マラソン大会で脚攣った体験をしたランナーはかなりの数だと思います。
普段見たことないくらいにボコッと縦に凹んだふくらはぎは異彩を放ち、激痛で立ち止まり動けなくなります。
そんな時が止まるような悶絶時間は、いつ終息を迎えるか分からず永遠に感じられるものです。
2018年この秋のハーフ3連戦がそうでした。どんなに脚攣り対策を打って出てもレース終盤では発症、もうコイツは防げないものだと諦めの気持ちが根底に漂います。
しかし暑さで悶絶タイムを経験するのは御免、もしかすると攣り原因を理解すれば個人的な克服をできるかもしれません。
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ランニング時における脚攣りの原因って ?
脚攣りはマラソン競技だけではなく、ロードバイクやサッカー、テニス、バスケなどスポーツ全般で被害者多数の症状となります
当然ここはランニングブログなので、マラソンの脚攣りにスポットを当てて打開策を練っていきます。
古くは2011年湘南国際マラソンでの両足同時つりに始まり、2018年最近では・・・ん?振り返ってみると今年参加したマラソン大会は、
・別府大分毎日マラソン→レース後更衣室へ向かう途中で悶絶
・下関国際ハーフ→沿道の気温計が29℃、大量発汗で両足悶絶
・鶴ヶ城ハーフ→レース後シューズを靴を脱ぐためかがんだら悶絶
・天童ラ・フランスハーフ→ゴールあとわずかで悶絶、移動して更衣室でおかわり悶絶
サロマ湖ウルトラのレース途中において脚攣り症状の大小はあり、毎回出場する度に発症、自分では万全の対策をとったつもりでもです。
レース数日前からミネラル分を多めに摂取したり、レース前に足つり防止タブレットを飲んだり、レース中はスポドリを積極的に飲んだりしているにも関わらず発症しました。
これはもう少し掘り下げた原因究明が必要なのかもしれません。
足つりの原因1:ミネラル不足(電解質バランスの崩壊)
脳から出された電気信号が筋肉を収縮させることで、人間は走ることができます。
その電気信号(神経伝達)に関わるミネラルが、暑さによる大量発汗で不足し、神経伝達に支障を来たします。つまりは神経伝達のバグ、筋肉の異常伸縮を招いた結果の悶絶です。
足つり原因2:冷えで体温が低下
暑さばかりに注目が集まりがちですが、寒さが原因の場合もあります。
足の筋肉が冷え血管収縮が起きると血の巡りが悪化、ミネラル分の運搬不足になります。そして、神経伝達異常により筋収縮を起こしてしまいます。
後半の寒風がきつかった2018年の別大、レース後に震えながら足をつった原因はこれに当たるかと思います。
足つり原因3:練習不足と筋疲労
普段全く運動しない人が急に体を動かしたり、実力以上に頑張り過ぎた筋疲労は、神経伝達がうまく行きません。
練習不足やオーバーペースで身体的に限界に達し悶絶するのです。
原因を踏まえてどう対策するのか?
上記の3つの通り、足つりの根本原因は神経伝達の不具合だと分かります。
その中でも原因の筆頭格は、やはり暑さによる大量発汗です。ミネラル分を大量に失った体は脱水症状となり、足つりのカウントダウンが始まるのです。
レース前の足つり対策
下記はほとんどのランナーにとって、積極的対策として参考になると思います。
- 普段からバランスの良い食事を心掛ける
- ウォーターローディング
- 暑さ、寒さ対策
カリウム、マグネシウム、カルシウムを普段から多めに体内へ摂り入れる習慣を持った方がいいと言えます。
排出されるこれらのミネラル補給として、果物、緑黄色野菜、大豆、海藻、ナッツ類、牛乳、ヨーグルトを積極的に食するようにします。
いや待て、レースだから陥るのでは?
思い返すと私は練習中に脚攣りを起こした経験が記憶にありません。いつだって発症するのはレース中か後です。
本番では頑張り過ぎるので、発汗による脱水の自覚症状が少ないためではないでしょうか。つまり給水も取ってはいますが、十分な補給に至っていない可能性が高いのです。
ある程度のペースで走っているとゴクゴクと飲むわけにはいきません。
さっと二口ほど飲むだけで次の給水所まで約5キロ、必要な補給がなされずレース後半に脱水状態で走っていたとも言えるのではないでしょうか。
足つり対策の私なりの結論
レース前に取れる対策は手を尽くした感があります。
にも関わらず何回も足をつってしまうので、これはもうレース中に対策するしか他に手はないと思っています。
レース中にできる対策はシンプルです。
ちょろっと給水は避け、レース前半からミネラル分をゴクゴク(カリカリ)と補給する
特に暑いレースでは摂り過ぎと感じても、発汗で排出されるミネラル分の方が多いのでトレードオフで丁度良いはずです。
給水時間が長くなりますが、電解質を含むスポーツドリンクをゴクゴク飲んだり、塩熱サプリをカリカリ食べることがレース中の足つり対策では最良でなかろうかと思います。
または小さなペットボトルを身に付け、こまめに補給もアリかと思います。(無くなったら給水所で継ぎ足し)
※追記:2019〜2020年シーズンにおいてはレース中に限ってはつりませんでした(トレラン転倒時を除く)
梅味を発見
それでを脚攣りを起こした時はどうする
対策をとっていたにも関わらず脚攣りの気配を感じたら、まずは単純明瞭パニックにならないことです。
そのまま他のランナーの邪魔にならないよう、すっとコース脇に移動して止まります。
そして足がつって収縮している箇所をストレッチで伸ばします。
コールドスプレーで冷やすのは逆効果なので温めるべきです。時間が経てば大抵は回復しますので焦らないことです。
もしも回復の見込みがない場合、勇気を持ってレース中止を申し出るしかありません。
記録を狙っていたランナーにとってペースを落とすことは苦虫を噛み潰したような思いですが、その状況はもう無理だからやめなさいという身体からのサイン、頑張り過ぎた証でもあります。
その後長期に渡って尾を引く怪我に発展するくらいなら、競技をやめることが最善の策であることを忘れてはいけません。
怪我をしたら趣味のランニングそのものをできなくなりますから。
京都マラソン2020、このフィニッシュ後に足つり