昨年の今頃、まさかここまでコロナウイルス感染拡大の影響が長引くとは思いもよりませんでした。
と誰もが思っていたあの頃が懐かしい。
しかし緊急事態宣言下にあり、年明けのメジャー大会は軒並み中止を余儀なくされました。
そんな中でも最後まで開催の可能性があった僅かながらの大会、残念ながら2月初旬に軒並み中止が発表されて、いよいよ今シーズンは終わりを遂げた模様です。
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望みのリアルフルマラソンが各地で中止、その理由は?
ここ7ヶ月間ずっと主要の年明けフルマラソン大会HPを追っていました。それは出場したい気持ちがあったからの動機です。
初めての試みだった情報記事のアクセス数がとんでもないことになっていたので、ランナーの皆さんが望み、役立つ情報源の一つとして主要フルマラソンの最新情報を更新してきました。
コロナの影響で中止になった大会は数知れず、今シーズン終盤のフルマラソン大会の中止を鑑み、その主だった理由はなんだったのか?
今一度振り返ってみましょう。
とくしまマラソン
緊急事態宣言の3月7日までの期間延長など、新型コロナウイルス感染対策を取り巻く状況が大きく変化しており、とりわけ「医療提供体制」のひっ迫が深刻な問題となっております。
こうした事態に対し、全国知事会では、感染拡大地域へ医療人材の派遣を継続的に行い、徳島県からも感染拡大地域へ医療従事者を派遣しており、緊急事態宣言の期間延長により、こうした要請が今後も増えることが見込まれます。
こうした状況のもと、医療従事者の皆様に「とくしまマラソン」へご協力いただくことは、過度な負担を求めることになり適切ではなく、また、十分な医療従事者のサポートがなければ「とくしまマラソン」の安全かつ円滑な運営に支障が生じることとなります。
とくしまマラソンHPより
とくしまマラソンは医療分野への配慮を優先したことが窺い知れます。
コロナに関しては一貫して医療施設の逼迫、医療従事者の負担増が叫ばれています。この点はランナーが口出す余地はゼロで、現場の大変さを想像することしかできません。
マラソン大会中止に際して、ここまで医療に配慮した大会は徳島が初めてではないでしょうか。
長野マラソン
組織委は感染防止対策を徹底した上での開催を目指してきたが、1月に11都府県で緊急事態宣言が再発令されるなど感染が再拡大。大会を支えるボランティアからも不安の声が出ていた。こうした状況から大会理念の実現が難しく、開催直前での中止決定は財政面での影響も大きくなることから早期に中止を決めた。
長野マラソンHPより
長野マラソンは地元関係者からの声が大きかったと推測されます。都市部から持ち込まれては困る感じでしょうか。
地元の理解が得られなければ絶対にマラソン大会は開催されません。それは湘南国際マラソンがそうでした。
かすみがうらマラソン
中止を決定しました理由としては以下の通りです。
・政府/茨城県/開催地自治体のイベント開催指針を満たせていないこと。
・日本陸上競技連盟策定の「ロードレース再開のガイダンス」にある、開催の前提条件を満たせていないこと。
かすみがうらマラソンHPより
かすみがうらマラソンは、コロナ禍にあってイベント開催の条件や陸連の指標を満たしていないことが理由のようです。
どんなにやる気ある運営でも、お上の了解がなければ開催できません。
名古屋ウィメンズはまだ望みあり
この度の状況を鑑み、それぞれの状況に合わせた参加のかたちを選んでいただけるよう「オンラインマラソンの部」を新たに準備し、エントリーの移行を希望するランナーを受け付けることにいたしました。
なお今後、感染状況によって規模縮小および参加人数を変更する場合(抽選等による)は改めてお知らせいたします。
大会としては、概要発表時に掲げた「感染拡大を最大限防ぎながら、その時点で最適な開催」を基本として準備を進めます。できる限りの感染症対策を講じ、ランナー・ボランティアの皆さまを安心・安全にお迎えできるよう、取り組んでまいります。
名古屋ウィメンズマラソンHPより
この状況下にあって単に中止を決定するのではなく、個々人が置かれた境遇を考慮した選択肢を提示したことは個人的に大きな評価に当たると思います。
申し込んだけどこんな状況で今、緊急事態宣言が出ている愛知まで行くことが憚れる。なんて思うランナーだっているはずです。
緊急事態宣言が終わる3月7日から1週間後の3月14日開催予定の大会が、中止宣言をするのではなく開催の可能性をしっかり残している点に注目します。
高いエントリー代を払った女性ランナーには、今シーズンが終了した男性ランナーとは一線を画したワンチャンが訪れるかもしれません。
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やっと来たーっ、名古屋ウィメンズマラソンは通常開催!!
