日本中が注目したMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)が終わりました。日本マラソン界にあっては史上初の試み、オリンピック代表選考一発勝負レースです。
数々の選考レースを勝ち抜いた者だけによる東京オリンピック代表を賭けた戦いは、日曜早朝から私を目一杯に興奮させてくれました。
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オリンピック代表の選考基準がとにかく分かりやすい
同じスタートラインからヨーイドンし、いち早くゴールにたどり着いた2名が代表に内定、というのがとにかく万人に分かりやすい。
今までの選考基準が曖昧かつ不明瞭、モヤモヤ感が漂っていました。それがなくなって、よりスポーツらしく潔い点を高く評価したいと思います。
マラソンガチンコ勝負は見所満載
多くの人が予想したスローペース、順位が全てでタイムは関係なしだからか、そういったペース予想が多かったのは当然と言えば当然です。
しかしフタを開けると男女ともに驚きのハイペースでした。
これは各選手が自分の持ち味を最大限に発揮した結果なのですが、これが観戦してて気持ちがいいくらい正々堂々とした走りでした。
私自身だってレース中の走り方はある程度決まっています。ゆっくり入って上げていくのか、イーブンペースで粘るのか、人それぞれのスタイルがあるのです。
スタイルを崩さずに勝負に出た選手たちに拍手を送りたいと思います。そして、駆け引きにおいて決断から行動するタイミングは眼を見張るものがありました。
たとえ結果としてそれが失敗だとしても、大一番で恐れずやってみる勇気は、今の自分に足りないメンタル面の強さを教えてもらった気がします。
マラソン代表3人目の内定の壁は高すぎる
唯一気になった点はマスコミ各社の3位の扱いです。2位までが東京オリンピック内定で盛り上げるのは分かります。
しかし3位だってほぼ確定との説明は、もう少し詳しく解説すべきだったと思います。
東京オリンピック代表枠は、男女共にMGC終了時点でも3人目に入る余地は残っています。しかし、条件が厳し過ぎます。
なぜならMGCファイナルチャレンジ(福岡国際、東京、びわ湖)で日本記録である2時間5分50秒(大迫傑による)を更新することが条件(男子)だからです。これはかなり厳しい条件と言えます。
ラストチャンスに賭ける選手は、記録が出やすい東京マラソンで再挑戦することとなります。
冬のマラソンなら、もしかしたら設楽選手が今回と同様のハイペースで粘り込む可能性があります。そうなると日本新を記録する可能性があり、大迫選手の出場も重なれば、来年の東京マラソンは大いに盛り上がるでしょう。
今からとても楽しみなのは私だけではないはずです。
MGCは成功したのか?
選手にとって一生に一度のオリンピック自国開催です。出場を賭けたトップアスリートの意地の張り合いは、間違いなくスポーツビッグショーとなります。
私の周りのランニングに無関心な方々でも話題に上がり、マラソンから普段距離を置く妻までも観戦しました。視聴率や沿道の観客数を見るまでもなく、多くの人の関心を誘ったのは一目瞭然でした。
そういった意味でMGCは、歴史的大成功だったと言えるのではないでしょうか。
メモ
○視聴率 男子16.4% 女子13.5%
(ビデオリサーチ)
○沿道の観客数 525,000人
(PR事務局発表)
※ドラマ「ワンサイドゲーム」最終回13.8%