実は成り立ちません。
10秒以上離れていてもいつ落雷してもおかしくない状況下なのです。真っ黒い雷雲が頭上に広がっていたら、まずは避難場所を探すことが最優先です。
私はランニング中に目の前に雷が落ちたことがあります。
今から10年以上前の話ですが、当時は走ると決めた日は絶対走る、といった融通が全く効かない脳内の持ち主でした。
しかし今はそんな無謀なことをする勇気はありません。40台も半ばを過ぎた妻子持ちとして、雷でパタリ一瞬臨終する訳にはいかないのです。
よって、鳴るなら走るな!走る最中、近くで鳴ったらまず避難!を基本姿勢としています。
不意な雷雲には退避が必要です。