今回からランニングコースとしてトレーニング効果が高く、付加価値があり僕も私も走ってみたいと思えるコースを随時紹介していきたいと考えています。
ただし、原則として私自身が実際に走った道程を紹介することとします。生の声や偽りない情報を届けることが弊ブログの運営方針ですから。
その土地その道を実際に走った人とそうではない人では、記事内容の信憑性に大きな差が生まれます。
リアリティーある内容を心掛けているので闇雲に紹介することはしません。しっかりその土地を踏みしみめて、しっかりと伝えていきたいと思います。
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スーツケースの中身は、ランニングシューズ
年に数回の家族旅行ではランニング用具一式をスーツケースに忍ばせ、ちょっとした隙間時間を見つけてホテル近辺を走っています。
そして無知の土地を走ることはとても新鮮で冒険心をくすぐられます。子供の頃補助輪なしの自転車に乗れるようになり、漕いで広がる世界がとっても大きくなったことを思い出します。
気の向くままにどんどん未開の地へ向かいます。怖いもの知らずに隣の町へ、市へ、そして他県へ。
That`s traveling run|秩父まで走る
長距離走はフルマラソンやウルトラマラソンの脚作りに最適なトレーニングなのですが、そのロング走でどこをどう走るか悩みませんか?
仮に50キロの距離を走るとして、いつもの10キロコースを5セット走ったり、周回コースを何十周もグルグルと走れますか?
同じコースを複数周走ることは苦痛でしかありません。周りの景色にへんかが存在せず、考える事と言えば残り周回数のことばかりになります。それでほストレスが溜まり楽しくはありません。
マラソン大会でベスト記録を狙うにはハードな練習が必要不可欠です。練習の代償として、大きなストレスや疲労が心身に溜まることは避けられないと思っています。
しかしせっかく長距離ランで長時間を費やすのなら、色々な景色を目で楽しんだり、ゴール地に何らかの目標を置いた旅ランにしてしまいたいと私は考えます。
秩父の位置
地図を見れば分かりますが、秩父は東京都心から北西方向に直線距離で約70キロにあります。
スタート位置は人それぞれで設定できますが、所沢からだと国道463号線を走り、入間付近から国道299号線を辿れば飯能を経て秩父に到着です。
もし都心から向かうなら、所沢や飯能までは電車で来て走り始めるのもいいでしょう。
ゴールとした西武秩父駅併設のスーパー銭湯まで、所沢から50キロちょっと、飯能からだと30キロの旅ランを堪能できます。
アプリ「キョリ測」より
高低差はかなりある
続いては高低差を見ていきましょう。
都心から富士山、箱根や丹沢の山々が肉眼で見えるように、西へ向かえば当然山があり徐々に高度が上っていくことになります。
飯能までは緩やかな上り、峠のてっぺんの正丸トンネルまでは結構キツイ上り坂が続きます。実際のところは大小のアップダウンが続くのですが、思っていた以上に脚に堪えました。
冷ややかな空気が身体を包み込む正丸トンネルを抜けると、一転して秩父までは下り坂オンリーとなります。
上りとは違った筋肉(脚の前面)を使うので、颯爽と気持ち良く下れる反面、上り同様に脚に堪えます。このアップダウンが脚を鍛えるトレーニングになるのです。
高低差:所沢から秩父へ
てっぺんの平が正丸トンネル
歩道事情
国道299号線を飯能から向かうと、ワインディングで緑豊かな山道ながら秩父まで歩道が整備されています。
しかし、ごくごく一部の短い区間で歩道が切れ、そこではやむなく車道を走らなくてはなりません。その場合は路肩の1番左を細心の注意で走っていきます。
なんせこの国道は、私が走ったのが平日の昼間だったからなのか、大型のダンプ、トラックそしてトレーラーと大型車両のオンパレードだからです。これは武甲山の石灰岩の採掘が関係しています。
正丸トンネル|左に寄り、最大限の注意を払うべし
最難関が正丸峠に佇む約2キロの正丸トンネルです。トンネル入り口に歩行者と自転車は迂回するよう促す看板があります。時間に余裕があれば峠道の迂回路が当然安全です。
私の場合は時間的余裕がなかったので、意を決してトンネルに飛び込みました。
トンネル内には残念ながら歩道がありません。正確に言うと、そこまで走ってきた様な歩道はありません。約50㎝幅の歩道っぽいのがあるだけです。
よく見ると足跡やら自転車のタイヤ痕が無数にあるので、迂回せずにトンネル内を通過する歩行車、ランナー、サイクリストがかなりの数いると思われます。
トンネル内では大型車両が道幅いっぱいスレスレに通り、爆音とも言える大きなエンジン音が反響し恐怖すら感じます。この小さな歩道の1番左側(トンネルの壁際近く)を最大限の注意を払って歩きましょう。
そうです、トンネル内は走るのは諦めるべきです。2キロ約20分間、歩くことを推奨します。ここは走っては危険過ぎると感じました。悪いことは言いません、我が身を守るためも走らずに歩きましょう。
補足:ドライバーに存在を知らせるライト、トンネル内の爆音対策に耳栓を携帯することを忘れずに
余裕があれば迂回路へ
ゴール後のお楽しみは?
トンネルを抜けてしばらく下った先のゴール地点は、2017年に開業した西武秩父駅併設の日帰り温泉施設「祭りの湯」としました。
ここはお風呂も多種多様ながら汗を流した後にフードコートで秩父名物を堪能できてお酒も飲めます。さらには秩父土産が全て手に入るお店が併設されているので利便性抜群です。
1日中好きな趣味に費やしてもお土産を買って帰れば、きっと家族や彼女もご満悦、不満を募ることはないでしょう。(たぶん)
飯能〜秩父
旅ランの基本はワンウェイラン
個人的に旅ランはワンウェイで帰宅は電車が基本形です。往路はキツイが復路はゴクラク仕様となります。
今回、帰宅に利用したのが特急レッドアローです。秩父からは飯能まで30分、所沢まで1時間、池袋まで1時間20分です。これなら都心からでも気軽に旅ランを満喫できるのではないでしょうか。
追記:再び秩父へ 2018年5月
来月に控えたサロマ湖ウルトラマラソンへの実践練習を兼ね、約8ヶ月ぶりに再び秩父まで走ってきました。
今回は前回より長めの約70キロ(中央線:武蔵境駅→西武秩父線:西武秩父駅)、緑溢れる景色を十二分に楽しみながらの旅ランとなりました。
改めて感じたこと
東京の都心部から多摩湖自転車道、国道463号、国道299号を通って秩父まで向かう道程は、アップダウンがあってマラソンの脚作りにとても向いているコースであると改めて感じました。
機会を見て年に一回くらいはチャレンジしてもいいコースです。
やっぱり危険な正丸トンネル
重ね重ね言いますが峠に鎮座する正丸トンネルは歩行者や自転車の通行を推奨していません。
迂回路は『キョリ測』で計測すると約9.8キロもあります。ロードバイクなら僅かな時間ですが、走るとなると峠道ということもあり90分くらいはかかるでしょう。よって今回もトンネル内約2キロをゆっくりと歩いて進みました。
前回よりもトンネル内の側道の足場がぬかるんでいます。それを避ける際に車道側に体がはみ出さないよう、前回以上に注意を払わなければなりませんでした。
終盤で疲労が隠せない状況にあって、注意散漫にならないよう気をつけました。次回は時間に余裕を持ち、正丸トンネルの迂回路に挑戦したいと思います。
トンネル内は歩道らしき狭い道を注意深く歩く