今週末に今年最後のフルマラソンに参戦の予定です。
今からポイント練習したって走力はもはや伸びません。
週末に向け日頃の練習の疲労を抜き、レース当日までに体調を万全にする姿勢がレース前日までの基本戦略です。
対してレース当日の戦略とは、焦ることなくスタートラインに並び、ある程度はプラン通り無事走り終えることです。
実際にはそこまでにはいくつかの障壁があると思うのです。そんなマラソン当日の戦略を私自身の備忘録のつもりでまとめてみました。
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大会パンフレット、大会HPは必読
今日は水曜日、今こそ週末のフルマラソンに向けて郵送されてきたパンフレットや大会HPを熟読して戦略を立てる時です。※
これをしないと私自身、心配性なので落ち着かないことがあるのですが、皆さんちゃんと読んでますか?
これを読むか読まないかで、会場到着からの動きがだいぶ変わってくると思います。
読まずしてやれトイレが、やれ給水が、やれ動線が・・と運営側を批判してばかりでは何ら解決にはなりません。
幸いにも全国にマラソン大会は数あれど、どの大会でもチェックするポイントはそうは変わらりません。どこでも同じスタンスで通用すると私は思っています。
そこで今回の記事はちょうど今週末に迫った富士山マラソンを例に進めていきたいと思います。
※郵送ではなく前日受付で受け取る形もある
マラソン当日の天気予報チェック
まず1番ヤキモキするのが当日の天気です。
天候によって身につける物が変わってくるのですから天気チェックをしないランナーはいないと思います。
晴れ、曇り、雨、最高気温、最低気温までは調べると思うのですが、加えて時間毎の気温、風速、風向きもチェックしておいたほうがベターです。
公式HPより
例えば富士山マラソン当日、西風が強い(風速4m位から)日なら風向きとコース形態を照らし合わせ、前半は向かい風で我慢の走りが必要だとか、終盤は追い風でラストスパートができるとの推測ができます。
過去大会のランナーレポートによると、西湖周辺は西風が強くなるとのことでした。
実際の風速と風向き予報はレース2,3日前にならないと媒体では発表されません。ゆえにそれが本当の直前戦略と言えるかもしれません。
2018年サロマ湖ウルトラの際は終盤の天候急変を大まかに予測でき(実際は想像以上でしたが・・)対策を打ったことが大幅なベスト更新に役立ちました。
気温が低く風が強い日ならインナーを1枚増やしたり、雨が降りそうなら使い捨てカッパを忍ばせておく手があるのです。
また、15℃前後まで気温が上がる予報を知っていたら、薄手な格好でスタートするなどの対策を取れるのです。
とにかく快適に走り切れる態勢を最大限の準備で整えることが、自らが出来る対策ではないでしょうか。
マラソンコースの高低図を予習
大抵どの大会HPにもコースガイドがあり、その中にコースの高低図があります。
それを平面の地図と合わせればコース全般をイメージしやすくなります。
マラソンコースの高低図は標高(m)に注目
上り下り、見た目めのインパクトもさることながら特に注目しなければならないのは標高の尺度です。
次の2つの高低図を見て下さい。
※画像が小さいので拡大して下さい
①
公式HPより
②
公式HPより
①の高低図を見ただけで何マラソンか言い当てた方は相当なマラソンオタクだと思います。
これは国内随一のフルフラットを謳った佐賀マラソンの高低図で左の標高尺度を見ると1メモリが10mです。
コース全般を通してアップダウンが10m以内とは本当にフラットなコースで、気象条件が良好ならばベストタイムが狙える大会です。(2015年は暑さで撃沈でしたが・・)
そして②が今回の富士山マラソンです。
アップダウンをよく見ると1メモリが25m(900mからは1メモリ20m?)です。
佐賀マラソンと比べると雲泥の差で、所々にそれなりのアップダウンがあり記録は狙いづらいコースかもしれません。
富士山マラソンの高低図を見て本番のポイントを考えてみる
本番を4日後に控えて②の図を参考に私が立てた戦略は
- スタート直後
2キロ過ぎから約2キロの長さを25mほど上ります。スタート直後でまだペースが掴みきれていない箇所なので、ガーミンのペースが遅くても完全無視を決め込みペースを整える区間です。 - 急坂
このコースの肝でもある区間です。ハーフ過ぎから1キロで約100m上り、同じ箇所を34キロ地点から下ります。個人的には上りより下りの方が脚へのダメージは大きいと思うので無理してスピードアップしない心積もりです。 - 急坂を下りきった後
坂を快調に下りきるとフラットコースがゴールまで待ち受けています。下った後は急なペース減で走りがぎこちなく、落ちたペースに焦りがちです。さらにそこは35キロ地点、フルマラソンで最も身体的に辛い区間の始まりでもあります。フルの踏ん張り所はいつだってゴールまでの残り数キロです。
だいたいこんな下準備をして本番に挑んでいます。
追記:実際は戦略通りには行かず、後半歩いてしまう体たらく。メンタルの弱さを露呈した大会となりました。
事前にコース図を全く見ないのもあり
そんなストイックではないし、マラソンは楽しむものというスタイルの方だって当然いるでしょう。
高低図はチラ見だけで、突然現れるアップダウンがいつまで続くかわからないから楽しいというのも頷けます。
コースを全く発表しないミステリー大会が日本に1つくらいあったても面白いかもしれません。
マラソン大会、スタートまでのタイムテーブルを頭に入れる
マラソン大会に参加する際、このスタートまでの時間の流れだけは頭に入れておきましょう。
ココがポイント
基本はスタート時間の最低30分前までに全ての準備を済ますことです。
ここから朝起きる時間まで逆算で予定を立てていきます。朝起きる時間が分かれば寝る時間も自ずと決まっていきます。
※あくまでも私個人の行動をベースとしています
スタート時間は?
