前回お伝えした東京マラソン2021における「手荷物預けなし」問題、アクセス数の多さから皆さんの関心の高さが伺い知れます。
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東京マラソン2021は手荷物預けなし、どうしよう・・
10月開催(※2022年3月6日へ延期)の東京マラソン2021要項が発表になりました。 各方面で物議を醸していますが、その内容に驚愕とした方が多いと思います。色々と発表になった中で、ランナーにとって1 ...
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実はこれだけではなく、東京マラソン2021の概要を詳しく見ていくと、明らかにコロナ前にはなかった変更点が目についてきます。
コロナ禍でマラソン大会が大きく変わっていきます。
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手荷物預けなし以外の変更点
京都マラソン2020の更衣室
この形態はしばらくない
更衣室なし
上の写真のように屋内で雨風をしのげる施設は、東京マラソン2021会場内においては提供されません。
雨の2019年大会、ゴール後に私が割り当てられた更衣室のビル内は温かく、心底冷え切った身体がみるみる蘇る感覚を覚えています。
全国どこの大会にでもあった屋内の快適な更衣室はしばらく用意されません。
東京マラソンは、スタートとゴール共にエリア内に屋内更衣室はなくレース前後の更衣を著しく制限しています。
着替えができない
・出走する服装でご来場ください
・できるだけ更衣はせず、速やかにお帰りください
HP参照
想像してみて下さい。早朝に家やホテルを出てから、フルマラソンを走って帰宅するまでずっとフルマラソンを走る格好でいることを。
私は10年以上のキャリアですが、そのような経験は一度もありません。
大会当日の朝は走る格好の上に何らかの衣類を羽織って会場に赴きますが、走り終えたらウェットティッシュで体を拭いて、清潔な肌着に着替えて帰路につくのがデフォルトでした。
傘は?
雨が降れば走る格好で家を出たとしても、おそらく折り畳みの傘くらいはさして会場入りします。
手荷物預けがないため、傘を捨ててからスタートエリアに行くにしても、それはゴミ散乱を増やすだけです。大量のビニール傘が都庁周辺で廃棄され、環境への配慮が懸念されます。
屋外更衣テント
・更衣を希望する場合は、主催者が指定する屋外更衣エリアでお願いいたします(ゴール後)
HP参照
屋外は屋根付きなのか現時点ではわかりかねます。一般的な更衣テントと予想しますが、雨が降ろうものならゴール後ですから、テント内であっても経験上床シートは濡れます。
そもそも手荷物預けなしなので、着替えを持って走る人しか利用できないのでは?ここを利用でするランナーって?これは矛盾している気がします。
ただ、ゴール後に屋外更衣エリアがあるのなら、応援者にスタート前に手荷物を預ける作戦が有力となります。
マラソンフェスティバルin昭和記念公園の更衣テント
スマホを持って走る
・体調管理アプリや本人確認のためスマートフォンは必須です
HP参照
マラソン大会で走りながら音楽を聞いたり、写真を撮ったりするランナーにとっては容易に受け入れられる内容です。反対に普段から補給食以外は何も持たないランナーは苦痛となります。
そして心配なのは、スタートエリア入口でのスマホチェックとなる点です。スタートエリアへの動線は、2019年大会までナンバーカードとリストバンドの確認さえ大混雑でした。
今年はさらに相当な混雑が予想されます。よっていつも以上に早め行動が求められます。
スタート前までマスク着用
・スタートエリアや仮設トイレ利用時はマスク着用です
HP参照
つまり走っている時以外は常にマスク着用義務があるということです。
ただマスク生活も1年以上が経とうとしていますから、これも慣れっこで問題ないかと。スマホと一緒にウェストポーチに入れて走る感じです。
マスクとバフ着用が一般的な世の中に
参加費+別途請求
・大会参加料とは別に、新型コロナウイルス感染症対策費を別途負担していただく場合があります
・負担の有無及び負担金額は決定次第お知らせします
HP参照
コロナウイルス感染症対策費が、元から参加費に盛り込まれていないようです。手荷物預けやら色々削られて参加費(16500円)は据え置きなのにサービスは低下の一途です。
極端な話、東京マラソン2021当選後に感染症対策費を別途2万円負担していただきますとか。そんな事を後出しジャンケンで言われたら誰だって困ります。
これはエントリー代金を支払うまでに決定するとは思いますが、早めのアナウンスが必要だと思います。額によっては当選しても辞退するランナーが出てきます。
※後に参加者にPCR検査義務化で現実の元に
収容バスなし
東京都心は交通網が高度に発展しています。でうすからどこでリタイヤしても移動手段は自ずと確保できます。
よって完走の自信がないランナーは、交通系ICカードを携帯して走れば問題ありませんり。
収容バスが満員になるまで車内で待機を余儀されるくらいなら、とっとと電車やバスでゴールまで移動した方が得策と思われます。
給水は蓋付き
・給水は蓋付きの容器、給食は個包装での提供です
HP参照
記録を狙うシリアスランナーなら走りながら給水を取ることは普段から慣れっこでした。
取り方にもよりますが(私は真上から指を入れて取ります)、一般的に紙コップを掴んだら潰して、尖った飲み口を作っての給水だと思います。
片手で済んだ全動作に、蓋を取るため両手で行う必要が出できます。ただ一般市民ランナーにとっては、これくらいは大したタイムロスにはなりません。
給食の個包装は衛生的に、走りながらの食べやすさという点でも歓迎です。なんにせよしっかり給水する方が、フルマラソンという長丁場には大切です。
しかし個包装により数量が限られる、とあった点は気になります。後方ランナーへ平等に行き渡らない可能性を示唆しています。
許容できるランナーだけエントリー
総じてランナーに多大な影響を与える変更点は、やはり手荷物預けがないという点がダントツです。
次に更衣ができない点でしょうか。スマホ持参でのフルマラソンは、腕や腰回りに身に付けることが億劫なだけ、それは大した重量ではありません。
コロナがもう少し収まってくるか、国民全体へワクチン接種が進む年末へ向けて状況は変わってきそうでし。コロナ禍でのマラソン大会開催に向けて、試行錯誤の時期をしばらく経ていかなければなりません。
しばらくは大会で一風変わった制限を課されても、我慢してそれを受け入れなくてはいけません。少なくともエントリーを宣言したランナーは。
銀座の銅像もマスク着用