シーズン途中に肉離れを頻発して、患部の具合を見ながらの調整過程、全くもって思い通りに事が進まないシーズンとなりました。
最終的にどうにもならず、私の長いランニング歴で空白とも言える40日間をランオフとして徹底的に治す方針をとりました。
肉離れを本気で治すためにはこれくらいの期間が必要ですが、走れない期間が歯がゆくてストレスが溜まる日々だったのを思い出します。
もう二度と経験したくないと心底思う肉離れは、軽度ながらも2018年末に再び発症していた経歴があります。
年明けから徐々に回復してきた今、このタイミングで自戒の念を込め書き留めておきたいと思います。
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肉離れを起こしやすい場面とは?
筋肉の動作は筋線維の束が伸縮することにより、私たち普段の生活や運動を支えているのです。
ランニングの際に脚の筋肉が急激に収縮することにより、筋繊維が高負荷に対応できず部分的に傷ついたり断裂したりして歩行困難となりケースがあります。
この筋線維やその線維を包んでいる筋膜が傷ついた状態が肉離れとなります。確かに私の診断書に「筋膜損傷」との文言がありました。
では、どういった状況で筋繊維に高負荷がかかり肉離れとなるのか?
- 準備運動が不足
- 筋肉が硬い
- 柔軟性が低い
- 普段運動をしない人が久々に運動
- 急な動き(ジャンプやダッシュ)
- 筋力低下
- 疲労が溜まっている
- 過去に肉離れを起こしている
このいずれかの状態や場面で肉離れが起きやすい状況となります。
今回の私の場合は2、7が該当したのではないかと推測しています。自己分析できているのですから、今後に活かさねば意味がありません。
肉離れを起こしやすい筋肉は?
ランニング時に限らず、あらゆるスポーツで肉離れを起こしやすい部分は脚に集中しています。
- 太もも(ハムストリング、内転筋)
- ふくらはぎ(下腿三頭筋)
肉離れのほとんどがこの部位に集中しています。
ふくらはぎは腓腹筋とヒラメ筋が重なった下腿三頭筋から成り立ってます。つま先立ちや走る時に地面を蹴る動きに関わっていて、ふくらはぎを使う走りではこの部位が肉離れしやすくなります。
もう何年も体全体を使った走りが下手で、ふくらはぎに頼りがちなのランニングフォームが原因の一つなのでしょう。
ランニングを始めるずっと前からふくらはぎの筋肉が異常に発達していて、「ガンダムみたいな脚だね」と昔からよく言われたものです。
肉離れの治療
この肉離れが憎たらしい所以は、再発率がとにかくバカ高い怪我という点に尽きます。
ランナーにとって長期間何もせずに安静にしていることは苦痛この上なく、ちょっとの回復で走りに行ってしまうため、完治に至る前に再び肉離れを繰り返してしまう事案が多数です。
私がまさにこれで1シーズンに大小合わせて9回も肉離れを起こし、マラソンを始めて以来毎年続いていたPB更新が途絶えてしまい、虚無感にさいなまれシーズン終了となった悔しい経験をしました。
早期に正しい治療を施さないと古傷として残り、再発を繰り返します。なので発症後は治療とリハビリが大変重要なのです。
肉離れの応急処置
肉離れ発症直後はすぐに動作を止めてRICE処置を施すべきだとあらゆる権威が推奨しています。RICE (ライス) とは、
- Rest
(安静) - Ice
(冷やす) - Compression
(圧迫することで炎症を防ぐ) - Elevation
(挙上→患部を心臓より高くあげ炎症を防ぐ)
これが肉離れの応急処置となりますが、まずは整形外科を受診するべきです。
また、発症直後はお風呂で患部を温めると炎症を広げてしまい、痛みが長引き良化が遅れる原因となります。2、3日はお風呂は控え、シャワーでさっと済ますのが良いみたいです。
そして飲酒は血行が良くなり、内出血を広げる恐れがあるので、これも2、3日は控えましょう。(無理と言わず)
基本的に痛みが気にならなくなるまではとにかく、そうとにかく安静でいることです。
応急処置が活きた
私が2017年北九州マラソン走行中に肉離れになり、翌日福岡の整形外科を受診した時、マニュアル通りにお医者さんはRICE処置を強く推奨しました。
なぜ発症後に無理してゴールまで走ったのですか?