先日2月16日このコロナ禍にあって、ランナーにとって嬉しい報道が遂にありました。 3月14日に開催予定の名古屋ウィメンズマラソン(バンテリンドームナゴヤ発着)の大会事務局は16日、大会要項を発表し、定 ...
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この7ヶ月間でわかったこと
2021年明けフルマラソンの開催可否情報をまとめて作った記事は、投稿した昨年7月末から現在まで、私が投稿した記事では過去最多のアクセスを獲得しました。
それだけランナーの需要があり、アクセスが増えた事は素直にありがたい気持ちで一杯です。そこで副次的に私自身が感銘を受けたことがあります。
それはマラソン大会運営に携わる方々のヤル気(温度差)が表層化した事です。
ほぼ毎日気になる大会のHPに訪問していると、ここは違うと感じることが往々にしてありました。全ての大会運営者がマラソン開催に向けて尽力されていることは当然と認識した上ででもそう思います。
2021年の年明けから春までの主要フルマラソンの運営で、私が感じたヤル気がある、言ってみれば他大会よりも開催に向けた熱量が明らかに違う大会が以下の大会です。
この2大会は、通常開催に移行したらぜひ積極的に参加をしたいと思います。コロナ禍でランナーに希望を与えた大会です。
陸連公認には属さず、真っ先に昨夏にフルマラソンを新しい形で提案した湘南国際マラソンは、他とは一線を画した新進気鋭の運営を示しました。
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湘南国際マラソンは・・・・やりますっ
※2020.12.10 コロナ感染拡大が依然として猛威を振るう中、湘南国際マラソン2021は残念ながら中止となりました。 光明 ランナーにとって吉報が舞い込んできました。か ...
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そして、HPの更新回数が他とは比べ物にならない多さで惹き付けたかすみがうらマラソン。この2つは今後も特に応援したい気持ちが自然と湧いてきます。
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最後の望みはかすみがうらマラソン2021
もしも願いが叶うなら今シーズン、どうかフルマラソンを走らせて下さい。 そんな願いをクリスマスツリーに託したい気分ですが、コロナ第3波の影響が相当深刻化してきています。長野マラソンの一般募集が見合わせと ...
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東京マラソン2021がキー大会
このままだと、2021年10月17日開催予定の東京マラソンが1つの指標になると踏んでいます。
今年秋のフルマラソン大会要項は、陸連のガイダンスを踏んだ東京マラソンが模範となるはずだからです。
そして東京マラソン2021は10月開催ですから、夏前には何らかの形がHPで大枠が示されているはずです。それを錦の御旗に、秋以降のフルマラソン大会が動き出すと予想しています。
ワクチン接種やPCR検査がマラソン出走者に義務付けられる可能性があります。それはないかもしれませんが、きっと今年の秋はフルマラソン大会があります。
これは予想の域を出ませんが、リアル大会がこのまま頓挫しっ放しでは、マラソン村(いい意味で)が黙っていないとの予測です。
こんな状況下であっても今年の後半に備える気落ちを忘れないで下さい。半年後に備えてコツコツと積み重ねることが、今私たちに唯一出来ることなのです。
完走賞が懐かしい