熊本空港に降り立ってから大会期間中、そして熊本を離れるまでずっと笑顔満開でいられる素晴らしい体験となりました。
走っている時も、コミュニケーションを取っている時も笑顔、それが熊本城マラソンの真髄で結論から言うとこれが全てです。
観光都市で中心部を避けるマラソン大会が多いなか、熊本は中心街を惜しみなく会場として全開利用することで運営側の本気度が伝わってきます。
RUNNET大会レポランニングの上位に毎年鎮座するこの大会、実際に遠方から参加してみて噂に違わぬ大会と確信、それを参加レポとしてまとめてみました。
加藤清正は熊本城や江戸城など築城の名手
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これが熊本城マラソン
日本一のご当地キャラ、くまモン推しが凄い
メインスポンサー「えがお」は健康食品を扱う
特に応援が凄い
熊本城マラソンを語る上で絶対に切り離せないこと、それは全国屈指の応援が凄いことです。
街中を離れてからも42km途切れることなく続く老若男女の応援、各地区でその熱量の凄さに圧倒されました。
途切れることがないので長時間の応援を受け、ダメかもとネガティブ思考になり掛けてから頑張れてしまうのです。
自分なりの分析として声援が大きい理由は、パンフの参加者名簿を見て地元参加者が多いこと、それが応援が多い1要因なのではと思いました。
応援者も一緒に楽しむゴール会場
特にエイドが凄い
おもてなし給食 (公式サイトより)
おもてなしを肌で感じる大会は総じて評価が高いもの、最近の人気大会は例外なくエイドの充実度が高いのです。
水の町・熊本は水が確かに美味しく、この土地で食べ物が不味いなんてことありません。コース上の各地区で特色ある応援とエイド (私設も) の盛り上がりが凄いことになっていました。
ここ熊本は桁違いでまるでビュッフェレストランをハシゴしているようでした。地元特産品や銘菓などが数種(黒糖ドーナツ棒、いちご、太平燕など)、遠征ランナーとして嬉しい地域色豊かな給食でした。
また道中に補給ジェルがあるエイドは主要フルマラソン大会では珍しく、「アミノサウルス」は個人的に新鮮味があって好感です。
さらにレース終盤には、レッドブルでリフレッシュと数回のイチゴ給食、記録狙いのランナー泣かせの大会となります。
配置が手前のテーブルに水、食料群、最後に再び水とランナー目線の工夫が見られ、500mも手前から給水予告の看板がある大会は初めてで、500m前からの告知により持参したジェルをタイミング良く準備できる利点がありました。どうやら運営者の中にランナーがいるみたいです。
ゴール後徘徊していると何度も声掛けあり
熊本城マラソンのコースについて
東西に伸びる箇所では本来風の影響を受けやすい
(公式サイトより)
お城を見上げる位置からスタート、繁華街から郊外の田園を経て城へと帰還する42kmコースです。
これは昨年参加した姫路城マラソンと同じで、違う点はラスト1キロの激坂です。難攻不落の熊本城を象徴する演出、そのエゲツなさに苦笑いさえ伴って登り切った先のゴールゲートを迎えます。
このラストの坂は、頂点にゴールが設置されたみえ松阪マラソンよりも (熊本は最後平坦) キツく感じました。この城を攻め落とすのは至難の業であると報告します。
他に道中に橋や跨線橋、アンダーパスが数回あるのものの、それ以外は平坦基調です。ただ後半のアップダウンの印象が強く、タフでキツめの設定と思い込みやすいコースとなります。
復興に伴い綺麗に整備された熊本城
城内は歴史博物館
へぇ〜な点
EXPOでいただいたもの
評価できる点
・【次のトイレ、給水まで〇〇m】の看板あり
・コース上ずっとボランティアの方がゴミ袋を持って回収
・ゴール後の無料マッサージサービス
・スポンサーから防寒ポンチョと手袋が事前配布
・ゼッケン提示で熊本城の入館が無料
個人的には2番目のゴミ回収を積極的に行う大会という点です。