兎にも角にもスタートに遅れるわけにはいきません。
これを間違えるランナーはそうはいないと思いますが、私は前日までスタート時間の間違えに気付かない大会が過去にありました。
思い込みほど怖いものはありません。フルだから9時スタートと決め込むのは早計です。
ブロック閉鎖時間は?
1万人規模の大会になるとブロック閉鎖の明確な時間があり、それに遅れると問答無用で最後尾スタートを余儀なくされます。
せっかく予測タイムを嘘偽りなく自己申告したのに、そのブロックからスタートできない屈辱は避けたいものです。
しかし最後のトイレを断念し、慌ててスタートブロックに向かうランナーが実に多いこと。
手荷物預けはとにかく早めに
最も厄介なのが手荷物預けかもしれません。しかし最も対策できるのが手荷物預けだと断言します。
なぜならかなり早めに、それこそ会場に着いてすぐに手荷物預け所に向かえば、どんな大規模大会でも並ばずに済ませられるからです。
しかしすぐに走れる格好で会場に訪れるランナーは極僅かです。どうしても着替えや装備品の準備時間は必要ですよね。
それでも30分前までに全ての準備を済ます計画でいれば、手荷物預けはスタート45分前までには終わらせておきたいところです。
スタート時間に近いほど手荷物預けが込み合うのは必然ですから。
スタート前の最後のトイレ
手荷物預けを済ませたら最後のトイレです。
最後の一滴まで出しておきたいのが性分、最後のトイレは欠かせません。
長い時では30分以上は待つこともあるのですが、大抵の人が短い列を探すことになると思います。
小だけなら小専用のトイレがあればいいのですが、そんな大会ばかりではないのが難点です。大をしなさそうな人の後ろに並ぶ・・博打にも似て無理難題。
だからなるだけ会場入りとともに穴場のトイレに目星をつけるのが好きです。
どうしても動線通りに人は動きがちです。ちょっと離れた場所に穴場トイレはあるものです。
多少スタート位置から離れていたって走れば準備運動になりますから。
家、ホテルからは着替えは済ませておく
基本的に寒い時期のマラソン大会では、家やホテルでほとんどの着替えを済ませておきます。
そうすることで時短になりますし、更衣室が混んでいる時には屋外でささっと脱ぐだけで済みますから。
スタート前の防寒
防寒はもう真冬のマラソンで1番苦手な備えです。とにかく寒がりな私は人の2倍は防寒します。
主な防寒法は
参考
カイロ:今も昔も防寒の基本はカイロです。首に腰にお腹に手にペタペタ貼ってスタート前や最初の給水で捨てます。これなら0℃ちょっとの気温でも100円カッパとの組み合わせで凄い威力を発揮します。
100円雨カッパ×2枚:2枚は必ず用意しておきます。大抵の真冬の大会は2枚カッパとカイロで乗り越えられます。
アシックスの300円ポンチョ:ウェアのすぐ上に身につければ、雨が降っていない時に防寒具に早変わりです。真冬の大会ではスタート後、体が温まるまで身に付けているランナーを多く見掛けます。
ホットジェル:大分別府マラソンで初めて試したアイテムです。唐辛子成分配合で思った以上にポカポカ、レースを通して低温のレースには有効かと思います。
古着:ありがたいことに最近では海外のマラソンを範にして、スタート前まで古着を着て寒さをしのげ、スタート直前に回収する大会が増えてきています。
今週末参加する富士山マラソンにも古着回収があります。いらなくなった衣類を持参するつもりです。
今のところ予想最低気温が-3℃です。
富士山の麓はキンキンに冷えてる模様、スタート時には片手くらいには温度は上がると思います。
昨年の奈良マラソン同様に、寒さ対策で着膨れして目立ってしまう恥ずかしさの覚悟は準備万端です。
富士山マラソン公式HPより
まとめ
マラソン大会当日に起こるであろう心配事を予め潰してしまいましょう、というのがこの記事の目的です。
今回は富士山マラソンを例にしましたが、どんな大会にも応用が利くので参考になれば幸いです。
とは言ったって、どんなに準備が万全でも不測の事態は起きます。そんな時でも決して焦らないことです。焦ったってうまく行かないし、どんどんドツボにハマっていきます。
そんなつまらないマラソン大会は、費やすお金と時間が勿体無いです。
私も含めて趣味でマラソン大会に参加しているはずです。
趣味は人生を豊かにしてくれ、そして同じ趣味を持った仲間は何にも代えがたい存在です。
今回が失敗レースだっていいじゃないですか。その糧が必ずその後の大会に役立ちますから。
江ノ島から望む富士山