東京都唯一の日本百名山、雲取山へは一度は行ってみたいとずっと思っていました。
マラソンシーズンが終わり一息ついたので富士登山競走の足馴らしに、雲取山へ日帰りトレイルランニングへ出掛けてきました。
都心から日帰りで行ける雲取山のトレイルラン、実際に行ってみて気付いたポイントをいくつかまとめてみました。
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雲取山への日帰りトレランはここがポイント
山頂
アクセス (電車とバス)
鴨沢バス停、隣にトイレが併設
登山口へのアクセス方法
新宿→電車→奥多摩駅→バス→鴨沢登山口
雲取山への登山道はいくつかあるのですが、今回は新宿から行きやすい奥多摩湖側の鴨沢ルートをピストン (往復) するルートにしました。
鴨沢の登山口までは、都心から中央線から青梅線を経て終点の奥多摩駅までが電車、奥多摩駅から留浦 (とずら) or 鴨沢までがバスでの移動となります。
乗り場は駅の真ん前
行った日はゴールデンウィークの平日だったからか、結構な数の登山者がいて奥多摩駅からは満員電車状態でした。
土日祝日はまず座れないと思っておき、健脚の持ち主なら座らずに30分立っていきましょう。
鴨沢バス停には停車しないバスがあるのですが、その時は一つ前の留浦バス停で下車します。そこから鴨沢まで約6分歩いて登山口まで向かうこととなります。
バス内の音声アナウンスを聞いていれば雲取山登山の案内があるので、降りるバス停は間違いようがないことから心配はいりません。
登山道の特徴
スタート直後は民家脇を通りアスファルトが続きますが、道なりに進むとすぐに土の登山道が始まります。
ここから山頂まで約13キロ、そのピストンですからおよそ26キロにも及ぶトレランとなります。
正直過去のトレランを振り返ってみると、山道で20キロ以上に及ぶトレランともなると、下界のランニングとは違い相当な体力を要することを念頭に置いておいて下さい。
では細かな特徴を見ていきましょう。
基本は緩やかで下りは走れる
基本は緩やかな坂が続きますが、道中2回のピークを経て雲取山山頂へ到着することとなります。
急坂はその2箇所がメインでピークへの上りではとても走れるレベルではありません。そこではゆっくりと力強くテンポよく歩くを意識して進みました。
鴨沢から雲取山頂まで総じて初心者向けの大人しめの登山道となります。特に尾根沿いはなだらかな坂が続くので、上りでも下りでも気持ち良いランニングが可能となります。
補足ですが、往路よりも復路の方が一度通っているため体感的に早く感じるものですが、終盤は永遠となだらかな下りが続き正直ダラダラ長いなぁと感じました。
いかにも走りやすそう
時たま足場が悪い
頻度としては他の登山道と比べて低いのですが、木の根が剥き出しになっているよく見かける登山道が時たま現れます。
木の根は要注意です。足を引っ掛けやすく転倒リスクが高まるうえに濡れているとものすごく滑りやすいので、下りランニング中はとくに集中力が必要となります。
これが厄介
電波が届いてないが看板通りに進めばOK
雲取山は上がっていくと電波が通じなくなりスマホの通信が途絶えます。
よって通話やオンラインで使用するアプリが利用できなくなります。
しかし分岐地点には必ず看板があり、基本的には看板通り進んでいれば道に迷うことはありません。
頼りになる看板
山頂までの距離表示もあり
まき道ありでピークを回避可能
七ツ石山の巻道を示す看板
雲取山山頂に至るまでには七ツ山と子雲取の2回ピークがあり、私の場合は富士登山競走の足馴らしを兼ねていたので往路のみ登るつもりでした。
復路では下りトレランを満喫したかったため、近道的なまき道を利用してピークを回避しました。
その時の天候や体調と相談してまき道をうまく利用した方が、体力の温存にもなりますし無理のない登山で総体的に楽しめると思います。
ガーミンの走破記録より
熊がいる、鹿がいる
奥多摩に熊がいることは知っていたのすが、実際に熊注意の看板を目の前にすると身の毛がよだちます。
休日みたく多くの登山者がいない場合、特に1人で颯爽と走るのならやはり熊鈴を身に付けておくべきです。
熊とは違ってこちらは穏やかな表情で草を食んでいました。目が合った瞬間をパチリと撮影、そのウルウルした瞳に心癒されます。
山頂寒い
雲取山頂の標高は2017m、5月上旬ということで山頂の気温は東京の真冬のそれでした。
バスを降りた時とは雲泥の差、1500m近辺との体感気温差でさえだいぶ違っていました。
この日は風もあってとても寒く、山頂にて他の登山者曰く「寒くていられない」との会話が聞こえてきました。
1時間のランチタイム予定でしたが、そそくさと写真を撮ってカロリーメイトを頬張り、トータル15分ほどで山頂を後にしました。
山頂避難小屋の気温計
(2023.5.1)
トイレ事情
上述した鴨沢登山口入り口と七ツ石の山小屋、そして山頂の3箇所にトイレがあります。
雲取登山はよほど強烈に催さなければ、最初の登山口でトイレに入っておけば十分な距離間でトイレ利用できます。
お風呂事情
下山したらさっぱりと温泉に浸かって帰宅したいものです。雲取山へ電車で訪れた場合、下の2つが主な日帰り銭湯となります。
奥多摩駅までバスで帰ってきたら、そこから徒歩で行けるもえぎの湯か、青梅線で電車移動して河辺駅直結のスーパー銭湯、河辺温泉梅の湯の利用が便利です。
また定休日のチェックは必要です。もえぎの湯は毎週月曜日 (祝日なら火曜日)、河辺温泉梅の湯は第3水曜日が休館日となります。
もえぎの湯
河辺温泉梅の湯
日帰りするにはテンポよく登る必要あり
雲取登山は山小屋で一泊が一般的です。この記事は公共交通機関を利用して雲取山をトレランする方に向けてのものですが、日帰りするにはどうしても帰りのバスの時間に左右されてしまいます。
下の写真の通り留浦からのバスなら20時10分台まであるのですが、理想的には明るい内に下山したいものですから、16時台の奥多摩駅行きバスに間に合わせた下山計画が必要です。
都心から朝一の電車で向かってトレランするのなら、上りはそこそこテンポよく歩き、山頂で小1時間のんびり過ごしたら下りは早歩きや駆け足を含めないと間に合いません。
七ツ山の山小屋に貼られた
バス時刻表 (2023.5)
山はいいけどお後がよろしくない
日帰りトレランには絶妙な距離となる雲取山、天気が良ければ富士山などの山々を望める立地です。
サブ3くらい実力があるランナーならちょっと物足りなく感じてしまうかもしれません。
ただし私のようなサブ3.5くらいになると、ちょうど良い塩梅のトレランを1日満喫することができます。
しかし楽しさから一転、翌日から苦痛が待ち受けることになります。
劇筋肉痛
どんなに日頃からランニングしていても、トレラン (登山) 翌日には例外なく普段体験できないくらいの筋肉痛が襲ってきます。今回はお尻周りが特に酷くてランニングを3日間控えることになりました。
それでも不整地メインですから基本的にはアスファルトより脚に優しいはず、きっと動いている時間の長さによるものであると推測されます。
登り始めてから下山し終わるまでトータルで6時間以上体を動かし続けるのですから、楽しい山登り翌日からは覚悟が必要となることを心に留めておきましょう。
下りはランナー向け