四万十川ウルトラマラソンまで3週間を切った日の早朝、やはり一度は超ロング走をこなして100キロに備えようと都心へ向かいました。
通勤者の熱視線を四方から受けながら両国駅を出発、今夏走った神田川沿いから多摩湖自転車道をも走破、トータル55キロを休憩込みで8時間以上かけて自宅付近まで帰ってきました。(別記事で)
ウルトラマラソンの練習はフルマラソンほど一般的に確立されていませんが、私なりに今回の超ロング走の趣旨は3つでした。
1. 長時間動き続けること
2. 補給しながら走ること
3. 身体の変化を感じること
どちらからというと今回の内容は、ウルトラマラソンにてガチで記録更新を狙いにいくというより、しっかりと100キロ完走するための心構え的内容になっております。
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ウルトラマラソン完走へ向けてこれだけはやっておきたい
私を含め大方のランナーの目標は、リタイヤせず無事に100キロ完走すれば万々歳と考えていると思います。
その上で事前に練習でできることを予め体験しておけば、途方も無い距離に対する不安を少しでも緩和できるのではないかと考えます。
日が未だ昇らない早朝から、日がもう暮れた夕方まで10時間以上も走り続けるのがウルトラマラソンですから、『 1.長時間動き続けること 2. 補給しながら走ること 3.身体の変化を感じること』は練習内容として効果性が高いと感じます。
1. 長時間動き続けること
普段の生活の中で8時間労働はあっても8時間運動は通常しません。ウルトラではやらないことをやるわけですから、大会に向けて長時間体を動かす練習は必要だと思います。
しかしウルトラマラソンの練習で実際に100キロを走るランナーは (ほぼ) いないはずです。では事前にどのくらいの距離を走っておけば安心か?
これは走力が関係してくるので個人差があります。ただし距離耐性よりも時間耐性を付けることが目標ですから、休憩込みで8時間くらい動き続けるランニングを1回しておくと安心です。
速く走る必要は全くなく終日マイペースの緩ジョグで十分、それでも結果的に50〜70キロの距離に達します。
2. 補給しながら走ること
補給と言っても普段のランニングで給水しながら走ることはあっても、しっかりした固形物を食べながら走るのはフルマラソンかウルトラマラソンのエイド (給水所) くらいかと思います。
過去3回ウルトラマラソンを完走した経験からエネルギー補給は重要で、エイドでしっかり補給食を食べないとハンガーノックになり、結果とぼとぼと歩きに徹することになってしまいます。
私のように地元食材に目がくらみアレもコレもと暴飲暴食は避けるべきですが、最低でも20キロ毎にはしっかり食しておいた方が身のためです。
そんな給食の練習も兼ねて今回のロングランでは1時間毎にコンビニ補給を心掛け、口に食べ物 (プロテインバーやアイスなど) を入れた状態で再スタートを切りました。
食べながら走ると胃がもたれる感じとなりますが、これも本番の練習と言い聞かせてそうしました。
3. 身体の変化を感じること
フルマラソンを走るくらいでは表面化しなかった身体の変化も、50キロ以上ものロング走になると至る所に現れてきます。
一度でもその体験をしておけば、もしもの本番へ何らかの対策を打つことができます。
爪が剥がれる
脚そのものの痛みは当然のこととして、それに加えシューズのフィッティング問題からくる足先のトラブルは頻発します。
ハーフやフルまでは走りやすいシューズとして活躍したからといって、それがウルトラマラソンにそのまま適応するとは限りません。
今回はまさにこの事例に当てはまり、本番で履く予定のシューズで走ったのですが、そのシューズの圧迫感が強く、爪の下に水膨れが出来てしまいました。
マラソンを始めてから何枚も爪は剥がれていますが、そうなるとわかっていてそのシューズを本番で履くつもりはありません。もうワンサイズ大きくクッション性がより高いシューズで走る決心がつきました。
内臓の変化
先ほど触れた補給食について、長時間のランニングで胃腸がやられると食べ物を受け付けなくなり、やっぱりハンガーノックに襲われ歩くしかなくなってしまいます。
またウルトラあるあるなのですが、何万歩と内臓が上下動を繰り返すため腹にガスが溜まることになります。
オナラがしたくなりさらに大もしたくなります。これはロング走では高確率で起きる生理現象で、出してしまう以外の対策はないかと思います。
今回のロングランでは不運 (ウン) にも最終盤の一番トイレがない区間で便意を催してしまい、その区間はどうしようもなくペースダウンを余儀なくされました。
体調や天候コンディション
フルマラソンと違って一度失った調子が回復してしまうのがウルトラですが、長時間快調で走り続けることは不可能かと思います。
大小いくつかの体調の波があり、快走区間があれば必ず不調区間が訪れるのです。
メンタル面もそれに違わず、ポジティブ思考の時もあればネガティブなことばかり考えてしまう時もあります。50キロ地点でまだ半分と思うと、どうしたってゴールまでが果てしなく遠く感じてしまいます。
そしてマラソンですからやっぱり天候に大きく左右されるのです。
この日は東京で久々に20℃を下回る早朝となり、カラッとした冷風が体に当たり暑さに馴れっこになっていたせいか、序盤はとにかく走りやすいコンディションでした。
しかし終盤の午後になると直射日光が当たり出し、そこまでの疲労感がどっと出てきたことに加え、汗が表皮を流れるようになるとペースがガタっと落ちました。
このように体調や天候のコンディションは、1日を通してジェットコースターのように変化するものとの認識が必要となります。
まとめ
フルマラソンの2倍以上の距離を1日で走るのですから異質な体験であることはもちろん、以前から書いているようにウルトラマラソンは「旅」そのものとなります。
今回の四万十川ウルトラマラソンへの挑戦に当てはめると、高知は四万十川をめぐる自然に溶け込む旅、その土地の人との交流や食べ物を愉しむ旅、そして自分自身を見つめ直す人生の旅そのものであるはずです。
こんな壮大な事を言えてしまうウルトラマラソンが私は好きです。今記事がウルトラマラソンに挑戦するランナーの役に立てれば幸いです。
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