スタート後に雨ガッパを廃棄する時も、前半で自作のアルミ腹巻きを捨てたい時も、給水以外の場所でジェルゴミをポイしたい時、沿道には程よい間隔でゴミ回収員が待機していて助かります。
ランナーにとっても、地元の方にとってもストレスなき大会となっています。
ゴール会場のゴミ分別
う〜んな点
前日受付入口、顔認証が難でヘルプデスクに列あり
改善できる点
・前日受付はなしで
・顔認証はなしで
・ブロック分けはもっと細かく
・ゴール地点に応援者が近づけない
羽田空港の搭乗待ち時間を利用して顔認証の写真を登録しようとしたのですが、エラーで何度やっても登録できずお手上げで飛行機へ搭乗しました。最初から手順をやり直したら写真が登録されていたというオチ、ゼッケン引き換えや顔認証登録は面倒でしかありません。
自分がいたBブロックのクラス分けがザル、サブ3ランナーから初ランナーまで (会話から真後ろが初ランナー) が混在、随分と走力幅が大きいと感じました。結果最初の1キロがドン詰まりで想定の30秒近くも遅く波に乗れず。
ゴール会場の話ですが、家族友人知人の応援者が多い割に肝心のゴール地点が遠目で見えづらい設定となっていました。広めの広場ですから、コースをほんのちょっといじってゴールゲートを広場中心にすればランナーも応援者も満足するのではと思いました。
この絵面場所に陣取れる応援者はわずか
プライベート記録
2025年2月16日熊本城マラソン当日、フルマラソンをいくつも走ってきて間違いなくベスト3に入る気象条件でした。
気温10℃前後で太陽が隠れた曇天、適度に体温を下げてくれる微風、雨上がりによる程よい湿度、これは裏を返せば言い訳が一切できないことを意味します。

本命の静岡マラソンまであと3週間を切り、ここからの走力的な上がり目は薄いからこそこの熊本城マラソンの立ち位置は非常に重要でした。
結果次第では今後のランニングへの取り組み度合いにも影響、モチベーションが上がるか下がるかの瀬戸際でした。
スタート直後の混雑からペースに乗れず、終盤までサブ3.5のペーサーを前方に追う展開、徐々に近づいていたため、追い付き追い越してネットタイムで3時間27分前後でのフィニッシュだろう、と思い始めるやペースが落ちまたもサブ3.5漏れしてしまいました。
前回のはが路が併殺打なら今回は、送りバントゲッツーといった結果です。普段から意識している走りで太刀打ちできず、サブ3.5漏れにもいよいよ慣れてきた感すらあります。
無難に走ろうという気持ちが足枷になっているのか、過去には腹括って攻めて、ペースが落ちてから粘る走りが持ち味だった時期がありました。
市民ランナーですから怪我さえしなければ失うものは何も無いですから、千秋楽・静岡マラソンは3盗またはホームスチールを奪う走りに徹します。
好条件を生かせず無念 (Yahoo!天気より)
いや〜また参加したい度
園児からもらったメダル (左) が1番力をもらえた
「 落選した私の分まで苦しんで 楽しんで 」
レース終盤沿道にてこの訂正文プラカードを持った応援者の印象が深く残りました。出たくても出場できない人気大会、抽選を突破しなければ毎回は参加できないのが熊本城マラソンです。
RUNNETの大会レポでも少なからず指摘されていたのですが、その土地々の応援はマラソンの運営外のことです。
ここ熊本もご多分に漏れず運営自体高いレベルなのは確かですが、それを置いて余りある熊本市民の熱狂的応援がこの大会の本流ではないかと感じて東京へ帰ってきました。
2月ですから気温が低く気象条件は味方になる可能性が高かく、低温で大部分が平坦なので、登り坂さえ上手く走れれば記録は狙える部類の大会だと思います。
でも熊本は記録よりも記憶に残る名大会の部類です。
コース上にて保育園児が手渡してくれた応援メダル、それを純真無垢な表情の男の子から受け取った瞬間が涙腺緩みのメンタル最上点となりました。ネガティヴ思考になりかけた直後に再び体が動き出したことを報告してレポの締めとします。
いや〜また参加したい度
熊本と言えば、馬刺し、辛子蓮根、一文字ぐるぐる
