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おすすめコース

廃線跡を走る(赤谷線サイクリングコース)|おすすめランニングコース紹介<7>

2018年9月2日




おすすめランニングコース紹介シリーズは今回で7回目を迎えました。それを踏まえ勝手に趣向を少し変えてみました。

どれくらいの需要があるか甚だ疑問ですが、思いっきりマイナー路線で攻めてみます。

その場所とはお盆と正月に帰省した際、よく利用している新潟県新発田市にある旧国鉄赤谷線上に整備されたサイクリングロードです。

週末になるとロードバイクで訪れる方々を多く見かけるこのコース、当然ランニングにも適しているので機会があれば是非お越し下さい。

雪ん子
そんなランナーほとんどいない


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赤谷線サイクリングロードの特徴

旧国鉄赤谷線跡地を再利用したサイクリングロードは、正式名称は『赤谷線歴史探勝の道』と言われています。

関東から帰郷した折に今まで数回走っていますが、今回初めてこのコースの正式名称を知りました。

身近なサイクリングコースの正式名称を知っている人は少ない
雪ん子

ネット検索して上位に表示されるのが「赤谷線サイクリングロード」です。これでは正式名称を知っている人は極わずかなはずです。

赤谷線サイクリングロード起点にある案内看板

 

総距離

羽越本線・白新線の新発田駅東口から約870m進んだ所(写真参照)が出発点(起点)で、全長は程よい長さの12.3Kmとなります。

終点の赤谷でワンウェイコースとしてランニングを終えたとしてもそこにはなにもないので、新発田方面へ戻る方が自然です。

ですから新発田から赤谷の往復24.6Kmがこのコースの全長だと思って差し支えありません。

赤谷線サイクリングロードの起点

新発田駅からサイクリングロードの起点へ

赤谷線サイクリングロードに起点

↑起点・終点↓

赤谷線サイクリングロードの終点

終点は廃線だけに駅舎風

 

歴史

1984年に廃線となった旧国鉄赤谷線は、サイクリングロード&ウォーキングロードとして整備され、鉄道敷地を再活用して住民へのサービスの一環として建設されました。

実用性なく維持費だけ計上される箱物なんかではなく、行政のこういったサービスならいつだって大歓迎です。

記憶におぼろげながら、1984年廃線になったばかり線路脇の県道を車で走りながら「まだ線路残ってるね」、「遮断機もそのままだね」と両親と会話を交わしたことを覚えています。

雪ん子
あれから35年以上

40歳を優に超えた今、その線路跡地をこうしてランニングしている現実。それが遠い昔とシンクロして不思議な感覚を沸き立たせます。

過去から現在の点と線はこうして連綿と続き、脳内に残った記憶はこれからも死すまで残っていくのだろうと思います。

 

アップダウン

往路は山に向かうので基本的に上り、復路は海に向かって走るので下りとなります。

折り返しまであと3キロ付近からの山間部は、勾配がややあるもののそれほどキツいとは言えないレベルの坂道です。

赤谷を折り返してからの復路は、自転車なら漕がなくてもしばらく進んでしまうくらい楽に走れる下りとなります。ランニングだって快調な復路が約束されたも同然です。

直線基調で単調になりがちなのですが、それはむしろランニングに集中できるペース走に向いてます。

自然溢れる超ど田舎コースですが、信号待ちは皆無、マラソン練習には最適な環境と言えます。

太りやすいマラソンシーズン佳境の帰省した正月には、しっかり走りたい私は路面に雪がなければここでペース走を敢行します。

赤谷線サイクリングロードの高低差赤谷線サイクリングロードの高低差
(起点→終点→起点)

 

路面状況

前半部は路面が荒れている箇所が多く、ロードバイクにはデコボコがストレスになるかと思います。

都会の道みたく綺麗に舗装されているだけが道じゃないことを知ることとなります。でもジョギングやランニングではさして気になる程でもありません。

赤谷線サイクリングロードの路面状態前半の路面は粗い

追記:2020年1月に走って確認、路面は綺麗に更新(写真なし)

 

給水・トイレ事情

トイレ兼水飲み場が等間隔(約3キロ)で現れるので、排出、補給の心配は要りません

コンビニや商店は前半部に数店舗走路からチラ見できる程度です。また、終点の折り返しポイントには目の前に商店があり、閉店していても自販機で補給でき安心感があります。

しかし注意しなくてはならないのが雪国の宿命か、冬季間はほとんどの水飲み場の元栓が閉められていることです。これは北国の公共施設にありがちで、凍結による水道管破裂予防のためです。

必要な飲み物は事前に準備し、バックパックなどに携帯するようにしましょう。(冬季は手ぶらで折り返しの自販機だけで十分)

赤谷線サイクリングロードのトイレ事情

↑綺麗目なトイレ↓

赤谷線サイクリングロードのトイレ事情

冬は使えない
(写真は夏)

 

注意事項

冬季間は新潟県北部という土地柄、平年並みなら雪が積もります

正月にロング走(2018年)へ出掛けると結構な積雪がありました。それでも行ける所まで行こうと折り返しを目指しました。

山間部へ入った所で足のすね半分まで積雪で埋まり、そこで野生の猿と遭遇し豪快に威嚇されたのでそそくさと引き返しを決断しました。

思い出すと夏季には付近に電気柵が張り巡らせてあったので、里山まで野生動物が降りてくるとは思っていました。

どうやら山間部では猿やクマ、イノシシが普通に出没するらしいのです。熊よけの鈴を身に付けて走った方が身のためです。

鈴をな鳴らして走る非日常
雪ん子

赤谷線サイクリングロードは冬季は雪に埋まる

この先で断念
2018年1月

こんな看板あり
2018年8月

 

これぞ五感ランニング

真夏にここをランニングすると、山々の自然が織りなす緑と稲穂の黄金の絨毯、そして透き通った空の青、それぞれの色が濃いままに目に飛び込みコントラストがとても綺麗です。

また、稲のニオイが立ち込めていてノスタルジックな雰囲気を醸し出し、視覚だけでなく嗅覚でも楽しませてくれます。農耕民族の血が騒ぎます。

そして田んぼのど真ん中で立ち止って飲むスポドリの味は格別です。

演出はたまに顔に当たる虫達、鳴り止まず永遠に続くセミや鈴虫の音色、走るだけで五感が全て刺激される場面なんて、こういった自然に溶け込むランニング以外ではそうそう経験できません

趣味がランニングで良かったと心底思えた瞬間です。

夏の赤谷線サイクリングロードから見る田園風景

食も景色も自然の恵み

 

帰省ランニングのすすめ

お盆や正月に実家に帰省した際は、地図アプリを開いて地元の地形を再確認したり、ググれば意外なランニングコースや食べ物屋、スーパー銭湯を見つけることができます。

この赤谷サイクリンクロードは、正月にかまけ酒ばかり飲んではいられないとネットで探し当て走りに行ったコースです。

ここは季節によって大きく表情が変わります。冬は寒く晴れ間が少なく、常に灰色感が漂っています。反対に夏は暑く真緑色、秋は黄色い絨毯を間近に見ることができます。

きっとあなたの地元にも、まだ見ぬ素晴らしいランニングコースが隠れているはずです。ちょっとした勇気で探し始める一歩を刻んでみてはどうでしょうか。

赤谷線サイクリングロードの冬

2018年冬

赤谷線サイクリングロード2018年夏

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