今年(2018年)の夏は異常な暑さとなっており、練習がうまく進まず、ランナー泣かせの夏となっています。
夏が来れば走りづらくなることは暑熱馴化の記事の際にお話ししました。
暑い夏はなぜランニングがキツくなるのか?
そんな体の変化について調べたので、今回は夏ランニングについての知識を深めてみましょうか。
スポンサーリンク
夏ランニング時における熱放散機能について
梅雨の終わりがけ辺りからグッと気温が上がり始めると、途端にランニングペースがダウンしてしまう経験は私だけではないと思います。
脳内の体温調節中枢より指令が出て、暑さの中で体は37度前後の一定の体温を保とうとする機能を持っています。
これは熱中症などの熱疾患で体が動かなくなるのを防ぐためのものです。
熱放散の2つの反応とは?
過度な体温上昇を防ぐため、人間の体には熱を体外へ放出する2つの機能を備えています。
発汗反応
汗が蒸発するときの気化熱により熱を放出
皮膚血流反応
皮膚の血管を拡張し血流を増やし、皮膚の表面から熱を放出
この2つの反応により、生命を維持するため、脳や内臓など体の深部温度が上昇することを防ぐのです。
熱放散機能を具体的に言うと
専門家ではないので詳しくはないです、私。それでも調べてみて分かったことは、気温が上昇すると体は皮膚表面から熱を放出しているのです。
皆さんも発汗作用については、実際に汗をかきまくって走っているでしょうから理解しやすいと思います。
しかし、皮膚血流反応って何によ?って思うはずです。
この機能によって皮膚から熱を出そうと、血管が広がる過程で心拍数が上がるので涼しい季節よりもランがキツくなるのです。
よって夏に一緒懸命に走ることは、それだけで心拍数向上になっていると言えます。
暑くて走行ペースが大して上がらなくても、夏に距離を踏んで地道に走っていると、涼しくなった秋には、速いペース走をやりだすと不思議な体験をします。
心拍数が落ち着きだす秋にこのような経験を何度もしました。
冬には・・
逆に寒くなった冬はどうなのか?
もちろん37度前後の体温を保ち、寒さから体を守るため暑い夏とは真逆の機能が働きます。
皮膚の血管が収縮して血流が減り、皮膚温を下げて熱の放出量を減らします。さらに震えを起こして熱を作り、臓器で作られる熱量を減らします。
湿度が高い日はキツイ
湿度が高い時や、雨が降った後は汗が蒸発しづらくなります。
すると体温が下がりずらく、心拍数が下がりずらく、ランニングがキツくなります。
夏に雨が降り、体が濡れて走りやすくなったとよく思われがちですが、そんなことはありません。むしろ体温がこもり、心拍数が上がって普段よりも走りづらくなってしまうのです。
仮に暑くても湿度が低く風でも吹いていれば、夏でも汗が蒸発し心拍数が安定してなんとか速いペースでも走れるものです。
しかしここは日本、高温多湿な夏が当たり前ですから、速いペースはそうは続けられません。
猛暑日は別格か
『気温が35℃を越えそうです』、そんな予報が出ている猛暑日はさらに厄介す。
体温以上に気温が上がるのでかいた汗が蒸発しても気化熱を利用できない状況になり、体内温が下がることがなくランニングは困難を極めます。
先日38℃に達した日にランニングに出かけましたが、4キロで危険を感じてウォーキングに切り替えました。
やはり無理だけは禁物です。身体がその暑さを危険だと察知したら、ランニングは諦めて散歩に切り替える気持ちが必要です。
こんなクソ暑い日に家を出た自分をちょっとは褒めてみるくらいが丁度いいのではないでしょうか。