一般的なマラソンシーズン (秋〜春) が終了して早1ヶ月の5月中ば、オフを迎えて再び涼しくなる秋まで大会参加を控えるランナーが多い中、1万人規模のハーフマラソン大会が東北最大の都市仙台で開催されました。
私自身マラソンは秋まで参加を控える (7月富士登山競走を除く) 傾向にあるのですが、宮城県がマラソン未参加県ということ、関東圏から新幹線1本で行けて乗車時間が短めなこと、またいつもの観光目的で参加を決めました。
春の仙台国際ハーフマラソンを走ってきて感じたことを私の走破記録なんかは置いておいて、純粋に大会自体を振り返ってみたいと思います
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仙台国際ハーフマラソン
ゲストが豪華過ぎる
この大会はとにかくゲスト陣が豪華です。高橋尚子さん、川内優輝選手、谷川真理さん、そして野口みずきさんですから、冬期のマラソン大会では全国各地で引っ張りだこのゲストが勢揃いした感じです。
これで有森裕子さんがいたらパーフェクトです。この豪華ゲスト陣皆んなとハイタッチできる大会が仙台です。
また特別招待選手が2024年パリ・オリンピック代表の前田穂南選手と一山選手 (一山は欠場) ですから、トップアスリートと同コースを走れてスライドする可能性があるわけですから、これは一般ランナーとして興奮します。
スタート前のブロック待機時に、その待機脇の歩道にてオリピック代表のアップを間近で見れる貴重な体験ができました。
ステージも盛り上がり
5月だけに気温が振れる
仙台市5月中旬の平均気温は、最低11℃〜最高20℃くらいが相場です。
それがスタート直前のアナウンスにて午前10時時点で気温24.5℃の発表があり、スタート整列していた多くのランナーからため息が聞こえてきました。
冬の大会と違って暑さ対策やペース配分に気を配らないと仙台は痛い目に遭うことを意味します。
しかしながら湿度は40%台で風速も3mほどのカラッとした陽気となり、スタート前Qちゃん曰く「湿度が低いから汗が乾いて知らないうちに脱水症状になりやすい、給水はこまめに」とのアドバイスがありました。
湿度が低い中で風が吹いたこと、欅並木の木陰やビルなどの建物に日差しが遮られ、レース中25℃以上になったにもかかわらず体を冷やしてくれる場面が多々ありました。
それでももう1ヶ月開催時期を前倒ししてもらえればもっと参加意欲が湧くのですが。
案内看板はわかりやすい
コース
コースと高低図
(公式HPより)
ご覧の通り仙台市中心街を惜しげなく駆け抜ける贅沢コース、しかも5月の新緑が最も映えるこの美しいタイミングで青葉通りや定禅寺通りの欅並木を駆ける非日常感はとても大きなものです。
目に飛び込んでくる緑の美しさと並木通りの木漏れ日がとても気持ち良く杜の都の名に相応しいコースです。
仙台は地方とは言え東北最大の繁華街の面積が大きいためずっと中心街を走っている感が強く、定禅寺通りのスズメ踊りは仙台らしさを演出するのに十分なものでした。
コース高低は適度に緩いアップダウンがあって変化があり、フラットコースにはない走りごたえがあります。さらにゴール前5km弱からは下りですから余力があれば相当なラストスパートが掛けれます。
ラストスパート
どん詰まり
ランナー心理とすれば気温が高く記録を狙うつもりがなくても、できる限りマイペースでストレスなく走りたいと思うものです。残念ながら仙台国際ハーフはスタート直後からどん詰まりでしばらくマイペースでは走れません。
コース幅が狭い上にレベルが違い過ぎるランナーがブロック内に多く、スタート後5キロくらいレースの1/4は思い通りに走れない声が多数聞かれました。スタート後の1、2km目でさえフルマラソンより遅いペースでしか走れませんでした。
私も目の前を何度もスレスレでカットされブレーキを踏む始末、危険極まりない無理な追い越しが目立ちました。
陸連登録や女子を優遇するのではなくブロック分けは狙うタイム順に、細かく10分単位とかにした方が同じレベルの走力同志で走りやすいはずです。
以前どこかの大会でゴール予想タイムが書かれた看板ごとにブロックゾーンを区切る運営がなされていました。これだとサバ読みランナーは間違いなく減ります。 (1時間30分以内のブロックには行きづらい)
スタート地点は1車線道路
(写真は復路、ゴール間近のもの)
トイレが少ない
スタート前にトイレへ2回も寄ったにもかかわらずどうにもお腹の具合が限界を迎え、10km過ぎにて長いランニング歴で初めてレース中に仮設トイレ以外のコンビニにピットインしました。
マラソンはいつだって不測の事態がつきものですが、そんなシビアアクシデント真っ只中に店員さんから発せられた一言に驚愕します。
「ここはトイレありません」
街中なのになんで・・そもそも万人規模の参加人数に対してコース上のトイレ数が少な過ぎることがコンビニへ駆け込んだ理由です。
レース中普段は利用しないのにいざトイレが必要な当事者になると、その少なさに焦りと苛立ちを覚えました。
反対側の走行路にあるトイレを利用しようか迷ったのですが、済ませた後にコースへ戻る際コースカットしていると思われたくなくて泣く泣く通過しました。
スタート前にもトイレ誘導がなくランナー任せ、動線がトイレの端へ導くため奥の空きに気付かず無駄に列が長くなっていました。
動線の先が正面にある方が捌ける
他の特色
⚫︎仙台国際ハーフのその他の特色をザッと上げてみます。まずは写真の通りドリンクサービスが充実しています。飲み放題な上にどのタイミングで行っても混んでなく、ここではサッと飲み干してスタート位置へ向かいましょう。
⚫︎風船などの目印がないためペースランナーの存在がわかりづらい大会でした。最近の大会では風船を付けていないペースランナーはないのでは。
⚫︎ゼッケンの裏にセンサーが貼られているので、シューズに装着するチップ回収がゴール後になく動線がスムーズ
⚫︎エイドは水とスポーツドリンクがメインで地元色あるものはありません。
⚫︎マラソン大会では良い意味でも悪い意味でも突っ込まれるエイドのゴミ箱、仙台は見たことないくらい大きな箱状のもので、そこへのスローイングはむしろ外す方が難しいものでした。
⚫︎会場が楽天の球場で広々していて、電車でも徒歩でもアクセスが良好です。
球場周辺が仙台国際のメイン会場のため十分な広さ
いや〜また参加したい度
常日頃からマラソンは10℃前後がベスト気温と言っていますから、この5月の大会にエントリーした時点で記録狙いではなくロング走の練習感覚での参加意思でした。
実際に参加してみてると国際大会ですがスタートからの渋滞がひどく、高温も相まって市民ランナーが記録を狙いにいける大会ではありませんでした。
それでも都会の中に自然がある仙台らしい景色の中、街中ハーフランニングのノリで参加してみてはでうでしょうか。
松島や秋保温泉など観光もできますし、青森からも東京からも新幹線ならギリギリ日帰り参加できますから、シーズン終了後でも大会で走りたいランナー向けの大会となります。
いや〜また参加したい度
晴れやかなゴール