あおもり桜マラソンからひと月半、そこからの期間は半年間の溜まった疲労抜きを主眼として、10日間の完全ランオフを経て緩ジョグと時たまのポイント練習でここまでお茶を濁してきました。
しかし私には喉に引っかかったままの魚のトゲのような、わだかまりに似た向き合うべき試練がずっと胸の内にあります。
昨年の富士登山競走で五合目足切りというDNFの屈辱、1年間溜まりに溜まった想いを吐き出す日まで2ヶ月を切りました。
そこで山頂コース完走を最大目標として、今後2ヶ月間でどんなトレーニングをしていくかという視点で今後の練習内容をまとめてみました。
もし今年も関門突破ならずなら、この内容を来年にブラッシュアップして生かすことができるはずです。
当記事はそんな超個人的備忘録内容となっておりますが、私と同じく山頂コース完走がギリギリのランナーさんの参考にはなるかと思っています。
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富士登山競走へ向けた主なトレーニング (完走ギリギリレベル編)
確認のためにもう一度言いますがこの記事内容は、富士登山競走に毎年参加して当たり前に完走している猛者達に向けたものではありません。
そもそも山頂コース完走が危ういフルマラソンでサブ3.5界隈のランナー向け、または何度かDNFを経験したランナー向けとなることをご承知おき下さい。
完走にギリギリでもなんとか制限時間内に山頂まで行きたいランナー向け練習は、山頂権利をゲットした2019年以降の経験を踏まえて、主に3つの柱として今記事でまとめ上げました。
富士登山競走をギリ完走できるレベルの練習法
- サブ3.5以上の走力の維持と底上げ
- 坂道ダッシュと坂道練習
- 富士山へ試走
サブ3.5以上の走力の維持と底上げ
今冬のフルマラソン本命大会へ向けた練習は、巨匠ダニエルズ様の練習メニューを愚直なまでに遂行したことは以前話ました。
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自己流からの脱却|フルマラソン練習プログラム by ダニエルズさん
2022年9月から始めたフルマラソンへ向けたトレーニングはまもなく終了、2022−2023シーズンは最終戦の大阪マラソンまであと5週間となりました。 我が3種の神器(閾値走・インターバル・レースペース ...
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マラソン大会本番以外で初めて脚攣りを発症したり、予想以上に大幅減量してしまったりと1月から4月半ばまで個人的には相当キツい練習内容となりました。
富士登山競走までは再びそのメニューを幾つか抜粋し、坂道練習と組み合わせることでサブ3.5以上の走力の維持 or 走力の底上げを目指すこととします。
返す返す言いますが、サブ3ランナーなら余程のアクシデント (体調の変化) がない限り完走できるはずです。ですからこの記事は参照にならない可能性が高いのでページを閉じて下さい。
坂道ダッシュと坂道練習
これを抜きには富士登山競走へ向けた練習を語れません。なぜならここは基本上りオンリーのコースだからです。
坂道ダッシュや峠走で長時間の上り坂耐性を付け、永遠に続く上り坂に特化した脚全体の筋力を育成していきます。
ではでは、具体的にどのくらいの練習量をこなせばいいのか?
なぜなら私が昨年DNFを経験しているため、完走に必要な走力や練習量を語ることに説得力が欠けるからです。
そのことから昨年以上の負荷を掛ける意思で挑んでいますが、坂道練習のコツとしては、坂道ストックをたくさん持つことであると自負しております。
いつものジョギングコースに複数の坂道 (200〜600m) を織り込むことで、バリエーションが増していつもと違ったコースとなり変化に富んで飽きが来ません。
またキツい坂道で何本かダッシュを完遂してから次のゾーンへ進んで行けば、小さな達成感を感じながら前へ進んで行く冒険的要素を味わえることになります。
富士山へ試走
言うまでもなく富士登山競走は試走した方が断然有利です。
アスファルトから土や砂礫や岩場の登山道に変わる上りオンリーのコース形態を、できれば1度は実際走っておいた方が良いに決まってます。
昨年は試走に3回富士山を訪れました。
【試走パターン】
1. 富士吉田市役所〜五合目まで
2. 富士吉田市役所〜山頂まで
3. 五合目〜山頂まで
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どちらも日帰り登山は可能ですが山頂まで行くなら、帰還に関して少なくともバスに乗れる五合目まで自力で早く降りてこなくてはいけません。
車で早朝向かうことが現実的ではあるのですが、公共交通機関利用だと出発が遅くなり、何かしらトラブルが発生すると明るいうちに下山できない状況に陥ります。
そんなこんなで今年の試走は、夏の富士登山定番のマイカー規制が始まる7月中旬前までに、好天予報が発せられた日に山頂コースを1回のみ試走予定です。
大会2、3週間前に高地順応しておけば本番での高山病予防にもなりますし、3000mからの異空間を身体に馴染ませることそのものが大きなアドバンテージとなります。
もう一つ当然ながら要天気相談となり、登山素人の私が富士登山する際はこのサイトで登山指数Aでなければ向かいません。
身体と心のケア
マラソンシーズン真っ只中の年明けから4月までがそうだったように、とにかく負荷が高い練習に没頭すると身体の疲弊はもちろんのこと、意識せずともメンタル面が相当やられてきます。
そこで総合的なケアが必須となるのですが、身体のケアは各種器具を継続的に使用することで解消するとして心のケア、つまりはメンタル面をどう対処していくべきかは課題として残ります。
フルマラソンなら自らのベストタイム更新を目指すことが練習のモチベーションとなるのですが、富士登山競走となるとモチベーションは山頂コース権奪取や山頂コース完走といった制限時間内完走となります。
自ら決めたタイムではない所を目標とする大会は少なく、富士登山競走はある意味他力本願的なタイム目標となります。
ただし自分に言い聞かせるつもりですが、目標タイムへ躍起になり過ぎないことです。この特殊な競走は挑戦することに意義があり、その過程とレースそのものを十分に楽しむことに重きを置くべきだと思います。
そんな過酷に挑む一時だけ、そうちょっとの間だけ富士山に挑戦した時間を刻めただけで濃密な人生と言えると思っています。