年末年始と言えどマラソンシーズン真っ只中、帰省先近くに程良いマラソン大会がないか検索してみます。
あっさり見つかったのが村上市元旦マラソンでした。
2019年で64回を数える元旦マラソン大会へ、年明け一発目の走り始めを存分に楽しんできました。
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村上市元旦マラソン大会の歴史
1965年元日に除夜の鐘とともに親子が8キロ走ったことが歴史の始まりと言います。
元旦マラソンと名の付く大会は全国的に開催されていますが、この村上市元旦マラソンは64回も行われていて全国で最も歴史があります。
また、市制施行10周年記念事業として開会式会場で獅子舞が披露されました。(昨年もあったらしい)獅子舞を生で観覧するのはおそらく小学生以来30年ぶり、それもあってか前日からとても楽しみにしていた項目でした。
竹製の笛(篠笛)で吹かれたおはやしで舞う獅子舞が、お正月を演出し年が明けた実感がこみ上げてきました。
そしてゴール後に振舞われた地元産の鮭汁は寒さに凍える身に沁み渡りました。味噌味でよく煮込まれ、とてもいい出汁がとれていましたね。
雪国の宿命
厳冬期に行われる雪国のマラソン大会です。昔ほど大雪が降ることは少なくなりましたが、タイミングが悪いと雪が舞う中走ることになります。
もしも予報が雪ならば気温は一桁台は覚悟、積雪だって見込まれるので防寒・防水対策(手袋、ポンチョなど)が必須となります。
しかし天気さえ崩れなければ他の都市大会と変わらず、新年初ランニングを存分に満喫できるかと思います。
大会当日の天気予報
1週間前から天気予報が気になって仕方ありません。この時期の雪国だけに心配なのはいつもの気温の方ではなく、やはり雪が降るかどうかです。
年末寒波が到来との報で、もし雪で中止なら大晦日から元旦くらいは暴飲暴食を決め込む腹積もりでいました。しかし31日の時点で路面に雪はほとんどなく開催がどうなるかは流動的です。
Yahoo天気における元旦の予報は雪90%、最高気温3℃、最低気温-1℃です。やはり朝にならないと大会開催の可否はわからなく、大晦日は紅白をのんびり眺めながら飲食は抑えめとしておきました。(本意ではありませんが・・)
大会当日の天気
目が覚めてカーテンを開けると曇天、雪は降っておらずHPを確認すると大会開催と確認できたので腹を括って身支度し、電車で村上駅へ向かいました。
しかし、村上駅に到着したあたりから雪が強くなり、道路にも積もりそうな勢いで降り始めたのです。
そしてスタート時の気温は1℃でした。
路面に雪
結局終始雪が強めに降り、ご覧の通りの路面状況での開催となりました。
グリップはほとんど効かなく、どのランナーも10キロガチランは期待できないコンディションなのは一目瞭然でした。
場所によっては融雪設備(消雪パイプ)から出る水で路面はグシャグシャ、そこに足を突っ込んで走らなくてはならなく、冷たい箱になったシューズを履いての走りです。
しかしこんなコンディションでもR×Lメリノウールソックスは大活躍でした。
大会中止?
これを見て、えっ中止じゃないの?と思った方は雪が降らない地方にお住いの方だと思います。
そういう私もこれは関東なら100%中止だと確信しました。
でも64回もの歴史ではもっと多くの積雪があった年がありました。(パンフレットで確認済み)そうなのです、村上市元旦マラソン大会は雪による中止はありません。
本数が少ないとはいえ電車だって定刻通りの運行でしたから、雪に馴れっこなのでこのくらいの雪では開催が当たり前です。
さらに偶然だと思いますが、皆馴れていて応援者も含めて転んだ人を一人も見かけませんでした。
雪中ラン
脚の調子がイマイチな私にとっては、柔らかい雪の上は脚に優しくかえってラッキーでした。まさかロードの大会で不整地ランができるとは思ってもみませんでした。
時間帯によっては吹雪いてる状況での雪中ラン、ゴール後帽子のツバに大量の雪が積もっていました。こんな環境でも雪国生まれだからなのか、雪の中を走るのは楽しいの一言です。
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異様な光景
余談ですがマラソン大会にたくさん出場してきた私が初めて見る異様な光景がありました。
それは、わだちの上を綺麗に2列になって走るランナーたちです。
普段の大会では道いっぱいに広がりながら雑多に走ると思いますが、少しでもいい路面を走ることを選んだ結果こうなります。
道路1車線をランナーが2列で並んで走る珍しいシーンが続きました。(追い抜く時だけ雪深い走路へ)
公式ホームページから抜粋
村上市元旦マラソンの運営
駅からのシャトルバスはスムーズ、会場内もスムーズ、トイレもちょっと待てばすぐ入れました。天候以外は全くのストレスフリーで満足顔で帰路に着きました。
1500人規模の大会ですがキャパオーバーでもなく混雑は感じず、何と言っても年配の係りの方の手慣れた案内が的確です。なので迷ったら尋ねればいいだけなのです。
会場もわかりやすい配置なのですが、なぜか村上体育館側に陣を取ってるランナーが多く、クリエート村上という建物はかなり空いていました。
体育館の中には暖房器具がありそこでスタートまで待機しようとしたのですが、思いの外寒かったのでクリエート村上へ移動します。それが正解でした。
会議室のような選手控え室がガラガラで暖かく快適過ぎてついついウトウトしてしまいました。また無料のロッカーがありセキュリティ面でも問題ありません。
来年以降参加するならクリエート村上という建物に陣取りましょう。
参加特典
Tシャツ
当日発行の完走証
なかなか豪華な地元特産品が当たる抽選
温泉入浴割引券
クリエート村上
正真正銘の最後尾スタート
天候による路面状況と同じく脚の具合が悪いので、今まで1回もない最後尾スタートを試みます。
いつものマラソン大会では、ガチンコでのベスト記録狙いやスタートの前列確保とピリピリしていますが、元旦からそれじゃつまらんと思い立っての最後尾スタートです。(故障中なので)
むしろ何人たりとも私より後ろからスタートさせまい、と意味のわからない意地を張り、号砲が鳴ってから列に並んで最後尾スタートを切る徹底ぶりです。
そして、こんなクソ寒い吹雪の中を元旦から走っているランナーってどんな人たちなのだろう、と失礼ながら横から顔を覗きながら追い抜いていきました。
どのランナーも雪で濡れた表情は凛としていて、厳しいコンディションの中でも楽しんでるように見えると、軽い肉離れで脚が痛いからってやっぱり心が腐っててはいけないと思い始めます。
いつもの記録狙いもいいけど、元旦からこんな雪の中を走っている行為そのものが微笑ましくも奇異に思えてきたのです。そう感じただけでも参加した意義があったというものです。
いや〜また参加したい度
参加名簿を見ると全国からランナーが多く参加しています。これには驚きを隠せません。
でも元旦に新潟県村上市までわざわざ走りに来るランナーは少数派だと思います。私のように帰省のついでとか旅行のついでなのだと推測しました。
きっと誰にでも懇意にして毎年参加する大会があると思います。私にはそんな風に思える大会が今までなかったのですが、今回ひとつ見つけることができたような気がします。
(5段階評価)
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