と追求されて何も答えられず、今後はRICE処置を忘れないようにと言って下さいました。
この時と違って今回は軽い肉離れでしたが、RICE処置を怠らなかったからか、発症後から現在に至る回復過程が以前よりも断然に早目と感じます。
痛みが落ち着いてきたら
症状が落ち着いてきたらテーピングで固定し、リハビリを行うのが一般的です。
まずは軽いストレッチを施していき、肉離れ箇所の柔軟性を確認できて痛みが出なくなったら、復帰に向けて軽いジョグを始めます。
今回のケースもその段階からテーピングで補強し、徐々に走る距離を伸ばして強度を上げていきました。
肉離れ後は通常のストレッチができるまで、ジャンプやダッシュなどの激しい動きはご法度です。
おそらく肉離れを起こした部位以外はピンピンしているはずです。ですから故障時はここぞとばかりに筋トレやストレッチに精を出し、筋力増強を図りつつも走り続ける時期と言えます。
不整地で整えていく
私はリハビリの初期段階から芝の上で不整地ランを行います。それは走力の低下を抑えることにも寄与したと確信しています。
ランナーならば誰しもがせっかく上げた走力を低下させたくないはずです。ですから肉離れのリハビリには公園など、柔らかい芝の上を永遠に走ることを強くおすすめします。
今現在、復調途中で不整地ランを経てロードへ出て速い練習を始めました。そして怪我前と比べある変化に気付きました。
それは不整地ランのおかげで体幹が鍛えられ、ランニング中の視野のブレ、つまりはフォームのブレが少なくなったことです。
復活への過程
肉離れ発症
↓
RICE処置
↓
安静
↓
ストレッチ・筋トレ
↓
軽いジョグ(芝の上)
↓
徐々に距離と強度を上げる
肉離れの予防法
肉離れの予防法はこの世に数多あるのですが、私的には運動前に行う入念な動的ストレッチが基本中の基本なのかなぁと思っています。
筋肉を温めることにより柔軟性が増して可動域が広がり、強い運動に向けての準備を整える動作です。
これを軽視し始めたタイミングが今回の軽度の肉離れに繋がったと思います。
逆に運動後はクールダウンとして静的ストレッチにて筋肉疲労を取るように努め、両脚の筋肉マッサージとストレッチは、筋肉の柔軟性を保つという意味で治療と予防に貢献します。
福岡の権威であるお医者さんに言われたことは、とにかく脚を良く揉みほぐしてマッサージをすることです。
力はいりません、普段から頑張って走ってくれる筋肉に感謝の意を表して優しくなでであげましょう。
- 動的ストレッチ(運動前)
- 静的ストレッチ(運動後)
- 筋肉をよく揉む(常日頃)
もう肉離れはゴメンだ
私はシーズンを棒に振った経験からしっかり動的ストレッチを行なったり、疲労を溜め過ぎないことを念頭にランニングに取り組んでいでます。
なのになぜまた発症したのか?
答えは自分のマネジメント力の無さに起因することが明白となります。飲み会の前日だからという理由で、疲労抜き期間にもかかわらずにポイント練習(閾値走)を無理矢理決行した結果が軽度な肉離れでした。
前回の苦い経験から学習したはずなのに、ふくらはぎに違和感が出始めた時、あと1キロだから頑張る、という意味のわからない根性論を持ち出して走り続けたことも原因です。
自分で自分を律することができないランナーは怪我します
素人ながら肉離れの経験者として断言しますが、言いたいことは予防法を常に意識して、怪我のないランニングライフを楽しみましょうというシンプルなことです。
ここまで読んでいただいた方ならきっと走ることが大好きなランナーのはずで上記を踏まえると、趣味は楽しくなければ趣味ではなくなってしまいますから。